小山壯二

高校から写真を始めて専門学校へ。プロの道へ入って45年。いまだに迷いながら新しい技術に…

小山壯二

高校から写真を始めて専門学校へ。プロの道へ入って45年。いまだに迷いながら新しい技術にも挑戦しています。目標は少しくらいトリミングされても崩れない、構図に縛られない、映えない、でも心引かれる、そんな写真を撮ることです。

記事一覧

2400万画素で最高の結果を

高騰するデジタル一眼レフで、入手しやすくて一定の性能を求めるには、APS-C 2400面画素クラスが最適ですが、高精細な画像を求めるにはいくつかの工夫が必要です。 題材と…

小山壯二
22時間前
2

PSEで「物静かな風景」

夏も飽き飽きしてきた8月末、少しだけ勘違いかもしれないが、秋の風を感じたときに、作ってみた色彩です。 基本の印象は、ローコントラストで低彩度、色彩が押しつけがま…

小山壯二
1か月前
4

距離計カメラ用超広角レンズをデジタル一眼で使う?!

ミラーレス一眼が普及してきたとき、フランジバック(レンズマウントからピント面までの距離)の短さから、ライカMマウントに代表される、距離計タイプのレンズが比較的自…

小山壯二
2か月前
2

PSEでポスタライズⅡ

月明かりのようなダークで青に染まった世界を、ひとつ前に紹介したポスタライズ手法を使って、WBと組み合わせて製作しました。 このピクチャースタイルは、WBを「白熱電球…

小山壯二
3か月前
2

PSEでポスタライズに挑戦

デジタルカメラの色彩や階調を調整する作業では、概ね滑らかな階調を維持したまま調整を行う場合が多いのですが、Canon PSEでは階段状の階調を指定し、ポスタライズ表現が…

小山壯二
4か月前
1

カメラを選ぶか?レンズを選ぶか?

過去私のメインカメラはトヨビュー24G改とハッセルブラッドやペンタックス76などの中判がメインの時代が長くありました。35mmカメラがメインであった時期はありませんが、…

小山壯二
4か月前
10

このレンズが好きです。TTArtisan-40mm-f28-C 

B級グルメじゃない、見事なマクロですね。 花の多い季節では大活躍します。 フルマニュアルですが、作りがしっかりしていて良く解像するし、何より画面コーナーでも玉ボケ…

小山壯二
4か月前
3

自分好みのお気に入り常用色彩を作る

 私自身は長い間CANONユーザーですが、その色彩のファンではありません。 撮影時に頻繁に色彩を設定し直す事は面倒なので、殆ど設定は変えません。撮影時はもっと目の前に…

小山壯二
4か月前
2

ピクチャースタイルエディターで、モノクロ制作-4

ハイコントラストでモノクロ硬調印画紙のオマージュ 高齢と言われることに慣れそうでまだまだと抗う年齢ですので、最初に写真と出会った頃はモノクロフィルムを自分で現像…

小山壯二
5か月前
1

デジタルにおける色彩をしっかり学べる「色々雑学」の紹介

デジタルにおいて色彩を正しく観察する為には、最小限の正しい知識を理解する必要があると、私が初めてパソコン(マッキントッシュ クアドラ900)を使い始めて痛切に感じた…

小山壯二
5か月前
6

ピクチャースタイルエディターで、モノクロ制作-3

AdobeCameraRAWを越えるシャドウ再現のモノクロを目指して DPPは純正のRAW現像アプリですが、モノクロ生成について調整範囲は限定的です。カメラの性能を比較するのではな…

小山壯二
5か月前
2

311万画素機+Topaz Photo AIで2400万画素に対抗出来るか?

Topaz Photo AIは最近非常にお世話になっているアプリです。 リサイズ拡大、ノイズ除去、シャープネスを1本にまとめたアプリを使って2700万画素越えの拡大処理をしてみまし…

小山壯二
5か月前
2

アプリの進化は四半世紀前のカメラを復活させる!?

Canonのデジタル一眼で最初にCMOSセンサーを使ったカメラが2000年発売のEOS D30だと記憶しています。当時はCCDの方がメインでCMOSは廉価版のような空気でしたが、現在では…

小山壯二
5か月前

ピクチャースタイルエディターで、モノクロ制作-2

前回はPSE(ピクチャースタイルエディター)でモノクロのPSを作る方法をお知らせしました。 今回は感色性の異なる常用出来るモノクロPSを2種紹介します。 始めに今回制作し…

小山壯二
5か月前

ピクチャースタイルエディターで、モノクロ制作-1

様々に自由な色彩設計が出来るPictureStyleEditorという仕組みで、様々なモノクロ再現にチャレンジします。基本的にモノクロは想定していないようですが、コントロールの「…

小山壯二
5か月前
1

ピクチャースタイルは普段何を使ってますか?

2回ほど面倒くさい話が続いたので、少し小ネタです ピクチャースタイルの選択にあまり頓着無く、後からなんとかするので、何でもいいや。という人やよく分からないので触ら…

小山壯二
6か月前
2
2400万画素で最高の結果を

2400万画素で最高の結果を

高騰するデジタル一眼レフで、入手しやすくて一定の性能を求めるには、APS-C 2400面画素クラスが最適ですが、高精細な画像を求めるにはいくつかの工夫が必要です。
題材とするカメラは、EOS R10+RF-S18-150mmという売れ線ですが、あまり画質に対して期待されていないかもしれない組み合わせで検証しました。

純正RAW現像アプリ+Topaz Photo AI

DPP(Digital P

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PSEで「物静かな風景」

PSEで「物静かな風景」

夏も飽き飽きしてきた8月末、少しだけ勘違いかもしれないが、秋の風を感じたときに、作ってみた色彩です。
基本の印象は、ローコントラストで低彩度、色彩が押しつけがましく雄弁になったり、階調が目立ち過ぎることを極力避けています。

最初にオリジナルPS(物静かな風景)とPS=オートの差をご覧下さい。WBは全て太陽光です。
上がオリジナルPSで下がオートです

オリジナルPS「物静かな風景」の構造です

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距離計カメラ用超広角レンズをデジタル一眼で使う?!

距離計カメラ用超広角レンズをデジタル一眼で使う?!

ミラーレス一眼が普及してきたとき、フランジバック(レンズマウントからピント面までの距離)の短さから、ライカMマウントに代表される、距離計タイプのレンズが比較的自由に使えるようになりました。
私は仕事でCanon R5とFUJI Xシステムを使い分けていますので、気になっていた、COSINA COLOR-SKOPAR 21mm F4 Pを、フルサイズで試したくて仕方なくなりました。

このレンズは重

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PSEでポスタライズⅡ

PSEでポスタライズⅡ

月明かりのようなダークで青に染まった世界を、ひとつ前に紹介したポスタライズ手法を使って、WBと組み合わせて製作しました。
このピクチャースタイルは、WBを「白熱電球」とすることで強制的に青くし、黒潰れを増やさないで階調を暗くし、月明かりで撮影したような印象に仕上げます。

スタンダードで現像した結果、ムーンライトで現像した結果、さらにWBを白熱電球とした結果を比較します。

日差しとシャドウのある

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PSEでポスタライズに挑戦

PSEでポスタライズに挑戦

デジタルカメラの色彩や階調を調整する作業では、概ね滑らかな階調を維持したまま調整を行う場合が多いのですが、Canon PSEでは階段状の階調を指定し、ポスタライズ表現が可能です。
どの様な仕上がりになるのか、例を紹介します。

画像処理アプリのフィルターなど特殊効果で見かける映像ですが、PSEではこうした表現も可能です。
中身は以下の様になっています

ポスタリゼーションのような階調表現のためには

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カメラを選ぶか?レンズを選ぶか?

カメラを選ぶか?レンズを選ぶか?

過去私のメインカメラはトヨビュー24G改とハッセルブラッドやペンタックス76などの中判がメインの時代が長くありました。35mmカメラがメインであった時期はありませんが、一通りのレンズを備えてはいました。カメラの選択肢は現代ほど多くなく、自分の撮影スタイルにマッチする、トータルでの組み合わせの善し悪しで選択していたように思います。
デジタルの時代になって、様々なスペックの競争からか、レンズはさておき

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このレンズが好きです。TTArtisan-40mm-f28-C 

このレンズが好きです。TTArtisan-40mm-f28-C 

B級グルメじゃない、見事なマクロですね。
花の多い季節では大活躍します。
フルマニュアルですが、作りがしっかりしていて良く解像するし、何より画面コーナーでも玉ボケが円形のままなのは凄いです。
KindleBookでもお手伝いしている齋藤千歳氏が紹介しています。
Kindle  ← 一度目を通してみてください。
このレンズが15000円程度で購入できます。
安価なサードパーティーが多い昨今ですが、「

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自分好みのお気に入り常用色彩を作る

自分好みのお気に入り常用色彩を作る

 私自身は長い間CANONユーザーですが、その色彩のファンではありません。
撮影時に頻繁に色彩を設定し直す事は面倒なので、殆ど設定は変えません。撮影時はもっと目の前に集中したいと考えています。どうしても必要だったら、RAW現像で後から何とかしようと考えます。
しかし、お気に入りの色彩を見つける事が出来ると、ファインダーにも反映するので、撮影中のモチベーションも上がり、シャッターを切る瞬間の満足度も

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ピクチャースタイルエディターで、モノクロ制作-4

ピクチャースタイルエディターで、モノクロ制作-4

ハイコントラストでモノクロ硬調印画紙のオマージュ

高齢と言われることに慣れそうでまだまだと抗う年齢ですので、最初に写真と出会った頃はモノクロフィルムを自分で現像し、プリントしていました。
モノクロのフィルムは現在のデジタルカメラからは創造出来ないくらいダイナミックレンジが広く、1枚のフィルムから様々なテクニックで、多彩な階調表現をしていました。使用する印画紙には号数というコントラストを表す指標が

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デジタルにおける色彩をしっかり学べる「色々雑学」の紹介

デジタルにおける色彩をしっかり学べる「色々雑学」の紹介

デジタルにおいて色彩を正しく観察する為には、最小限の正しい知識を理解する必要があると、私が初めてパソコン(マッキントッシュ クアドラ900)を使い始めて痛切に感じたことです。
しかし当時はネット上に多くの知識が存在せず、カラーマネージメントを業務としている企業に飛び込みで教えを請うことで、少しずつ理解を深めてきました。そこで多くの師匠にであったことを幸運に思います。
ネットが普及し始めた頃、何年前

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ピクチャースタイルエディターで、モノクロ制作-3

ピクチャースタイルエディターで、モノクロ制作-3

AdobeCameraRAWを越えるシャドウ再現のモノクロを目指して

DPPは純正のRAW現像アプリですが、モノクロ生成について調整範囲は限定的です。カメラの性能を比較するのではなく、RAWデータから最大限シャドウ階調を引き出すには、CameraRAWの方が優れているといえます。
以下は、ピクチャースタイルをスタンダードとしたカラー画像と、CameraRAWでモノクローム生成した場合のシャドウ階

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311万画素機+Topaz Photo AIで2400万画素に対抗出来るか?

311万画素機+Topaz Photo AIで2400万画素に対抗出来るか?

Topaz Photo AIは最近非常にお世話になっているアプリです。
リサイズ拡大、ノイズ除去、シャープネスを1本にまとめたアプリを使って2700万画素越えの拡大処理をしてみました。
撮影 カメラ EOS 30D 
レンズ EF 17-35mm F2.8L
iso 100 1/500 F8.0

Topaz Photo AIを使って X 3倍のリサイズとシャープネスを加えた画像を作ってみました。

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アプリの進化は四半世紀前のカメラを復活させる!?

アプリの進化は四半世紀前のカメラを復活させる!?

Canonのデジタル一眼で最初にCMOSセンサーを使ったカメラが2000年発売のEOS D30だと記憶しています。当時はCCDの方がメインでCMOSは廉価版のような空気でしたが、現在ではほぼ全てがCMOSです。有効画素数は311万画素ですがカメラとして最初からパッケージされた、最初のCanonデジタル一眼として、長らく愛用しました。

昨今のAiを使ったアプリの進化に興奮して、初代CMOS機は現代

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ピクチャースタイルエディターで、モノクロ制作-2

ピクチャースタイルエディターで、モノクロ制作-2

前回はPSE(ピクチャースタイルエディター)でモノクロのPSを作る方法をお知らせしました。
今回は感色性の異なる常用出来るモノクロPSを2種紹介します。
始めに今回制作した2つのPSとCanon内蔵のモノクロームの比較を見てください。

今回の目標

オルソクローム風(オルソ1/2でしょうか)
青空が明るくなるのが特徴ですが、そこはあまり明るくしないで、赤付近が暗く再現されるような特性を目指してい

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ピクチャースタイルエディターで、モノクロ制作-1

ピクチャースタイルエディターで、モノクロ制作-1

様々に自由な色彩設計が出来るPictureStyleEditorという仕組みで、様々なモノクロ再現にチャレンジします。基本的にモノクロは想定していないようですが、コントロールの「六軸色」で全ての彩度を最小にシフトすると、結果的にモノクロになります。ただしデータはRGBのままです。

では何故モノクロの設定を作れるのでしょう
「六軸色」で6個の色彩全ての彩度を-100とすれば、結果的にモノクロになり

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ピクチャースタイルは普段何を使ってますか?

ピクチャースタイルは普段何を使ってますか?

2回ほど面倒くさい話が続いたので、少し小ネタです
ピクチャースタイルの選択にあまり頓着無く、後からなんとかするので、何でもいいや。という人やよく分からないので触らない変えない、という人が多いように思います。

ものぐささんには「オート」をお薦めします。

「オート」PSは被写体によって効果が微妙に変化する特性です。スタンダードとの差が全く分からない場合もありますが、大きくスタンダードとは違った仕上

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