ピクチャースタイルエディターで、モノクロ制作-2
前回はPSE(ピクチャースタイルエディター)でモノクロのPSを作る方法をお知らせしました。
今回は感色性の異なる常用出来るモノクロPSを2種紹介します。
始めに今回制作した2つのPSとCanon内蔵のモノクロームの比較を見てください。
今回の目標
オルソクローム風(オルソ1/2でしょうか)
青空が明るくなるのが特徴ですが、そこはあまり明るくしないで、赤付近が暗く再現されるような特性を目指しています。
パンクロマチック風
赤色の再現がかなり明るく、上のお花畑のように肉眼で感じた刺激のように明るくなるように仕上げました。青空の濃さは内蔵モノクロームと大きく違いません。
何か名前を付ける必要があるので、あえて乱暴にオルソクロームとパンクロマチックの名を冠していますが、各フィルムの特性を模したわけではありませんので、誤解されないようお願いします。
<オルソクローム風(オルソ1/2)の設計>
カメラのモノクロームがややオルソクロームに近く感じるので、大きな変更は加えていません。明るくなる色合いが狭いため、全体にダークな印象になりがちです。目的の明るさには露出で調整してください。
<パンクロマチック風の設計>
基本では六軸色で明るさの調整が効きやすいように、彩度を+2としています。トーンはやや明るくスッキリさせたかったので中間から暗部を持ち上げています。
長波長側が明るく再現される特性の極端な例が前回の赤外風ですが、全体の特性は全く異なります。
内蔵の「モノクローム」と併用して、感色性を切り替えながら仕上げることで、大きく写真の印象は変化します。
以下に作例をしまします。
あまり変化のない例
最後の作例ではさらに色彩毎の明るさ調整を加える必要を感じます。
被写体のもつ色彩によって、モノクロ表現は大きく異なります。お地蔵様はパンクロ風が、社殿はオルソ風が、港の景色はどれでもOkと私は感じました。チューリップは赤紫と緑に濃度差を付けるような、新たなPSが必要です。
モノクロを表現としてお使いの方も多く見かけられますが、感色性を意識されれば、より満足度の高い結果が得られると思います。次の作品に対して準備し試すだけでもしておけば、引き出しが又1つ増えますね。
PSFは以下のリンクからダウンロード出来ます。
名称のオルソ、パンクロは便宜上であって、モノクロフィルムの特性を再現してません
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