見出し画像

PSEでポスタライズⅡ

月明かりのようなダークで青に染まった世界を、ひとつ前に紹介したポスタライズ手法を使って、WBと組み合わせて製作しました。
このピクチャースタイルは、WBを「白熱電球」とすることで強制的に青くし、黒潰れを増やさないで階調を暗くし、月明かりで撮影したような印象に仕上げます

スタンダードで現像した結果、ムーンライトで現像した結果、さらにWBを白熱電球とした結果を比較します。

左から、スタンダード ムーンライト 白熱電球+ムーンライト

日差しとシャドウのある条件ではより効果的な仕上がりになりますが、フラットで明るい被写体では味わいの異なる印象になります。

ピクチャースタイルの中身を紹介します

基本のトーンカーブは階段状

ポスタライズの手法により、版画のような印象にするために、トーンカーブを階段状にしています。この段階(基本タブ)のトーンカーブは彩度に大きく影響するので、全体のトーンを暗くコントロールする事は最終段階で行います。

六軸色ではWBで強制的に青くした場合の、色バランスを考慮しています

WBを白熱電球とし強制的に青くしたときに、青と他の色彩がマッチするように3つの色彩だけ、色相をコントロールしています。あくまで主観ですが作品の個性には有効なポイントといえます。

特定色のトーンカーブは彩度には影響しない

ダークに仕上げる作業は最後のパートである特定色のトーンカーブで行います。このトーンカーブは輝度をコントロールしているので、彩度の変化が起きません。「基本」のトーンカーブはRGBの数値を変化させるので、カーブが45°より立った場合は彩度が上がり、寝た場合は彩度が下がります。
両方のトーンカーブに役割を持たせることで、暗部の彩度を保持しハイライト部が高彩度になる事を防ぎ、階段状の演出をたやすくしています。

以下に作例を紹介します。作例のWBは全て「白熱電球」とし、DPP現像時のパラメータは全て標準状態です。

まるで月明かりの中を散歩している印象です
薄暮が終わり、夜に入ってゆく一瞬の時間のようです
これだけ暗くコントロールしても、暗部の再現は失われていません

被写体の条件でミスマッチとなる場合も多いので、カメラに登録してjpegだけ撮影するような場合は、液晶でよく確認してお使いください。このPSでWBを白熱電球として撮影したjpegは色彩を元に戻そうと思ってもほぼ無理です。そのリスクを楽しむ事は逆に楽しいかもしれません。
古い映画で青フィルターをレンズ前に装着し、わざと極端なアンダーで撮影することで、月明かりの夜景を演出していた印象に近いと思います。

PSファイルは以下のボタンからダウンロード出来ますので、楽しんでください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?