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身体化症状とマインドフルネスとnote

トラウマを想起させる内容があるため、治療中の方はこのまま閉じる方がよいかもしれません。


私の身体化症状

今日は足の痺れと四十肩、背中の怠さが酷い。天気が悪いせいもあるかなと身体にお伺いを立てながらマインドフルネスをしてやり過ごす。

午後から調子が上がってきて銀行、郵便局、買物に行けた、まずまずである。今日のように動けば動けるときと、動いたらその後、反動で寝込むときがあるので見極めが難しい。

いつから

このよくわからない身体症状は10代の頃から続いている。一時は身体がしくしく痛くて腕や足によく輪ゴムをはめていた。じわあーと圧着される気持ちよさで痛みが和らぐのだ。

常にどこそこか痛かったり怠かったりに、昨今は痺れが加わり身体化オンパレードなわけだが、昔は人は誰しも同じような痛みに耐えつつ頑張っていると信じて、それができない自分を責め無理を強いていた。カウンセリングを受けているうちにそれが違うと知りショックでほとんど食べられなくなったこともある。

原因と経過

この身体化の原因は、私の生い立ちにある。うちの実家は祖父母が絶大なる権力を握っており、子どもの頃に同居を始めてから奴隷のような生活を送っていた。

逆らったら、というか単に祖父母の機嫌を損ねたら、私だけではなく両親も罵声を浴びせられ出て行けと脅される。行動や外出、買物、服装、食事、体型までもチェック・制限され、いつもビクビクして、自分の家なのに足音を立てないよう摺足で歩いていた。

それでも出奔しなかったのは、私が私立に通う学費等、同居していなければ捻出できなかったかららしいが、私本人は学校なんて別にどこでも良かったのに、なんて残酷な話なんだろう。

常に警戒して不条理に耐え続け、自分の意見や好み、悩みを話したり、無邪気に遊ぶことを知らずに過ごす孤独まみれの思春期から、私は自分の感情、感覚、感性が全くわからない大人になった。

もしかしたら原因はそれだけではなく、私が生来持っている気質も作用したかもしれない。でも、そうした環境で子ども時代を過ごした代償は決して小さくないだろう。二十歳を迎える頃には拒食から社交(会食)不安、不眠、身体化、解離、離人、ちょびっと幻聴までありとあらゆる精神症状を抱えていた。

あのとき心療内科を受診したら統合失調症と診断されたかもしれない。実際どうだったんだろう?その後の通院では、発達障害の二次障害としての鬱病と診断され、抗うつ剤、安定剤、睡眠薬を服用していた。

8年ほど服薬したが、ちっとも効かないし、胃痛は酷いし嫌気がさして心療内科を卒業。それからはカウンセリングを軸に治療を受け、続かない仕事や家族問題に振り回されながら30年弱の時をなんとか生き延び、今ではほどほどに社交性のある外食可能な身体の弱いオバサンに成長した(まだ治療中だけど)。

カウンセリング以外の治療法:マインドフルネス

ここ数年、カウンセリング以外の治療で効果があったのがマインドフルネスだ。10年程前、カウンセラーに一度勧められた。が、当初は物理的にできなかった。横になって目を閉じると、集中どころかじっとしていられない。イライラモゾモゾして動きだし中断せざるを得なかった。

再開したのは、コロナワクチンを受けた後、手足が強烈に痺れだしてから。痛み止めを使いたくなかったので、原因不明の身体症状に効くと知り藁にもすがる勢いで始めた。

それが一昨年の冬。その頃にはどうにか呼吸に集中したりボディスキャンできるようになっていた。でも、そうすると忘れていた過去の悲惨な出来事が押し寄せてきて(フラッシュバック)、時間が後退し自分が何歳かもわからなくなり(タイムループ)ひたすら混迷

ただ稀に、2時間程続けると意識、感覚、痛みの在り方が変化して楽になるときがあった。頭の中がクリアになり動きやすくなるのだ。まあでも修行僧ではないのでやがて一日2時間もの行そのものが苦痛になり、効果と時間はそこそこ気にせず単に気が向いたときにするようになった。

違和感のある身体の一部、例えば足の痺れ、四十肩、頭重感に意識を向けて呼吸を続ける。他のことが色々と頭に浮かぶが、そのことを考えてもいいし、そのことを考えているなと思ってもいいから、また身体に意識を戻す。同じ出来事や考えが思い出されたり、映画のように映像として浮かんできたら、そこと身体を行きつ戻りつしてみる。

私の場合、上手く入り込めた合図として眼球がせり上がってくるときがある。あ、これだと思う。EMDRっぽいのか?すると猛烈に身体が寒くなったり熱くなったり、時に震えたり涙がでたりするのでを身体のするままに任せておく。

しばらくすると現実に戻ってくる。溜まっていたモノがちょっぴり解放されたなというときと、微妙に残り香があるなと思うときがある。

一度に全ては処理できないので、残り香は匂わせたまま残しておく。マインドフルネス、EMDR、ソマティックエクスペリエンスのトリミックスみたいな自己流トラウマ解放療法として使っている。

きっと過去の未消化な気持ちや行為、自己が上手く形成されていないが故に自分で気がつけない感情が身体に溜まっていくので、それを自覚して昇華して消化するのが私にとってのマインドフルネスなのだと思う。

カウンセリング以外の治療法:note

そしてこのnoteも回復の一助を担っている。何を想っているのか系統だって書くことで私は自分の感情を知り客観視することができるから。それは文章を書き始めたときは鉛のように重かった身体が、今は明らかに軽く柔らかくなっていることからもわかる。

また通りすがりのあなたがこの拙い長文をたまたま読んで、もし何か通じるところがあって「スキ」を押して下さると、カウンセラーが私の気持ちを受容してくれたときのようなほんのり暖かくて涙ぐましいような心持ちになれるので何卒宜しくお願いいたしますというのは八割方、冗談だが残りの二割は本心だったりするのである。

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