『クマ恋』考察ーネタバレなしなので、ぜひ読んで
’『クマの恋』は、「男性というジェンダー」を大きく扱っていると思う’
という考察が面白いので、掲載しますね。(FB投稿より、許可済み)
(ここから)
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現在社会において、社会的暴力は、どのようにして発動しているのだろうか?
青海エイミーが最初に描いた小説『ジミー』、そして、今、noteで期間限定で公開している『クマの恋』。
この2冊の特徴は、一見すると、さわやかな青春小説のように見えるが、その背後に、暴力やジェンダーといったディープなテーマが隠れているというところだ。
『クマの恋』は、クマの着ぐるみをかぶった男子高校生が盗撮現場にでくわすことから始まる。
『ジミー』よりエンタメ色が強く気軽に読み始めてしまうし、ユーモアのある文体ですいすい読めてしまう。
しかし、それだけではないのだ。
どちらもジェンダーをテーマの一つにしているが、女子高生のマイが主人公で、その身体に刻まれた社会的な暴力が描かれている『ジミー』とは違い、『クマの恋』は、「男性というジェンダー」を大きく扱っていると思う。
電車での盗撮(女性への暴力)、SNSでの脅し(クマの素性と秘密)など、まさに、いま、日本で起こっていることと、それは、どのように影響しているのだろうか。これは、まさに、現在のテーマだ。
(引用終わり)
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『クマ恋』では、語りが一人ではありませんが、クマに始まりクマに終わるし、主人公は「ぼく」(クマ)であると感じた人が多いのではないでしょうか。
私は、自分の作品は、いろんな要素を含み、複雑で豊かなものであってほしいと思っています。
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日常生活では、そこにあるものを当たり前とみることがよくて、いちいち違和感を持つと面倒になりますよね。
だけど、書くことは、そんな風に違和感をもってもいい、それを表現していい、ということなのだと、私は最近思っています。
そして、それはなんとすばらしいことかと思うのです。
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