小説家に初めて会ったー田口ランディさんとの写真
小説家にあうのは、初めてだった。
実は、何日も前から緊張していた。八王子のイベントに田口ランディさんが来ると知ったからだ。
「ランディさん」の話をすると、ぽおっとした顔になる女性というのは多い。彼女の作品に心をぎゅっとつかまれてしまった人たちだ。
優れた文筆家というのは、きっとそういうことができるんだろう。その文章は、心の大事なところにアクセスしてしまう。だから、その作家が、生身の身体を持った他人であるとは思えない。リアリティは、文章のほうにある。
だから、私は、彼女に会いたいのか、分からなかった。
ーーー
さて、当日。
橘川さんとの対談の中で、ランディさんは「私は、書き続けてきたんです」と言った。有名になろうとかお金のためでなく、ひたすらに書いていた。その結果として、売れるものになっただけで、本人は、ただ、書いてきたということだった。
ああ、そうかと思った。
私は、突然、分かったのだ。
目の前にいるこの人が、あの文章を「書いた」人だということ。ひたすらに、それをやり続けてきたのがこの人だということ。
ーーー
人気作家のランディさんには、熱狂的なファンも多い。いろんなことがあっただろうと、無知な私ですら想像がつく。ファンも増えればアンチも増える。有名になるほど、嫉妬も増える。いろんなことを言う人もいただろうし、嫌なことだってきっとたくさんあったろう。
だけど、ずっと書き続けてきた。辞めなかった。それが、彼女のやりたいことだったからだ。
何があっても、書き続けた20年ほどを経て、今ここに立っている。そこに、強烈なリアリティがあった。作家としての歴史を刻んだ、ここにいる、この人に。
「私もそうありたい」
そのとき、向こうにランディさんを見ながら、私は強烈に思った。
私も、その道を行きたい。ランディさんのように、書いて生きていきたい。
有名になりたいとかじゃない。書きたい。心をぎゅっと、つかみたい。私の文章で、そうしたい。
それが、私のやりたい事なんだ。
ーーー
書き続けてきたランディさんの強さにあこがれる。
書いて、生きていきたい。
私も、その道を行きたい。
ランディさんは、私のずっと前を歩いていた。
書き続けてきた人。
そんな人に会えて、よかった。
小説家にあって、よかった。
ランディさんに会えて、よかった。
会って、よかったのだ。
私は、そんなことを、一瞬で、理解してしまったのだから。
いつもありがとうございます。いま、クンダリーニヨガのトライアルを無料でお受けしているのでよかったらご検討ください。