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#思いつき以上思考未満

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思いつきほどパパッと書いているわけじゃないけれど、十分な思考を経て書いているというほど練られたものではないものを、徒然なるままに。
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2019年2月の記事一覧

[りんごは、本当に「りんご」?]第12回ー視られる身体ー

 ことばがあるから事象は、ものは、世界は認識される。

上の画像をみて、ある人は頭のなかに、「リンゴ」という文字を、ある人は「りんご」またある人は「林檎」をおもいうかべただろう。さらに別の人は"apple”を思い浮かべるかもしれない。(ほかの言語や方言等は略)。

逆に、「りんご」ときいて頭に思い浮かべるイメージは人それぞ異なるものだともいえる。ある人は1つの「ふじ」(りんごの種)、またある人は「

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第11回〈学問とは何かを考える〉-ウェーバー4『職業としての学問』を読む



教師とは何か、学問は何に寄与しているのか。よく、院生にも自分の専門分野の意義や重要性を主張しようとする人がいたけれど、物事はすべて、前提があってはじめて、問題提起として現れる。今回は、このことを考えながらマックス・ウェーバーの『職業としての学問』(尾高邦雄訳.東京:岩波書店.1936年第1版. 2016年第96版)をよみたい。(私はウェーバーに関しては専門外なので読みながら考えました)

本書

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第10回フェミニズムについて。〈ウェーバー3〉

第10回フェミニズムについて。〈ウェーバー3〉

前回、「次回はウェーバーの本を読む」とか言っていたのですが、2/11に上智大学で行われたシンポジウムを聞いていてふと、フェミニズムに関して、ある大学教員がブログに載せていたことを思い出したので先にそれについて書くことにしました。この話自体はすごく面白いので、ぜひ元のブログでいいので読んでください。(誤字脱字チェックしているのにpdf化してから気づくことが多くてごめんなさい。)元のお話はこちらです↓

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第9回 “正直こそ最善のマーケティング政策”〈ウェーバー2〉

第9回 “正直こそ最善のマーケティング政策”〈ウェーバー2〉



前回の話でウェーバーのことに触れたので、もう少しだけウェーバーについて書いておきたいと思います。とは言っても、ウェーバー研究どころか社会学・法学・政治学いずれにも通じていないので、古本屋でたまたま見つけた『世界の名著 第66回(最終回)ウェーバー』(尾高邦雄)を読みながらの知識ですが。ウェーバーは、いろんな分野にわたって研究しているのでなかなか難しい面もあるかもしれないけれど、この本はわかりや

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第8回〈ウェーバーに関して1〉

専門分野等の発信と言っていたのになかなか来ない?となるかと思って、少し関連として英単語帳おすすめに関して間に挟みましたが、修士課程に進んだこと、研究とは何か、学問とは何か、という考えに関して十分理解していただきたくここまで書いてきました。今回は、題名の通り、マックス・ウェーバーに関してです。(結構、長いです。)

昨年、京都大学の本庶佑先生がノーベル生理学・医学賞を受賞したというニュースのとき、某

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第6.5回〈小休止〉

10/27から少しずつはじめた新しいこと。これからも教育者として気をつけながら、18年間「学校」という場で学んできた者として、そして院生でもない、教員でもない、無職の立場の今の自分が、職探しをしながら、何が出来るのか考えていきたい。

つくっていくのは、価値観で、
思考で、つまりそれは、言葉だ。そして、そのためにはきちんと過去を(過去の価値観を、過去の出来事を、過去の文献を精査し、そのコンテクス

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第6回〈SNS発信者のご紹介〉

第6回〈SNS発信者のご紹介〉

多分、今後も私は英語学習そのものより、英語学習に関しても研究寄りになるので…
5人に共通しているのは、英語が/スペイン語が好きなこと、ご自身が考えたことや体験したことを踏まえていること、rupasenseiはおそらく、英語が第一言語だけど。でも自分の体験だけでこれだけが正しい、○○は違うと断定しないとか価値観を押し付けないってところかな。

結構、書店や“カリスマ講師”みたいな世界ではな

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第5回[〈発声について2〉]

第5回[〈発声について2〉]

今度少しだけ紹介するYouTuberの方の動画で、日本語の発声が苦しそうに見えて大きなお世話ながら、「区切れなどで一度口を意識的に閉じるだけで話しやすくなりますよ、」とお伝えしたらとても喜んで下さってこんなことでも少しくらいは人の役にたつのか(*´-`)と思いました。
是非関心のある方は、①〜⑥試してください。

視覚的情報としての表情、姿勢(自信がありそうとか、威張ってなさそうとか)は重要だと

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第4回[〈発声について1〉]

第4回[〈発声について1〉]

話すためのボイストレーニング、のボイスティーチャーを行う白石譲二氏も言うように、声は人の印象に強く影響します。

1971年、アルバート・メラビアンが発見した“メラビアンの法則”は、今では就活市場でも有名ですが、言葉だけ一人歩きしてしまっている気がします。…これは本来、矛盾したメッセージが発せられたときに、人は、相手の声の調子や身体言語を重視する、という人の行動が他人にどのように影響を及ぼすかを

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第3回〈発達障害って…2〉

第3回〈発達障害って…2〉

発達障害、という言葉も平成も終わりになった今は、だいぶ認知されてきたように思います。先日、テレビ番組「あさイチ」でも、女の子の発達障害に関して特集されていたそうです。また、発達障害の子が災害などにあった場合の話もありました。

いわゆるみんなが想像する感じとは違うかもしれませんが、感覚過敏の傾向は私もあります。ただ、私の母親はじめ、多くの人にはかなりの誤解や偏見があるのを私自身とても感じます。教

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第2回〈発達障害とは何…?1〉

第2回〈発達障害とは何…?1〉

はじめに書きます。今回は長めです。

先日、母と話していたら母が「本当の発達障害らしくて」と言いました。私は、この言葉に母の人間性というか、知識のなさというか、認識の薄さを感じました。おそらく“本当の発達障害って何?”と突っ込んでも何も響かないだろうな…と。

発達障害、は一段と分かりづらいかもしれないけれど、身体の不自由ですら世の中の人の認識って、私も含めとても薄いというか甘いなと思う時があり

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第1回〈これまでのこと〉

修士課程を修了して10ヶ月半以上が経ちました。研究以外のことに忙し過ぎた修士の2年間だった気もします。父との約束だったので、修士課程全34単位、教職課程8単位、修士論文、就職活動、教育実習、アルバイト、その他ここには書かないけど(それが1番忙しくしてしまったけど)などなど、全てを2年間で“なんとかやり遂げて”修了しました。今は、自分の心身の安寧のために身分としては、世の中的にいえば「休暇」のような

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