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パラリアの三次会【土曜日更新】

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パラリアCEO浅見、東大前校の木元・オギタが「二次会」のノリで、ときに真面目にときにだらりと語り合う、「パラリアの二次会」で出てきたわかりづらい用語を解説したり、気になったところ… もっと読む
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記事一覧

パラリアの二次会 第26夜 総括・後編:わたしたちはどこへいくのか の解説

いよいよパラリアの二次会の解説も今回で最後です。今回も前回に引き続き、総集編です。 音声はこちら。 【今回の話の流れ】 まず、ここまでの復習(これについては前回を始め、何度かまとめられているので、そちらをご覧ください)をした後、現在及びこれからの社会・教育を論じます。まず、現在は「成功したいから頑張るのではなく、失敗したくないから頑張る」という時代です。競争に敗れたら悪いことがあるから競争するという、ネガティヴな競争になっています。背景には、2000年以降の日本がが、中国

パラリアの二次会 第25夜 総括・前編:(教育の)近代史を四つのフェーズに区分する  の解説

今回は全体の総括になっています。過去回のまとめなので、ここから見るのも良いと思います。 音源はこちらです。 https://note.com/pararia/n/n3f5d96a12343?magazine_key=mfac035e74cd9 【内容の紹介】まず、教育にまつわる社会の変動を語ります。最初に、フランス革命により、公教育の必要が生まれます。次に産業革命が起こり、労働者が必要となる他、経済発展で事務職のような官僚的な職業が必要となります。そこで、知識が必要とな

パラリアの二次会 第24夜 オギタ師による「活動における喜び」の分析図式 の解説

おはようございます。今回は、24夜の解説です。図式が出てくるので少しややこしいですが、聞いてみるとそれほど複雑でもありません。具体例が多くなるので、後半25分ごろから聞くとわかりやすいかもしれません。 【内容の紹介】今回は、人間の行為と、それによって感じる喜びを、「過程・結果」の軸と、「本質・付帯」の軸の二つで整理していきます。したがって、2かける2の4通りが考えられます。 本質・過程(ランニングで体を動かすのが楽しい) 本質・結果(ランニングで自己ベストを出すのが楽しい

パラリアの二次会 第23夜 これまでの「まとめ」と「親問題」の解説

おはようございます。今回は23夜の解説です。 総集編的な内容で、(あくまで他の回に比べれば、ですが)かなり短めなので、一度これを聞いてから、興味のありそうな回に戻って聞いてみる、という使い方もありだと思います。 音源のリンクはこちらです。 【内容の概観】 今回は、ここまでで話してきたことをまとめています。  まず、教育とは何かを話してきました。先生と生徒、親と子供など、教育には関係が重要になります。  また、教育の歴史を話しました。工場労働者を作るための教育から、サラリ

パラリアの二次会 第22夜 これまでとこれからの「日本社会のしくみ」 の解説

おはようございます。パラリアの二次会の解説も、いよいよ22回目です。 音声はこちら 【内容の解説】 今回は、小熊英二(用語解説参照)の著作、『日本社会のしくみ』について、話を進めています。  この本の中では、現代日本の雇用状況は、3種類に分けられると言われています。 ①大企業型は、大都市近郊に住むサラリーマンで、収入はそれなりに多いものの、子供の教育にお金をかけたり何なりとおかなげかかります。 ②地元型は、地元での密なネットワークがあり、近隣住民や親戚との助け合いが見られ

パラリアの二次会 第21夜 「直前期」の過ごし方 の解説

おはようございます。パラリアの3次会もいよいよ21夜です。今回は普段に比べて面白いかは分かりませんが、30分ほどと短い上に話が簡単、さらに受験生にとっては関心の高そうな話なので、聞いてみるといいかなと思います。 今回の音源はこちら 【内容の概観】  今回は、それぞれが直前期や、受験直前の過ごし方を話していました。受験に自信を持って向かうには何が必要か、また、緊張のほぐし方が話題になりました。詳細については雑多で書ききれないですが、今回は内容も平易なので、聞いていただけれ

パラリアの二次会 第19夜の解説

おはようございます。今回の三次会は、第19夜「目的合理性」の解説です。 音声はこちら。 【内容概略】 まず、前回のまとめを兼ねて、「要するに」を大事にすることが重要という話がされます。これには2つの意味があります。 1つ目は、「これは要するに何を言っているの?」と言った質問に答えられるということが、理解できたことの証拠になるということ(答えられないということは、ポイントが分かっていないということになる)。 2つ目は、「要するにできていればいい」という姿勢を持つことで、手

パラリアの二次会_第17夜の解説

おはようございます。今回は第17夜の解説です。 音声はこちら。 【内容の紹介】前半は「コンセプチュアル・スキル」なるものの話をしています。コンセプチュアル・スキルというのは、概念化能力と訳されるもので、概念を利用する能力を指します。例えば、「あの問題とこの問題は数列と二次関数で違う問題に見えるが、両方とも解と係数の関係がポイントになっている」などと、概念(この場合は「解と係数の関係」)を軸にして問題同士の繋がりを見つけたり、逆に違いをはっきしさせたりする能力です。 コン

パラリアの二次会、第16夜の解説

おはようございます。今回は、第16夜の解説です。 アーレントという思想家の話が後半の軸になるので、一見難しそうですが、音声中でもしっかり説明されるので、安心して聞けると思います。 また二次会の中では短めなので、聞きやすいと思います。 【内容の紹介】 今回は、序盤で1対1の教育、つまり家庭教師が質的に良いという話から始まり、塾の形式が、集団授業、映像授業、個別指導、自習と展開していったことについて話しています。  後半は、塾は社会で生きていくこととつながっている(学習塾

パラリアの2次会 第15夜の解説

おはようございます。今回は、パラリアの二次会の第15夜の解説をします。 今回から新しいシリーズものになります。特殊な用語はあまりありませんが、この後も使いそうな分類がなされるのが面白そうなところです。 音声はこちらになります。 【内容】東大では、出身高校のほか、塾も共通の話題になったりします。例えば、音声中に出てくる鉄緑会は、都内の名門とされる中高一貫校出身者がよく通う塾、サピックスは、そのような高校を受験する中学生が通う塾です。河合塾・駿台は浪人生がよく通っています。

パラリアの二次会 第14夜の解説

おはようございます。今回は第14夜の解説です。 今回は比較的短く、かつ内容も自動車学校や時事問題と身近で、キーワードも「関連性」とわかりやすいです。これまでなんか難しそうで嫌だなと思っていた方でも、とっつきやすい回になっています。 音声はこちらです。 【内容の紹介】まずオギタ氏が免許合宿で「ブレーキが遅いのは髪が長いからだ!」というような、問題点とあまり関係ないようなところを注意されたところから始まります。こういう指導の仕方は、いわゆる「窓割れ理論」と言われるもので、小

パラリアの二次会、第12夜の解説

おはようございます。 今回扱う音源はこちらです。(比較的短い方ですが)結構ボリュームがあるので、家にいて暇な方は聞きながらご覧いただければ、と思います。 【内容】 全体としては、当時の柴山大臣の無能力について軽く話した後、入試改革に軽く触れ、大部分は大学で何を学ぶべきか、の議論に割いています。 大学の講義と企業が求める能力が乖離しているのは問題である一方、裏を返せば大学までは何をやっても良いということなので、自由に学習しうる。また、大学で学んだことと会社の事業が離れて

パラリアの3次会 第11夜

おはようございます。パラリアの二次会、第11夜の解説記事です。 音声はこちらで聞けます。 なお、「パラリアの二次会」マガジンで更新の順序がずれていますが、「三次会」の方は正規の順番で進めていくつもりです。 【内容の紹介】 今回は、投資家の瀧本哲史氏(リンクは今回の話と関連するインタヴューです)が亡くなったとの報を受けて、彼の仕事から教育を検討します。 彼は、コモディティ化(取り替えが効く様になってしまうこと)を回避せよと主張しています。他の人と取り替えが効いてしまうと、

パラリアの3次会、第10夜

おはようございます。今回は第10夜の解説です。総集編なので、いつもより少し長めです。ここ数回の教育の歴史シリーズのまとめなので、過去の回も合わせてお聞きください。 音声はこちらです。 【要約】 教育の歴史について話してきたここ数回の振り返りで、時間的には古代・中世・近代・現代と区切り、空間的にはヨーロッパを念頭において、それぞれの時代で教育がどうなっていたかを語ります。 まず古代は、ソクラテスやプラトンが活躍した時代のギリシアがテーマになる。民主政が花盛りのギリシアでは