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テクニックの先にある写真

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写真をテクニックやハウツーで撮る時代が終わった方へ。その次の写真へのご案内。
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新しい写真の撮り方のススメ

新しい写真の撮り方のススメ

直感。

それは一種のナビゲーターだと思う。

「これがいい」とか「そうじゃない」ということを教えてくれる。

「なぜ?」と言われても、わからない。

理由なく湧き上がってくる。

それは理由がないがゆえに、容易に無視されてしまう。

でもよく考えてみたら、この感覚はすごい。

何もないところから湧き上がるって、むしろすごい。

「これこれこうだから」とか、「こういう理由があって」とかないのが、逆

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光について思うこと

光について思うこと

自然光が好きだ。

光ってきれいだなって思う。

きれいなものってだいたい光ってる。

「キラキラしてる」っていうしね。

身近にありすぎて簡単に見過ごしてしまうけど、光って本当にきれいだ。

自然光がきれいなのって、それが自然だからだろう。

人口の光は、目的があって光ってる。

でも自然の光は、目的がない。

意味がないってとても純粋だ。

「ただ光ってる」って、こんなにきれいなことがあるだろ

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「表現」を超えてゆけ

「表現」を超えてゆけ

写真は「表現」だと言いますね。

つまり、伝えているわけです、何かを。

何も伝わらなかったら表現じゃない。

いい写真とは「伝わる写真」。

そんなふうにも言われます。

そういう意味で、写真はどれも一緒です。

フォロワーが何百万人もいる人から、つい昨日始めたばかりの人まで。

全員「表現」という土俵の上で、相撲を取っている力士です。

幕下から横綱まで、番付はいろいろありましょうが、表現とい

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一番見たい写真、そして一番撮りたい写真

一番見たい写真、そして一番撮りたい写真

ネット上に日々洪水のようにあふれる写真たち。

それらの写真は、みんな何かを目指している。

「ただの写真」ではない。

全部みんな、何かを目指している。

それはカッコイイだったり、カワイイだったり、キレイだったり。

あるいは面白いだったり、スゴイだったり、オシャレだったり。

そして、大抵それらは十分達成されている。

十分カッコイイし、十分カワイイし、十分キレイ。

十分面白いし、十分スゴ

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大事なのは「いい」と「好き」の違いを見極めることだけ

大事なのは「いい」と「好き」の違いを見極めることだけ

例えば1枚の写真に対して、「これはすごくいい写真だ」と言ったり、「これはすごく好きな写真だ」と言ったりします。

さらには、「これはとてもいい写真だけど、好きではない」とか、「これは全然よくない写真だけど好き」と言ったりもします。

「いい・悪い」

「好き・嫌い」

写真の評価には、だいたいこの二つの軸が用いられます。

この二つの違いは一般的に言って、「いい・悪い」は客観的な意見であり、「好き

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自分のスタイルで写真を撮る方法

自分のスタイルで写真を撮る方法

写真家にはそれぞれスタイルがあります。

パッと見て「誰々っぽいね」とすぐ思い浮かぶような、他とは違う、その人ならではの際立った特徴があるのです。

いわゆる「写真家」と呼ばれる人たちと、そうでない人たちを隔てる最も大きな要素は、「スタイル」です。

一般の人の写真には「あ、キレイだね」とか「あ、うまいね」という写真はたくさんありますが、「これは誰それの写真だね」とハッキリ指摘できるような際立った

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うまくいく人といかない人の違い

うまくいく人といかない人の違い

おはようございます。

今日は写真を頑張ってる人、頑張ってるけどうまくいかない人に向けて、お話したいと思います。

同じような写真を同じように撮っていても、うまくいく人といかない人がいます。

その違いは何だろうと思ったことはないですか?

同じようなテイスト、同じような作風、同じような見せ方。

にもかかわらず、片や超売れっ子の有名人、片や隅っこの方でくすぶってる人。

努力の量も変わらない、作

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写真をめぐる冒険

写真をめぐる冒険

我々は写真において、何を目指しているのでしょうか。

プロになること?コンテストに入選すること?インフルエンサーになること?ただ単に上手くなること?

ほめられること?満足のいく写真を撮ること?帰属意識を得ること?気を紛らわすこと?

我々は写真において、何を目指しているのでしょうか。

多くの人は、ただ単にシャッターを切っているのではなく、ここではないどこかを目指して、シャッターを切っています。

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写真の上達とは

写真の上達とは

写真を始めた頃は、いろんなルールに縛られています。

絞りはいくつ、構図はポイントを三分割ラインに置いて、ホワイトバランスは少し青めにしたほうが「やった感」がでるかな、露出は白を飛ばさないように気を付けて…。

いろんなことに縛られながら撮り始めます。

だってそうしないと撮れないから。

基礎をひと通り身に付け、ある程度撮れるようになってくると、その縛りは高度なことに移行していきます。

露出や

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究極の写真の撮り方

究極の写真の撮り方

写真ファンのみなさま、こんにちは。

「写真のネタ帳」の上原京平です。

趣味の写真では、ネットや本で基礎やハウツーを学んで、撮り方を覚えていくというやり方が一般的ですね。

たくさんの情報を元に買うカメラを決定し、撮影スポットや撮り方を調べ、写真やカメラの基礎知識を勉強し、フィードバックを得てまた改善…。

しかしこの記事では、そういう「普通の」やり方ではなく、「究極の」写真の撮り方をお伝えしま

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あなたが撮りたいのは「撮りたい写真」ですか?それとも「いい写真」ですか?

先日、囲碁の井山裕太九段に関するこんなツイートをしました。

録画していたNHKの番組を見ての感想ですが、囲碁界最強の棋士から語られた「打ちたい手」という言葉に、非常に感銘を受けました。

普通の棋士なら、盤上で求めるのは「最善手」や「打つべき手」です。

しかし彼の場合は、「打ちたい手」です。

「それって結局最善手のことじゃない?」って思われるかもしれませんが、「最善手」と「打ちたい手」は全然

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上手く撮るだけが写真じゃない、誰にでも撮れる「いい写真」というものがあります。

上手く撮るだけが写真じゃない、誰にでも撮れる「いい写真」というものがあります。

写真は上手くないと楽しめないのかというと、そんなことはありません。

写真は誰でも、楽しめます。

写真を上手く撮るというのは、楽しみ方のひとつであって、それだけが写真ではありません。

今回は写真における「上手く撮る」じゃないほうのオプションをご紹介します。

それは言ってみれば「本質的な写真」です。

それは、写真の腕とか機材の良し悪しで撮る写真ではなく、「あなた自身」で撮る写真です。

あな

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まだ「いいね!」のために写真撮ってるの!? あなたが本当に撮りたい写真をあなたに代わって教えます

本当にその写真で満足してる?写真ファンのみなさま、こんにちは。

「写真のネタ帳」の上原京平です。

写真が趣味のみなさんにとって、自分の写真が良いのか悪いのか、イケてるのかイケてないのかは、とても気になるところだと思います。

そのための判断材料として、いいね!の数や、友達や先生の意見を参考にすることもあるでしょう。

しかし、他人の判断は必ずしも真実とは限りません。

自分ではとても良いと思っ

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テクニックで撮る写真を卒業しようとしているあなたへ

写真はテクニックで撮るもの。

身に付けているテクニックの数、質、理解度。

そういったものが、すなわち、作品のクオリティを決定する。

そういう理解が一般的ですね。

しかし、テクニックとは言ってみれば「道具」です。

カメラやレンズと同じ、写真を撮るための道具です。

テクニックがひとりでに写真を撮るわけではありません。

テクニックを「使って」、写真を撮るのです。

たとえば、「3分割構図」

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