見出し画像

上海を愛別する私(詩日記)

砂の様に
燃える
石突
私の腹に
溜まった
血痕の嵐
もう戻る事のない
時の流れ
私を愛したのは
風の便り
雷の奥に
潜む
真っ赤な嘘
あゝ
私は
もう
三十だった
三十にして立つ
生きるのは
血塗れの如く
私を私を殺めていた
だから
私は私である
きっと
そうなのだ

涙の奥に潜む
真っ赤な血管
あゝ
私を異郷の地に
連れて行った
貴方の姿を
忘れない
私の涙を掬って
私に秘めた愛を
注いでくれた
貴方の
目頭に映る
広大な
私達の宇宙を
忘れない

私に名を授けてくれた
貴方の
麗しい
透き通った眼
貴方に出会わなければ
私の血は止まったまま
精神の息の根は
固まったまま
世で
野垂れ死んでいた

心に
貴方の
眼を刻印する
貴方の
笑った顔が
私の
生の葛藤を
癒してくれる
輝く
宝石になる

貴方と出会った
夜を
忘れない
画集を
私に拓いて見せた
生きるとは
儚い
愛の炎が
燃え盛る
私は生きていた
貴方の生が私を見つけてくれた
貴方の居ない世界で
私は
呻っている
また
貴方の
朽ち果てた
貴方の
脆く儚い愛を
飲んでみたい
私にとって
貴方は
偶然じゃなかったはず
私の世界が
そう
呟くから



2022.11.1 
大学院で精神が死にそうになった私を救った貴方の愛を想う
貴方への想いを未来の祝福の祈りに代えて
いつまでも、今を生きていて欲しい
ありがとう


この記事が参加している募集

今こんな気分

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?