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レポート、企画書、ブログ……伝わる文章を書くコツ

「伝わる文章」とは、シンプルな文章のこと。でも何かを書いていると、つい熱中して自分だけの世界に入りがちですよね。今回は「伝わる文章」を書くためのチェックポイントを3つお伝えします。

この記事は、私が読書好きとしてあらゆる本を読んできた中で感じたこと、また、勤務先である大学図書館のレファレンスカウンター(参考カウンター)で、学生のレポート執筆に関する相談に乗ってきた経験を元に作成しました。ぜひ、最後までお読みください。

①「後述する」を多用しない

構成の都合などがあるのは分かりますが……。一旦立ち止まり、読者の目線で考えてみましょう。どんどん話に引き込まれ、次はどうなるんだろう?とワクワクしている時に焦らされると、モヤモヤした気持ちが残ってしまいますよね。疑問をその場で解決する書き方を意識することで、読者に余計なストレスを与えない文章になりますよ。

また、読者は文章を読んでいる時、次々と新しい情報に触れています。なので、その「後述」の場面にたどり着いた時には、すでに前後の繋がりを忘れてしまっていることが多いのです。

「後述」は、読者の意識を四方に飛ばしてまうことになりかねません。書き手が理想とする構成と、読者が読みやすい構成は異なります。どうしても、という場合はOKですが、その場合は「後述」の部分を語る時に前後の繋がりをもう一度詳しく説明することがオススメ。情報を整理する機会は、何度あっても助かるものです。くどいかな?と思っても大丈夫。すでに理解している人は、勝手に読み飛ばしてくれます。

②分かりやすい言い回しを心がける

やたらと難しい言葉を使わないこと。 読んでもらうための文章なのだから、読めるように書かなくてはならないのです。

これはレポートや論文でも同じです。基本的な言葉遣いさえできていれば、わざわざ難しい単語や言い回しを使う必要はありません。どうしても必要な専門用語以外は、できるだけ誰もが知っている言葉を選ぶように常に心がけておくのがポイント。そうすれば、読み手は内容だけに集中できます。

知性は難しい言葉ではなく、内容でアピールしましょう。大丈夫、心配いりません。使う言葉のTPOさえ弁えていれば、シンプルな言葉遣いでもきちんとして見えますよ。

③情報を整理する時間を設ける

読者は文章を読んでいる時、一度に大量の情報を吸収しています。そのため、情報を整理する機会はあればあるほどいいでしょう特に、一度済んだ話題に戻る時章の終わりは、今までの話を詳しくおさらいすることをオススメします。

読者は「今」読んでいる新情報を追いかけることに夢中です。その時は理解していても、たくさん仕入れた情報を一気に整理するのは難しいもの。つまり一度読んだだけの情報は、読者の中では「点」なのです。「今までこういうことを話しました。これからはこういう内容に入ります」と、現時点で描かれている全体像のおさらいをすることは、「点」を「線」にしてあげる行為なのです。

復習は、しつこいくらいがベスト。何度も復習すれば、読者の頭に残るからです。描きかけの全体像を共有できれば、読者はよりあなたの主張を理解できるようになります。

おわりに

私は卒業論文を書く時、指導教官に「高校生にも分かるように書きなさい」と言われました。実際にその論文を読むのは、審査する先生だけにも関わらず、です。

この言葉の意味は、読者に寄り添いなさい、ということだと思っています。

いいことが書いてあっても、書き手の独りよがりでは読者の心は離れていってしまいますよね。

今回紹介した3つのコツは、普段何かを書く時はもちろん、レポートや論文、企画書など、専門的な文章を書く時にこそ必要なことだと思います。頑張って書いたものだからこそ、内容以外で評価が下がるのは悔しいですよね。

伝えたいことを確実に伝えるために必要なのは、読者の視点に立つこと。難しいことですが、私も日々忘れないようにしたいと思っています。

この記事が、あなたの文章力の向上に役立ちますように。

最後までお読み頂き、ありがとうございました!

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