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「将来を考えるヒントを見つけたい」選んだのは離島での仕事と暮らしでした。

R4年大人の島留学生である湯木さんと、R5年10月-12月の島体験生である麻生さん。
二人は同じ広島の大学に通っており、休学期間を利用して大人の島留学/島体験に参加しました。
時期こそ違えど、同じ島で過ごした二人にお話を伺いました。

湯木さん(左):R4年大人の島留学生 
島留学期間は西ノ島役場・産業振興課に所属
麻生さん(右):R5年10-12月島体験生
同・観光定住課に所属

ー今日はよろしくお願いします。そもそもお二人の知り合ったきっかけを聞かせてください。
麻生:

大学のサークルが一緒で。二人ともフットサルとボランティアサークルに所属しています。

就活をきっかけに島へ

ーなぜ島留学/島体験に参加しようと思ったのですか?
湯木:
1番大きなきっかけは就活です。大学3年生から4年生に上がる時の春休みに、就活や卒論について色々考えたんです。
当時はやりたいことがなくて。

大学時代は外国語や地方創生について学んでいたんですけど、コロナ渦で海外留学は難しいし、「じゃあ地方創生に関することで国内で何か出来ることはないか」って考えました。

それで元々大学の教授に教えてもらって知っていた、「大人の島留学」に参加することを決めました。

麻生:
自分も就活がきっかけです。
大学で「医用情報学科」に所属していて、プログラミングや医療機器関連の勉強をしていたんですけど「やっぱりあまり興味ないな」って思っちゃって。

何がやりたいかなどを考えようとまず休学を決めて。
世の中にどんな仕事があるのかを知りたかったのと、将来的には田舎で暮らしたいなと思っていたので、暮らしを体験したいなと考えたのが参加の理由です。
そもそもの島体験というプログラムを知ったのは湯木君がきっかけですね。

島での仕事と暮らし

ー島での仕事内容を教えてください。
麻生:

西ノ島いいね!」というFacebookページや、「MATCHA」というインバウンド向けのwebマガジンを担当しています。
あとは集落支援員さんと移動販売に行ったり、ハーフマラソンや客船寄港などのイベントのスタッフもしました。

移動販売は実際に地域に出て、色々な方とお話できたのが良かったです。
ただ自分には「これがやりたい!」っていうものがなくて、自分から動かないと仕事は生まれないんだな、というのは感じました。

湯木:
僕はメインで動画制作をしていました。
具体的には町内のケーブルチャンネル内で流れる「わがとこクッキング」という郷土料理の発信の動画ですね。

余裕がある時は、同じくケーブルチャンネル内の「わがとこにゅうす」の編集もさせてもらっていました。
地域おこし協力隊の募集や、ワーケーションのPR動画も作りましたね。

不安なところも初めはあったんですけど、仕事面でネガティブなこともほとんどなくて、ずっと楽しくやれたかなと思っています。
「仕事=楽しくないもの」ではないんだと知ることができて良かったです。

常に何か作るために試行錯誤をするクリエイティブな部分が、自分には向いていたのかなと思っています。
気分転換をしたい時には、観光定住課の仕事に同行させてもらうこともありました。

ー西ノ島で印象に残っていることは何ですか?
麻生:

まず思ったのは「綺麗な所だなあ」って。
地元が山の方で、海までは車で1時間半くらいかかる所だったので、
こっちは身近に綺麗な海があるのが印象的ですね。

あとは地域の方も「わがとこにゅうす」(町内ケーブルチャンネルの番組・島体験生の紹介動画も放送されています)見たよ!って言ってくれたり。
人との繋がりが濃いところもいいなと思います。

移動販売で

湯木:
僕はお裾分けですかね。お裾分けをきっかけに話す機会が増えたりとか。
島の温かさを感じたし、それを通して自分の食生活も良くなりました。
一度まめアジを200匹頂いたこともありましたね。
干物にしてご近所の方や同期の島留学生にも配りました。

あとは町内清掃の日に頑張って掃除していたら、それを見ていたご近所の方がビールをくれたり。

ー来島してからの変化はありましたか?
麻生:
「大学3、4年で就活して卒業したら仕事をして」っていう一般的なルートがあるじゃないですか。それだけじゃないって頭では分かっていても自分にとっては身近ではなくて。

でも島体験生の中に、仕事を辞めてきた人や新卒の代で来島した人とか色々なバックグラウンドを持った人がいて、そういう人達と出会えたので、自分の中のしがらみとかがなくなったかなとは思います。

湯木:
正直ないかもしれんなあ。
1年間でそんな変わるものなんかなあとも思うし。

麻生:
変わらなかった上で、島での経験が就活で活きたことはある?

湯木:
大人に対しての話し方かなあ。1年間、社会人として過ごしたから
マナーとか礼儀作法が就活で活きたかなあとは思う。

島留学に行くまでは自己肯定感が低いというか、「このまま社会人になって大丈夫かな」っていう不安があって。
でも1年間の仕事と生活を通して自信を持てて
このままでいいんだ、無理に変わろうとしなくてもいいんだなって思えました。
「無理に変わらなくてもいい」と思えるようになったのが成長かなと。

シェアハウスにて

ー島に来て驚いたことってありましたか?
麻生:

自分はあまりなくて。っていうのも来島前に湯木君に
「この人が面白いよ、こういうことがあったよ」っていうのを聞けていたので。

西ノ島で暮らすイメージは持てていたかなと。
「○○さんって方がいい人だよ」って湯木君から聞いていて、実際に会った時に「湯木君の後輩です」って話をしたら「そうなの~また湯木君に連絡しておくね~~」みたいに言ってくださったり。

湯木:
うんうん、連絡来たよ。

驚いたことは…卒業後に西ノ島に遊びに来た時に「おかえり」「戻ってきたんか~~」って受け入れてもらえたこと。
一度島を離れたし、卒業後は島に住むわけではないのに、こんなに温かく迎えてもらえるんだって。嬉しい反面びっくりしました。

ー休日の過ごし方を教えてください。
湯木:

島の人と山登りしたりお手伝いをしたり。島留学生の同期と遊んだりしていました。
でも遊んでばかりでも疲れちゃうので、自分は結構一人の時間も作っていました。

誘われたら行くようにはしてたけど、家にいるのも多かったですね。
一人で外へ出たい時は釣りに行ったりもしていました。

麻生:
似たような感じですかね。
来島したばかりの時は毎週のようにイベントがあったのでそれに行って。
自分も趣味程度ですが釣りもします。

あと「いかあ屋」が結構好きで。雰囲気がいいですよね。
ただただあそこでゆっくりする、みたいな過ごし方をしています。
この前はいかあ屋で知らない方とカードゲームしました。
「人足りないから一緒にしない?」って声をかけていただいて。

島体験生の同期とも仲が良くて。
研修(島体験生は週に一度集まって研修をします)で「ホームチーム」を作ることになって。
研修で振り返りとかをするにあたって、毎回違うメンバーと話しても途切れ途切れになっちゃうから、メインで共有するグループを決めようってことで3人組を作ることになって。

そのホームチームでよく遊んでます。ご飯作ったり釣りをしたり、一度島後(隠岐の島町)にも旅行に行きました。

これからのこと

ーこれからどうする予定ですか?
湯木:

来年度は金融関連の企業で働く予定です。
地方創生に関わる事業もありつつ、地域の企業を金融の面からサポートできるのがいいなと思い企業を選びました。
「地域密着型で顧客と深く関わることができる職」っていうのが就活の軸で。

麻生:
2月末から住居支援のボランティアでベトナムに行くつもりです。

ー島留学/島体験に興味のある方へメッセージをお願いします。
麻生:

離島に行くってハードルが高いように感じるかもしれないけど、
悩むなら最後は勢いかなと。
悩むんだったら行っちゃえ!と思います。

湯木:
何事もやってみることで案外上手くいくし、人に喜んでもらえたりすると思います。
迷ったら参加してみましょう!いい経験ができる場所だと思います。

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