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地名の世界地図


地名の世界地図

 世界の地名について、語源や、うんちくが載っている本です。
 地理が好きな方には、ばっちりな本ですね(^^)

 地理好きでなくても、歴史好きなら、本書を楽しめるはずです。地名には、その地の歴史が刻まれていますから。

 地理や歴史が好きでなくても、外国人を相手に仕事をされている方なら、一読して、損はありません。

 地名の意味を知ることは、最も手軽に、外国の文化を理解する手段の一つです。
 自国の文化を理解されて、嬉しくない人はいません。きっと、外国の人とのコミュニケーションが進むでしょう。

 外国人相手でなくても、話のタネ本として、本書は役立ちます。日本人同士のコミュニケーションも、進みますよ(^^)

 何より、「同じ地球上に、こんなにさまざまな地名があるんだ」とか、「風土が違っても、同じ発想が生まれることもあるのね」などと知れることが、楽しいです。

 巻末の大索引が、資料として、とても便利です。新書なのに、こんなに充実していていいのか?と、思うほどです(笑)

 以下に、本書の目次を書いておきますね。

はじめに

第1章 地名は古代地中海から
 フェニキア人と地中海  古代ギリシアは生きている 
 二千六百年前の「ニュータウン」  イスタンブールとは? 
 陽に灼【や】けた人の国  七十もあったアレクサンドリア

 など

第2章 地名を変えたゲルマン民族の大移動
 ケルトの遺産  プリンス・オブ・ウェールズの不思議  ゴート族とゴシック
 フランスとは「投げ槍がうまい人の国」  入り江の民バイキング
 「新都」という名のもっとも古い都市

 など

第3章 スラブ人たちの故郷
 「平原」という名の国の悲劇  モスクワとは「沼沢地の川」  なぜ白ロシアなのか
 ロシア革命で変えられた地名

第4章 大航海時代が「世界」を発見した
 カサブランカは「白い家」  象牙海岸と奴隷海岸  嵐の岬が喜望峰に
 アメリカ命名秘話  架空の地名だったカリフォルニア  木の名前がブラジルに

 など

第5章 モンゴルが駆けぬけたユーラシアの大地
 日本に残るアイヌの地名  ソウルとは都のこと  大きな平野―平壌
 高句麗とは「神都」  旅館だった板門店  釜山―鉄釜の山

 など

第6章 ユダヤの離散とイスラムの進撃
 ユダヤの名はこうしてはじまった  バビロンとは「神の門」
 イエスが歩いた地名  聖戦によって拡大したイスラム帝国
 なぜカイロは「勝利の都」か  アラビア人の北アフリカへの侵攻

 など

第7章 アメリカ―新しい国の古い地名
 州は「立つ」ということ  首都ワシントンが決まるまで  ロシア人のアメリカ
 シカゴとは「野生のタマネギがある場所」  ピーターの町とルイの町
 アメリカにはモスクワもカイロもある

第8章 アフリカ―「黒い大陸」の伝説
 黒い人の国  「大きな石の家々」という国  勝手に線引きされた国境
 マルコ・ポーロの誤解からマダガスカルに

第9章 「自然」が生み出した地名
 すべては川からはじまった  太平洋の発見  紅海と黒海  死の海とソドム
 「山の民」となったバスク人  「迷い込むと出られない」

 など

大索引 国名・首都名でわかった地名の五千年史
 北アメリカ  中央アメリカ  南アメリカ  ヨーロッパ  CIS諸国  アジア
 アフリカ  オセアニア

索引(五十音順)
主な参考文献



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