最後に君と映画を見に行った時は今日みたいに凍える夜だった気がする。
僕は一緒に夜を過ごしたかったから、彼女にdrive my car を誘ったけど彼女はもう見たって。僕は早ガッテンしてその日は午後10時にお開きさ。
お互いに若くて、まだ世界はディズニーの魔法にかかったままだから、まるで街灯ひとつない夜道を手探りで進んでいくみたいに、お互いの距離を確かめ合ってきた。
磁石は温めすぎると引きつけ合わなくなるみたい。磁石は温めすぎると反発しなくなるみたい。これってまるで
お互
●声
「?」
「気付く前に失われている感覚だよ。片手を開いた時のもう一本目の指。それってなんだ?」
片手が暗闇の中照らされて、浮かび上がる。
●人通りの多い街をAは女性Bと歩いていた。
B 「なんでわたしをよんだの?」 BはAなど眼中にないかの如く目を合わせない。
A 小さな声で「だって...」
B 「聞こえない。」高圧的にいう。
A 「だって君が今まであってきた人達とは違って見えたんだ。君だけが僕の目を見てくれていた。そうでしょう?」
B 「ふうん、よくわかんないなぁ。」