zawazarazaza

焦り、いらだたしさ、孤独感。束でまとめられた、これらの疑惑の多くが、ある一つのの収束点によって、確信に変わる。その瞬間に世界を宇宙から見下げた気分になって、一人で泣き始めるんだ。常に僕の周りを漂っているかれらでも気づくことができない些細な息遣いの違いが、色に枯渇した僕の今を生きる動機でもあるんだ。
時々とても重くて、たまには夜道を走る車のライトよりも明るく燃える僕の情は、大抵のものでは揺らめかないけど、もし普段通りに彼女に言葉を交わすわけでもないのに会えたなら、砂糖に群がるアリたちのようにざわざわざわざわと揺れ始めるんだ。
でももし予想が外れて会うことがかなわないのなら、綿の抜かれたぬいぐるみみたいに腹を曲げて、狭いところで下を向いたまま一日を終わらせてしまう。
多分普段のそれを取り返すことはどうやってもできないはずなんだ。一度心臓を握られた時点で、運命は常に、「いつか傷つくことになる」の一言で集約されるようになるだろうね。すべてが幸福で終わる結末なんかもう存在しえないってこと。きずつくか、さらに傷つくか。受け入れるしかなさそうだな。
多分二人のうちでよりもう一人を傷つけることになるのは、僕だ。彼女の瞳を動かずに観察して、彼女の脳みそを僕の色に染め上げて、僕から目を離させはしないようにするんだ、夜が明けるまでは。最後に、彼女のすべてを支配する。
お酒を飲んで落ち込んだ時、別の女友達と話しているとき、駅で人の波に撃たれながら改札をくぐるときだって、ふとこころの緊張が解けたとき、彼女は今何をしてるのかなって考えて、そして、過去に苦しかった時の自分の心の中の爪痕を掘り起こしてしまったときには無性に見たこともない暖かさが恋しくなる。

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