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仕事のミスを減らすためには?

9月になり、そろそろ評価の時期です。弊社では、「半期中に1回は情報発信を行う」という目標があるため、今期もnoteを作成してみました。

今期は4年目ということで自分主導でする仕事が増えてきましたが、細かいミスが目立つ時期があり、個人的にはちょっと大変な時期でもありました。

今期のコラムのテーマは、自戒を込めて「仕事のミスについて」。
まずは、どういう時にミスが発生しやすいのかを簡単に記載したうえで、ミスを防ぐにはどうしたらいいのかをまとめていきます。
※個人ではなく、チームで働いている場合を想定してます※

こんな時は注意したい!ミスが起きやすい環境とは?

①繁忙期、突発的な依頼の増加

繁忙期は通常時と比べて人手が足りなくなる、もしくは余裕がなくなりやすくなるため、ミスが起きやすくなります。
これは、だいたいが本来行うべきフロー(手順)が行われていなかったり、チェックが甘くなることが要因です。
繁忙期ではなくても、メンバーの体調不良によるタスクの分散や、クライアントからの突発的な依頼が続いた際も要注意です。

②チームメンバーの入れ替わり

異動や休職、メンバーの転職など、働いていると様々な理由でチームメンバーの入れ替わりが起こるものです。
新しいメンバーが加入することで新しい視点が増えたりと、良いこともある反面、通常の業務フローがわかっていない人が増えることで、作業フローの認識相違やWチェックの見落としが発生し、ミスが起きやすくなります。

特に属人化しているチームの場合、今まで主担当であったメンバーが抜けることで、チームがうまく機能せず、ミスが起きやすくなります。

③ストレス・精神的疲労の蓄積

よく、「自己管理も仕事のうち」「プライベートを仕事に持ち込むな」と言われますが、そうは言っても働いているのは人間なので、その時の心理的状態やコンディションによってパフォーマンスが異なってしまうものです。
業務過多による疲労やプライベートでのトラブルなど、精神的/身体的にも疲労が溜まっていると、集中力が低下し、ミスが起きやすくなります。

もちろん、自己管理は大前提ですが、誰でも陥る可能性があるため、自分がそういう状況にあると気づいたら「ミスするかもしれない」と意識し、周囲にサポートを頼んでおくだけでも、ミスを発生する確率が下がります。

④凡ミスが続いているとき

お客さんへの納品前や、業者への発注前に社内で検知できたミスなど、大きな影響はなかったものの小さな凡ミスが続いているときも要注意です。
このような時は気持ちに余裕がなくなり、立て直しが難しくなります。

「ハインリッヒの法則」にもあるように、「何とかなったけど、なんだか危ないなぁ」というときは、大体なにか大きなことが起きるものです。
上司や先輩、同僚からの注意が続けて入った際は、リフレッシュすることや仕事のやり方を見直すなど、対応が必要です。

「ハインリッヒの法則」
労働災害の分野でよく知られている、事故の発生についての経験則。1件の重大事故の背後には、重大事故に至らなかった29件の軽微な事故が隠れており、さらにその背後には事故寸前だった300件の異常、いわゆるヒヤリハット(ヒヤリとしたりハッとしたりする危険な状態)が隠れているというもの。「1:29:300の法則」とも呼ばれます。

人事ポータルサイト【HRpro】 ハインリッヒの法則


ミスが起きない環境を作るには?

では、ミスが起きないような環境を作るにはどうしたらいいのでしょうか。
チーム運営において実際に行われている対策を5つ紹介します。

①作業フローをパターン化する

ミスが起きないようにするには、「作業の段取りをパターン化すること」が重要です。理由としては、人によって手順ややり方、判断基準がバラバラだと、ミスが起きやすい作業方法を行っていても検知できない可能性もありますし、クオリティにもムラが発生しやすいからです。

大体の仕事はパターン化することができるため、作業フローを明確にし、なるべく個別独自に判断しないようにすることで属人化によるミスを防くことができます。
フローをルール化しているのにも関わらずミスが続く場合は、人間が悪いのではなく、フローが悪い可能性もあるため、作業者に確認しながら見直すと良いでしょう。

また、各作業で発生しやすいトラブルもパターン化できるとよいです。大抵発生するミスは、想定外から起きるからです。
私もよく「そんなこと知らなかった…!」といったことでミスすることが多いため、想定外を想定内にすることの重要さを知りました。

作業フローと同様に、「発生しやすいトラブルと回避方法」や「トラブルが起きてしまった時のリカバリー方法」をパターンの中に組み込んでおけるとミスが発生しにくくなるのではないでしょうか。

②業務を可視化する

うまく業務が進行できない、タスクの漏れが起きる要因として、「自分のタスクとして認識していなかった」「締め切りを言われなかったので後回しにしていた」ということもあるかと思います。

忙しい時期だと指示を出す側も出されている側もコミュニケーションがうまく取れず、双方での認識に差が発生することが多いです。
また、PMやチームリーダーがメンバー全員のすべてのタスクを把握するというのは現実的に難しい&その人に何かがあったときに業務が進行しなくなるため、誰かに頼り切るようなチーム作りは良いとは言えません。

上記の状況を解決するためにおすすめなのが、チーム内でタスク管理シートを作ることです。(管理ツールやWBSにメモを追加する等でも可)
「誰が」「何を」「いつまでに」「現状のステータス(誰が作業しているのか)」を明確にすることで、責任範囲と進捗状況をクリアにすることができます。また、特定のメンバーに負担が偏っていないか可視化することもできます。

この時おすすめなのは、作業単位で細かく記載すること。
例えば、「FB広告を入稿する」というタスクがある場合、作業をを細分化すると「①期間と予算、配信目的の確認」「②想定値を作成する」「③画像/テキストの手配」「④入稿シート作成」「⑤管理画面に入稿」「⑥チェックする」「⑦配信開始しているか確認する」といったフローがあります。
この1つ1つのタスクを明記することで、ちゃんとそれぞれのタスクが完了している(=漏れがない)かを確認することができます。

③過去のミスをリスト化する

実際に起きてしまったミスは、リストにまとめてチームで共有できる仕組みを整えておきましょう。特に、若手のうちは知識・経験がないことが要因であることも多いため、ミスの内容をまとめておくことで、自分が同じ作業をしたときに気を付けるべきポイントがわかります。

リストには、発生したミスの内容、経緯、要因、影響範囲に加え、どうやったら防げたのかなど、今回のミスから学ぶべきことを抽出しておきましょう。そうすることで、個別の事例として捉えるのではなく、他の事例にも応用しやすくなります。

④積極的に報連相*を行う環境を作る

*報連相=報告・連絡・相談のこと

少しでも迷ったことがあったら、一人で判断せず、先輩や上司に相談するようにしましょう。
これは結構大事なことで、「忙しいと思って相談できなかった」「迷ったけど、多分大丈夫と思った」で進めてしまったことが、後々大きなミスを引き起こすこともあります。

仕事に慣れてくると、経験から「あ、これなんだかやばそう」みたいな感覚を察知することができるようになりますが、それは新しくチームに関わったメンバーや、経験が少ない人にはわからないものです。新しいメンバーには丁寧に教えるだけでなく、気になったことがあったらすぐに相談するように促しましょう。

特に繁忙期などタスクの量が増加する時期はミスが発生しやすくなるため、チーム朝会を設定し、当日締め切りタスクや各タスクの進捗状況、懸念事項を毎朝確認するのもいいでしょう。

だいたいのミスはコミュニケーション不足で発生するので、少し細かすぎると思っても、逐一上司やチームリーダーに報告することをおすすめします。
「報告がない=うまくいっていると上司は思っている」ため、自分の身を守るためにも気になったことは共有しておくとよいと思います。)

⑤スケジュールに余白を作る

スケジュールは詰め込みすぎないようにすることも大切です。
物理的な余裕がないと、「これで大丈夫だろう」とチェックが甘くなったり、疲労で注意が散漫するなど、普段気づけるようなミスが気付けなかったりします。

よく仕事ができる人の本で、「なるべくスケジュールは詰め込みすぎず、急な依頼がされても大丈夫なように、1~2時間くらいはバッファを設ける」とありますが、本当にその通りだなと思いました。
(ただ、個人的にはここの管理はなかなか難しいなぁと思ったり…)

パツパツになりそうであったら、新しい仕事は断る、期限を延ばしてもらう、メンバーに手伝ってもらうなど、「自分で仕事をマネジメントする」ことが重要です。
もちろんメンバーにも、業務が多くなりそうなときは早めにアラートをあげてもらうようにしましょう。

ミスが発生したら即座に報告を

色々対策をしてみても、ミスは起きるときは起きます。
前項でも記載しましたが、ミスが起きてしまったときに、一番大切なことは、「上司にすぐ報告すること」

すぐに状況を報告すれば、被害を最小にしたり、リカバリーができることも多いです。これは早ければ早いほど選択肢が多くなるため、気づいたらすぐに報告するようにしましょう。
(報告をすることで、上司を巻き込むことができるため、あなたの責任は分散されます)

逆に最も避けるべきなのは、「発生したミスを隠すこと」です。
たとえその場を逃れられたとしても、あとから発覚したらあなたの職場での「信頼」は一気になくなります。(チーム・クライアントともに)
また、いつバレるか冷や冷やしながら仕事をしなきゃいけなくなるのも、精神的に辛いと思います。

『7つの習慣』の著者 スティーブン・R・コヴィー氏は、「信頼とは銀行の預金口座のようなもの(=信頼残高)である」と言っており、この残高を増やす方法の中で、「信頼を損ねたら誠意をもって謝る」というのがあります。

私がここで言いたいことは、ミスをしたら謝ることが大事なのではなく、「信頼」をなくさないために最善を尽くすべきだということです。
「この人/会社に任せたら大丈夫」という信頼で成り立っているということを念頭に置いて、仕事ができると良いのではないでしょうか。

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