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なにもない

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悩む私と少年のままの僕とで
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#エッセイ

じゃあ一体どうすればいいのか。

絶望を抱えて生きる日々が続く。消えることはない。後ろを振り返ればいつもそこにいる。それは絶えず過ぎ行く現在という過去のことである。この目の前で流れる時間は一体なんなのだろうか。
もう一人よがりになることはやめた。住居を引っ越すことにした。おそらく生活環境が悪いのだろうと判断した。生活から改める必要があるのではないかと、強く意識するようになった。労働と余暇という2極化した生活然り、そのサイクルの中で

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5/18

5/18

なにかが変わっているような変わっていないような...
気温が変わっている。湿度が変わっている。汗の量が変わっている。木々は生い茂っている。目に入る緑の量が変わっている。暑くなってみんなは少しゆっくりし始めた気がする。そうして冬に比べてなにかが変わっている。冬の凍てつく寒さはもはや思い出せる気がしない。いつの間にかあの白い吐息も出なくなっている。なにもかも忘れてしまった気がする。それらは良いことなの

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3年

3年

存在そのものが表現なのかもしれない。最近はそう思うようになった。しかしそれは自分自身で表現するつもりでそこらにいるわけではない。しかしたちまちそれは身体から、顔から溢れ出ている。ファッションも職業も身分もあくまでも仮装に過ぎない。それらは全て、みるみるうちにはだけてゆく。目の前に現れた彼彼女らが話す仕草、声、リズムそしてそれらの元となる身体そして顔が全てだ。ギターをかかえ、あるいはペンを持ち、また

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まちひと

うみに飛び込めば魚がいるようにまちへ出れば人がいる。それもたくさんだ。絡み合う事ないそれぞれの人生を持った人々とただすれ違う。いつまでも知らない同士なんだろう。みんなを盗み見するようにして考える。
まちへ出ればまるで溶け合うように、みんなは誰かになろうとしている。また自分がなくなってしまわないよう同時にそれを取り戻そうともしながら。それぞれが溶け合いながら表現しているそれぞれの存在がある。何もして

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漂う

漂う

世界にもっと参加していきたい。先には予定があって、今日は少し忙しくて、気づけば休日であって、語らい合って、時が過ぎた頃に思い返して微笑むように。自分から抜け出せない。抜け出して向かう先はどこであるべきなのだろうか。僕の愛はどこへ向かっていくべきなのだろうか。