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読書感想文③というかメモ

本日の本はこちら~!「東京盆踊り天国」

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盆踊りの歴史や今の盆踊りについて記載されている書籍。
沖縄出身の私は盆踊りにはあまり親しみがないが、勉強してみよう!という気持ちと表紙のビジュアルが可愛かったので読んでみた。

①平安時代
空也が念仏を広めるために踊り念仏(太鼓や鐘を打ち鳴らし踊りながら念仏や和讃を唱える)を広める。祈願×芸能→初期の盆踊りの原型に

②鎌倉時代
庶民のための宗教として浄土宗や浄土真宗をはじめとする鎌倉仏教が誕生。念仏信仰などが庶民に広まる

鎌倉中期、一遍上人が信濃国(今の長野県らへん)を訪れた際に踊り念仏激しいver(衣服はだけちゃった)を生み出す。庶民も巻き込んじゃう。
※今も跡部の踊り念仏として重要無形文化財に指定

踊り念仏→自ら念仏を唱える
念仏踊り→踊り手と歌い手が分かれている

③室町時代・安土桃山
戦乱や不安の続く時代、華やかな衣装で着飾った人々がなりものな演奏や小唄に合わせて踊る「風流踊り(疫病祭り、念仏、田楽などに起源を持ち、御霊や怨霊の鎮送を目的に始まった)」と呼ばれる芸能が流行
→不穏な時代だからこそ芸能に娯楽や希望を見出した

④江戸時代
風流踊りの流れから出雲阿国によって歌舞伎の原点が誕生

田楽、念仏踊り、風流踊りと次々に派生していった芸能は淘汰されることなく徐々に盆踊りに取り入れられていった
→農村部を中心に盆踊りが盛んに行われるようになり「郡上踊り(岐阜)」や「阿波おどり(徳島)」この頃すでに娯楽として親しまれていた。
→しかし盆踊りを通じて農民が団結することや、踊りの熱気から一揆に繋がることが懸念され、地域によっては禁止令も出された

⑤明治時代
娯楽として親しまれるようになった盆踊りは男女の出会いの場や乱交といった風習が見られ、性的色彩も帯びていた。文明開花を謳う明治には、盆踊りの卑俗な表現や古い習慣が近代化の妨げとなるとされ、各地で禁止令が出された。
神仏分離の動きもあり、盆踊りは下火になるものの途絶えることはなかった

⑥大正時代
日本の伝統文化が見直され、盆踊りは農村の娯楽として再推奨。各地の民謡やお座敷歌などが盆踊りの定番に。新民謡ブームなどで、めちゃくちゃ流行ったが、日中戦争開戦の頃には歌謡曲も軍国歌謡が中心となり盆踊りも規制。、

⑦高度経済成長期:再熱。都市型の盆踊りもこの頃登場

⑧現在
アニソン踊り、DJ盆踊り、オンライン盆踊り!2020盆踊りがユネスコの無形文化遺産、東京オリンピック2021でも踊られたり。

→そういえば、この間参加した神田明神祭では「バーチャルアイドル」とのコラボ盆踊りが開催されていたなぁ。画面上でバーチャルアイドルたちが盆踊りを踊ったり踊り方をレクチャーしてくれるの。
バーチャルアイドルのブースだけ屋台の商品(若干割高なのに)全部売り切れてて、ファンや推しの力ってすごいんだなぁと改めて実感。

!感想!
盆踊りが推進されたり、禁止されたり、向かい風追い風がありながら現代まで残ってきたことを知ることができた。
当たり前だけど、全てのモノは諸行無常。
残っていくためには時代に合った変化が必要なんだなぁ。


あと、個人的に刺さったのが、室町時代・安土桃山に、不穏な時代だからこそ芸能に娯楽や希望を見出した日本人。これって現代にも通ずるものがあるよね。

感染症や不況、災害など悪いことが蔓延る世界でも、創造し、作る人たちの力で新しい芸能や娯楽、文化が生まれる。与えられた環境を嘆くのではなく、より良く、面白くするにはどうしたら良いかを考えられる人になりたい。歴史に学び、未来を楽しいものに!なんか知らんけどポジティブになれた本だった~

以上!


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