人間くささと恐怖〜鈴木光司『リング』感想書評〜
自分はホラーというジャンルが死ぬほど苦手だが、『天久鷹央シリーズ』で本書が登場したことと、小説なら映画や漫画より耐えられるだろうと思って読んでみた。ホラーという一大ジャンルの金字塔として一度体験してみたかったのもある。
怖えけど怖いだけじゃない!!激辛だけど旨味もある麻婆豆腐みたいだ!!
まず地の文の描写がとても写実的。人物の挙動や姿勢、表情についての描写も細やか。また、東京を中心に、箱根や鎌倉、大島などへ呪いの謎を解くために赴くことになるが、道中の経路や風景描写が写実的な