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「氛」←コレ読める?noteで学ぶ”漢字の読みの規則性”

ひとめぼれ、だった。


「氛」という漢字に、ひとめぼれしたのだ。
なんてオモシレー漢字があるんだ、と。


この漢字、どうしても「キブン」と読みたくならないだろうか?
しかし、その読み方は正しくない。


今回は、「漢字の読み方の規則性」について書きたい。
大人はもちろん、テストに向かう小学生、中高生にも役立つ内容だと思う。
(よかったら、紹介してあげてください☺️)


というわけで、今回のお題。

今回の記事を読めば、

「距」も「痒」も「痩躯」「凋落」「煮沸」も読めるようになっちゃうヨ!


1.漢字の成り立ち



漢字の成り立ち(どうやってその漢字が作られたか)は、4種類ある。
簡単に説明したい。
基本タイプ2つと、応用タイプ2つである。


1.象形しょうけい文字 (基本タイプ)



象形文字は、目に見える物の形・・・・・・・・から作られた漢字。


絵が下手過ぎて顔から火が出そう
(美術は”2”だった)


【ポイント】
①おおざっぱに言えば絵文字と同じ。絵文字が簡略化され、象形文字の漢字となった
②「象」とは「かたち」という意味
③象形文字は、別の文字の一部になることが多い


2.指事しじ文字 (基本タイプ)



指事文字は、目に見えない抽象概念・・・・・・・・・・を点や線で表わすことでできた漢字。


【ポイント】
①「指示」ではなく「指事」
②抽象概念とは、数(一、二)、位置(上、下)、ものの性質(大、力)など


3.会意かいい文字 (応用タイプ)



象形文字や指事文字を組み合わせて、さらに複雑な意味を表すものとして作られた漢字。


【ポイント】
①一つの漢字を分解できる
②分解すると、それぞれが意味を持っていることがわかる


4.形声けいせい文字 (複雑)



『意味を表す漢字(の一部)』と『音を表す漢字(の一部)』を組み合わせて作られた漢字。


花←カ
晴←セイ
霜←ソウ
※すべて音読み。訓読みはない。


「花」なら「くさかんむり」が意味を表し、「」が音を表す。

【ポイント】
①常用漢字の6割以上、漢字全体の8割以上が形声文字
②一つの漢字を分解できる
③分解すると、片方が意味もう片方が音を表すことがわかる
④意味を表す部分を意符いふという。音を表す部分を音符という

では、まとめよう。



2.形声文字をうまく使う



形声文字の特徴を2つ挙げる。

①漢字全体の8割を占める
②意味(意符)と音(音符)に分解できる

ここから、知らない漢字であっても推測して読める・・・・・・・という利点がある。

※ただし、音読みに限る・・・・・・。(重要)



小学生に戻ったつもりで考えていただきたい。

「姉妹」という熟語の「姉」の読み方(姉の音読み)がわからなかったとする。

以下の手順で考えればいいのだ。


「池沼」の「沼」は、どうか?


「池沼」の「池」は、「電池でんち」の「」だ。
以上のことから「池沼」は「チショウ」と読むのだと推測できる。


3.実際に読んでみよう!(レベル1)



下記ツイートに「距骨」という熟語がある。
これの「距」を読みたいッ!

(よかったらご自身でも15秒ほど考えてみてください)



答え合わせ⬇️⬇️





だから答えは・・・・・・




距骨=キョコツ


だ。


面倒な人は飛ばしてください!!
飛ばしても、続きは楽しめます😉


読めるようで読めない「痛痒」。
「痛」はツウと読む。
では「痒」は?


答え合わせ⬇️⬇️





したがって、


痛痒=ツウヨウ



と読む。


4.実際に読んでみよう(レベル2)



次は、意符と音符に分解しづらい場合。
この場合は、「当たったらラッキー」程度に考えておく。
ただ、規則を知っていれば、読み方を非常に忘れにくくなると思う。



【問題】

①什の「什」
②糊化の「糊」
③煮ふつの「煮」
こう迭の「迭」 ※難易度高
⑤幅員減少の「幅」


道路で見かける「幅員減少」



答え合わせ⬇️⬇️




①什・・・・・・ジュウ
→「ジュウ」から推測

②糊・・・・・・コ
→「」から推測

③煮・・・・・・シャ
→「シャ」から推測

④迭・・・・・・テツ
→「テツ」から推測

「鉄」を思い浮かべられるかどうかが鍵!!

⑤幅・・・・・・フク
→「フク」から推測

繰り返しになるが、推測することは難しいかもしれない。
が、規則を使えば印象に残り、記憶に定着しやすいはずだ。



5.シューマイと私




以前、こんなエッセイを書いた。

この記事で「崎陽軒」についてのコメントをいただいた。

「崎陽軒」は、昔ながらのシウマイ(”シューマイ”ではないらしい!!)を作る有名店。
名前は目にしたことはあったが、一度も行ったことがない。

だからずっと「サキヨウケン」と読んでいた🤯🤯



本当は「キヨウケン」だと知ったのは、最近のこと。

なんで”キ”やねん!
どうみても”サキ”やないか!

と思ったのだが、「読み方の規則性」を踏まえればスッキリする。


「崎」の右側は「奇」。
音読みは「キ」なので、「陽軒」と読むことは自然なことなのだ。



6.「氛」の読み方は?



ここまで読んでくださった方なら、きっと正解できる。
「氛」を分解すると、

となる。
「分」の音読みに注目すれば・・・・・




「フン」と読める!

「氛」の読みは「フン」なのだ。

【補足】
「氛」の意味は、空気中に漂う気配、吉凶の気、など。

と、いうわけで答え。



とある古城にて・・・・・・

氙「”氛”がやられたらしいな」
氨「ニンゲンごときに・・・・・・情けない奴め」
氦「所詮は、我ら四天王の中でも最弱・・・・・・」

次回、さらなる難読漢字がアナタを襲う!?
(うそうそ笑)


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