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ワインとアメリカ@人生が豊かになるワイン

ワイン生産量世界第4位!アメリカ!
ニューワールドで圧倒的な生産量を誇るアメリカのワインについて解説していきます。

アメリカのワインというと「カリフォルニアワイン」が最初に頭に浮かぶ方が多いのではないでしょうか。
ワインはアメリカ全土で生産されていますが、なんとその内の90%がカリフォルニアで生産されているのです。

「カリフォルニアワイン(アメリカワイン)」がなぜ世界から脚光を浴びているのか、解説していきたいと思います。


アメリカワインと言えばカリフォルニア

知っておきたい独自のブドウ品種

アメリカのワインは果実味が強く、ブドウ本来の味が分かりやすい特徴があり、パワフルな印象を持たれる方が多いと思います。

これはアメリカの気候が大きく関係しています。
アメリカ、中でもカルフォルニア州は特に、気候が温暖なため、ブドウが完熟しやすい環境にあります。
そのため、ワインにブドウの味がしっかりと残るのです。

アメリカのワインは味が濃いものが多いですが、その「色」にもぜひ注目してください。色についても濃い紫色であることが多いはずです。

そんなときはぜひ、エチケット(ラベル)に記載のブドウ品種をご覧になってください。

「ジンファンデル」

これがアメリカワインを語る上で欠かせない、アメリカ独自のブドウ品種です。

ジンファンデルは、赤ワイン用のブドウ品種で、この品種を使って造られたワインは味・色ともに濃いものになります。

アメリカを代表する銘醸地「ナパ・ヴァレー」

「OPUS ONE(オーパス・ワン)」という高級ワインの名前は、ワインを飲まれない方でも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
豊かなアロマと奥行きのある味わいで、世界に熱狂的なファンを持つアメリカを代表するワインです。

日本でも広く流通されていますが、金額はとても高額です。
ビジネス会食のシーンでも多く活用されています。

気になるその価格は、、、


2023年10月27日現在で、
「OPUS ONE(オーパス・ワン)」
6本入り:$3,150 (472,500円)
1本入り:$525 (78,750円)
 
※1ドル150円換算、送料別


以上のようになります。
さすが世界を代表するワインですね。お値段もワールドクラスです(笑)

ちなみにワインには「ファーストワイン」「セカンドワイン」「サードワイン」といったものがあります。

セカンド・サードにいくほど質が悪いとは一概に言えず、

・樹齢の若い木から収穫されたブドウを使用
・ファーストと異なる区画から収穫されたブドウを使用
・ファーストのレベルに達していないブドウを使用
・ファーストと異なる醸造方法で造ったワイン

という分類があります。

「OPUS ONE(オーパス・ワン)」にもセカンドワイン「Overture(オーヴァチャー)」があります。

「Overture(オーヴァチャー)」
6本入り:$1,110 (166,500円)
1本入り:$185 (27,750円)
 
※1ドル150円換算、送料別

金額は以上のようになっており、決して安くはありませんが、オーパス・ワンに比べると大変お安くなっていますね。
ワイン好きの中には、オーヴァチャーの方が好きという方もいらっしゃるくらい、とてもレベルの高いワインとなっています。

アメリカワインの歴史

ワインの世界では、ヨーロッパのワインを「旧世界」、ヨーロッパ以外のワイン生産国を「新世界(ニューワールド)」と言います。

ニューワールドの中でも、アメリカは高品質かつ最大のワイン生産量を誇っています。

しかし、アメリカにおけるワインの歴史は苦難の連続でした。

アメリカでワイン造りがスタートしたのは18世紀ごろと言われています。(諸説あります)
ローマカトリック教会の修道士たちがミサに使用するワインを醸造したのが起源です。

最大のワイン生産地であるカルフォルニアでは、19世紀後半にゴールドラッシュの流れに乗ってワイン造りが本格化し、品質も向上していきました。

しかし、19世紀後半に「フィロキセラ(ブドウを枯死させる害虫)」が大量発生したことで、生産に大きなダメージを負ってしましました。

さらに、1919年「禁酒法」が制定されたことでワイン産業は壊滅的なダメージを負ってしまいます。

禁酒法が廃止となった後も、第二次世界大戦に様々な苦難に遭遇しますが、戦後復興の時代に「高品質なブドウで最高のワインを造ろう」とナパ・ソノマに優秀な造り手が集まり、今日に続く高品質ワインの礎が築かれました。

私たちが「OPUS ONE」や「Overture」が飲めるのも、彼らの努力があったからこそです。

ついに日の目を浴びた「アメリカワイン」

アメリカ独立200周年記念にあたる1976年、ワインをテーマにアメリカ独立記念んを祝うイベントが計画され、フランス・パリで米仏のワインを比較テイスティングするといったイベントが開催されました。

ブラインドテイスティングで白ワイン、赤ワインの順で採点し、結果が発表されるというものでした。

白ワインの結果は、、、

第一位:Chateau Montelena 1973 (モンテリーナ)

なんと、当時無名のカリフォルニア産シャルドネが1位という結果に。
会場は大きくどよめき、審査員はうろたえたと言います。

次の赤ワインでは、同じことが起こらないように、それはそれは慎重にブラインドテイスティングがされたそうです。

赤ワインの結果は、、、

第一位:Stag’s Leap Wine Cellars 1973 (スタッグス・リープ)

こちらもカルフォルニアワインでした。全世界に衝撃が走りました。

この出来事は「パリスの審判(Jadgement of Paris)」として世界に知れ渡りました。

ちなみに、この10年後にリターンマッチとして同様の企画が赤ワインのみで開催されましたが、カルフォルニアワインがワンツーフィニッシュで、またもやアメリカワインの格を上げることになりました。

それから20年後(パリスの審判から30年後)、2006年に2度目のリターンマッチがありました。
内容は、1976年に開催された際に審査対象となったワインと同一ヴィンテージで、赤ワインのみの「熟成」による評価対決でした。

結果はなんと、1位~5位までカルフォルニアワインが独占するという衝撃的な事態となりました。

このような歴史的大事件をきっかけに、フランスワイン一強から、世界各国のワインに目が向けられるようになりました。

まとめ

・アメリカは「新世界(ニューワールド)」の中でも高品質で最大のワイン生産量を誇る
・アメリカワインの90%は「カルフォルニアワイン」
・カルフォルニアは温暖な気候が特徴で、ブドウの完熟に適している
・アメリカワインの歴史は苦難の連続
・歴史的審判で「カルフォルニアワイン」が世界の脚光を浴びた

本日の記事は以上です。
こうした歴史的背景を知っていると、今日飲むワインの味がより美味しくなると思いませんか?

ワインボトルに「アメリカ産」とあったら、ぜひこの記事を思い出していただけたらと思います。

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