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ワインが人を魅了する理由@人生を豊かにするワイン

ワインは人生を豊かにしてくれます。

食卓や宴席を彩り、人々を笑顔にします。
時には商談の場で利用されたり、プレゼントとして活用されることもあります。

それは人々が「ワインをおいしいものと認知し、価値がある」と感じているからです。

今回の記事では、なぜワインがこれほどまでに人を魅了するのか、解き明かしていきたいと思います。


ワインをおいしく感じるのはなぜ?

ワインは、香り、味わい深さ、色、ブドウの品種、ブレンド割合、テロワール(畑)、歴史的背景など、様々な要素で構成されています。

さらに外部環境要素として「誰と飲むか」「その日の天候(気温・湿度)」「グラスの大きさ」「ワインの温度」「どんな料理とマリアージュするか」など、語りつくせないほど多くの要素が多次元方程式のように連なっていきます。

この要素の複雑さこそがワイン最大の魅力といえます。

ワインに詳しくない人でも、

・赤ワインにはお肉が合いそう
・白身魚には白ワインだよね
・シャンパーニュは乾杯に

など、容易に想像することができると思います。
上記の赤ワイン・白ワインの例では「ワイン特性×料理」を、シャンパーニュの例では「シャンパーニュの華やかさ×場(シーン)」を掛け合わせいます。

ワインのプロ(ソムリエ)の仕事とは

この要素の掛け合わせを増やしていくことが、ワインの面白さであり、難しさでもあります。

掛け合わせを増やしていくためには、膨大な知識を得ていく必要があります。もちろん、これからワインを知っていきたい方には、日常の延長線上から楽しんで知識を得ていくことをおすすめします。

上記赤ワイン例の要素を増やすのであれば、
・今日はお肉料理だからタンニンしっかり目の赤ワインにして、抜栓前にかるく冷やし、食事をしながらワインの温度上昇とともに「香りの変化」を楽しもう
となるわけです。あくまで分かりやすい一例ですが。

ソムリエ試験やワインエキスパートなどの資格取得を目指す方であれば、数百ページにわたるテキストや地図を体系的に理解していく必要があります。

プロのソムリエは、ワインの状態から外部環境要因、どのような場所で誰が集って飲み、どのような空間にしたいのかなど、膨大な情報の中から多次元方程式を解くように最適解を導くことを仕事にしています。(もちろん膨大にあるソムリエの仕事の一部です)

ワインに興味あるけど、難しそうと考える人が多い理由

「どうしたらワインに詳しくなれますか?」
ワインに関わる仕事をしていると一番よくいただく質問です。

結論としては、たくさん勉強して自身でたくさん飲んでみるしかないのですが、当然そんなことをいっては元も子もないので、「なぜワインに詳しくなりたいのですか?」と深堀りするようにしています。

そうすると殆どの方が「レストランで選べるようになりたい」「プレゼントで選べるようになりたい」「趣味の一つとして知っていきたい」「エチケットを読めるようになりたい」と回答されます。

つまり今現在のワイン知識にプラスアルファの知識を得て、日常生活の中でワインを更に楽しめるようになりたいということです。

ワインを扱う者として、こんなに嬉しいことはありません。
ワインをもっと楽しんでいただけるよう、たくさんの知識をお伝えしたくなります。

しかし、ここで注意しなければいけないのは、私たちワインを扱う者の意識です。

ワインは、語りつくせないほど奥深く、歴史があります。
聞きなれない土地の名前や難しい用語も多く、ワイン知識を求める人がどこまでの知識を欲しているのか正確に把握する必要があります。

正確に把握せず、一方的に複雑で膨大な知識を提示してしまうと「やっぱりワインは難しい」となってしまいます。
せっかくワインに興味を持ってくださる方が、もっとワインを好きになれるように「他者への想像力」を持って接していくことが、ソムリエに求められるのではないでしょうか。

ワイン好きの方を一人でも増やしていけるよう、私自身もこの記事を戒めとしながら、これから多くの方に役立つワイン記事を執筆してまいりたいと思います。

まとめ

・ワインは複雑で膨大な情報量が魅力
・ワインに詳しくなるとは「知識としての要素」を掛け合わせられること
・多次元方程式の要素掛け合わせがワインの魅力であり難しさ
・ワインは難しいからこそ、情報の伝え手の意識が重要

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