もう一人の自分を見ている
今日は朝から仲間とともに経験代謝ピアトレに参加。
「経験代謝に基づくキャリアカウンセリング」を学ぶ機会です。
キャリアカウンセリングにおいて大切なのは、自分自身を見つめ直すことだとわたしは考えています。
それは、相談者本人はもちろん、伴走するキャリアカウンセラーも同様。自身のかかわりを見つめ直すことが成長につながりますし、よりよいサポートができる力をつけられるはずです。
日本キャリア開発協会(JCDA)では、この経験代謝という考え方を以下の図で表します。
あなたが「経験」したできごとは、何かしらの感情や思考と合わさって心に刻まれているはずです。
その経験によって、これまで信じてきた「自己概念(≒自分らしさ)」が揺らいだとき、あなたは悩むのではないでしょうか?
その悩みの基となる経験は、あなたにとっていったいどのようなものなのでしょう。何があって、どう捉えて、どんな自分が投影されていて、それによってどのように揺らいだのでしょう。
それをじっくりと自問自答することで、この経験が与えてくれた意味が見えてきます。その意味を確かめることで、自己概念(≒自分らしさ)を再認識するというのが、この図の意味するところです。
わたしなりの解釈ですが、「人」と「経験」は、「いまの自分」と「過去の自分=経験をしたときの自分」を表しているのではないでしょうか?
そして「いまの自分」が「過去の自分」を見つめ直すことで、そのとき頭に浮かんだ考えや思い、心に広がった感情などを改めて見つめることで、「自分がいったい何に悩んでいるのか」を認知できると考えています。
「自分らしくない」と感じるとき、人は悩みます。それは、自分が認知していた自分らしさと、何かを経験したときの自分にギャップがあるから。もう一人の自分との間で揺れ動くから、自己概念が揺らいで悩むのだと捉えています。
ということは、わたし(たち)は常に「もう一人の自分」を意識して生きているのではないでしょうか? それは「自分らしくなかったときの自分」であったり、「こうありたいと想像している自分」であったり・・・
アルフレッド・アドラーは『すべての悩みは対人関係の悩みである』と言っています。この「人」には、「もう一人の自分」も含まれるのではないでしょうか?
「人は悩む生き物である」とはよく言ったもので、悩むことを止められないのが人の性なのかもしれません。
それは相手があってのことだったり、想定外の出来事であったり、きっかけとなるものはたくさんあります。
でも、その悩みの根本にあるのは常に「もう一人の自分」なのだと感じています。そしてもう一人の自分との対話が、成長の糧になると思っています。
あなたにとっての「もう一人の自分」はどんな人ですか?
そんなことを考えてみるのもよいかもしれませんね。
明日も佳き日でありますように
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