詩 『楽園リゾートと2037年経済』

東京がやっとこさ乾いたので
アスファルトの間からミミズが湧き出た。
コンクリートを埋めつくせば
鳥たちは飛ぶことを忘れる。

天使の味はスパイシー
Twitterの梱包材はコオロギー
いすのまちのコッシー
山梨県のおばあちゃんがファンタを飲んだよ。
知らないの?変なの

地面の中から上を向いた顔だけ出ている子供。
みんなは脳みそのトロトロスープは恐ろしい魔女のお得意料理だと思っているけど、彼は知っている。
だから「それは向きがおかしい幼稚園の給食室で見たナイフに似ているんだよ」と呟いた。

僕は彼に「身体はどこにいっちゃったの」と聞いたら
彼は僕の背中をさすって静かに笑った。
道路で干からびてる魚が僕を静かに見た。

誰かがやっとこさ曲がったので
彼の目は変になった。
とは言っても日本人がガラスを作れなくなったら
みんなはイラン紛争にイラつくだけだし。

2037年にはコウモリとハーフの人間が誕生している。
季節が自分の足を持って真顔でこっちに走ってくる。
2037年にはコウモリとハーフの人間が誕生している。
季節が自分の足を持って真顔でこっちに走ってくると思っていたら、
季節が自分の足を持って泣き顔でこっちに走ってきた。

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