【目印を見つけるノート】1600. 図書館の映画を見てきました
今日はぷらっと鎌倉に行って川喜多映画記念館で映画を見てきました。本当にそれだけだったなあ🤔
『エクス・リブリス』という映画です。
訳すならば誰それの本、蔵書票というような意味だそうです。
ニューヨーク公共図書館のドキュメンタリー。
予告編を置いておきます。
いや~、
3時間17分ある映画をスクリーンで見るのは初めてかもしれません。例えば『天井桟敷の人々』(3時間10分)とか『ベン・ハー』(3時間32分)はうちでボケボケっと見ていたなあ。そもそも前・後編で分かれていた気もします。今回も10分休憩ありでした。
さすがに、ちょっと冷房が効いていたのが影響し腰がだるくなって姿勢を変えつつ見ていました。
途中休憩で、ひなたに行って温まりました。
以上は会場の感想ですが、スクリーンは大きすぎずよかったし、音も自然によく響いていたのでよかったと思います。たまに、ロードショー館でもびっくりするぐらいの音がガッときて心臓に悪いと思うことがありますから。ああ、バウスシアターは音がむちゃよかったなあ。
さて、何から書きましょう。
「図書館の可能性を考える」というのがテーマになるでしょう。
日本に住む私たちとして想像可能な範囲の話ならば、
利用者の問い合わせに対しかなり突っ込んで資料検索したり、写真もたいへんな数を所蔵していてアーティストのインスピレーションになっているとか、たくさんある分室に本を振り分けるさまは大工場(某大手通販の配送センターかと思いました)、大理石?の巨大な本館に集う多くの人々ーー規模は巨大ですが、そこはまだ「部分」です。
この図書館はイベントだらけです。
ロビーで、ホールであらゆる人がレクチャーをし、コンサートをし、インタビューに答えています。インタビュアーの方が訥々としていて個性的。
本館だけではありません。ワークショップや講座も含めて多くの分室が「個性的」で地域に合ったイベントをしています。
話しているのが逐一誰だか分かればよかったのですけれど……はっきり分かったのはエルヴィス・コステロさんとパティ・スミスさんだけでした😅
面白かった。
コステロさんのお父さんが若かりし日に歌っている姿が見られました。見た誰もが「姿が似ている~」と感嘆したでしょう😆
パティさんはね、この映画を象徴するような言葉をおっしゃっていました。さすが私の大好きなひと。
みんな、名前のキャプションが出るわけではない。とても平等です。詩人も社会学者も理系の方もアーティストも、そしてもちろん図書館の皆さんも。日本の映画なら逐一氏名とプロフィールが出るところです。
そのメルティングポットの平等さ加減が「ニューヨーク的」だなと思いました。
この図書館はいわば半官半民で、もとはカーネギーさん(鉄鋼王)の出資によるところが大きいです。「市立」ではなく「公共」なのもそのような意味なのです。ただ、今は行政の割合が大きいらしい。イベントを始めサービスの多様さや蔵書の多さは設立の経緯が関係しているのかもしれません。完全に行政主導ならばまた違うと思います。
Wikipediaによれば、蔵書・収蔵品は5300万点超、年間の予算額が3億4000万ドル(約400億円)と公共図書館としては世界屈指の規模をもち、年間の来館者数は約1700万人にのぼるそうです。
貸し出しは50冊まで、って字幕で読めましたけれど、本当に?👀‼️
参考までに、
日本の国会図書館の蔵書数は4342万点とのこと(AIより)。
このドキュメンタリーでいちばん頻出したのは図書館の「会議」の様子でした。利用者のニーズにどう応えるか、社会的に弱いさまざまな立場の人にどう寄り添うか(点字を打つ機械、久しぶりに見た👀‼️)、電子書籍の扱いを増やすか、図書館の運営予算の枠の中でいかに新しい取り組みをしていくか、行政に働きかけていくか……などなど、とにかく「攻めてる」んです。能動的、行動ありき、ディスカッションありき、という感じで、活動が見えるのですよね。結局、ニーズの高いベストセラーの電子書籍を増やすのではなく、地味な研究書を拾っていこうということで映画はまとまるのですが、プリンシプル(主義)というか方針がはっきりしています。
予告編でも出てきますが、
「我々が収蔵しなければ、
10年後、誰かが必要とした時、
その本が見つからない」
という言葉に全てが収斂されていると思いました。
翻って、
自治体のニュースなどで図書館のお知らせをよく見かけています。日比谷図書館の講演会などはいい感じだと思うものの、頻繁ではないので、気づいたときには定員オーヴァーでアウトです。地元の図書館で告知していた地形絡みのイベントもダメでしたね。
たまに、いちどだけだったりするとどうしてもそうなってしまうでしょう。
誰でも気軽に行けるぐらい、頻繁にあったらいいなと思うのですが。申し込む段階のハードルが高いですよね。
あ、日本の図書館の話をすると、ちょっと文句っぽくなってしまうのでやめておきます。
ということで、楽しんで見てきました。
鎌倉の小町通り、昼はどしゃっと混んでいましたが、夕方は歩きやすくお茶もゆっくり飲めました。最近はお香に興味があるので、じっくり嗅いで目星もつけられました。落ち着いて町歩きができるのはいいですね。
それでは、今日の曲です。
Elvis Costello『Shipbuilding』
うーん🤔お父さんに似ているのは黒ぶち眼鏡のせいなのかな。声が似ているわけではない……とうちに帰って検証していたりします。この曲もそうですけれど、本当にいい声ですよね。ちょっと切ない感じで、たまりません。
それでは、お読み下さってありがとうございます。
尾方佐羽
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