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猫のように暮らしてみたい その9

野良猫(地域猫とも呼ばれる)は、自分のテリトリーを持っている。

雄猫は縄張り意識が強く、テリトリー内にマーキング(おしっこ)
をしてパトロールするのが日課だ。

それと同時にいくつかの餌場を回っている。

あちこちでご飯を貰っているのだ。

自分のテリトリーに見知らぬ猫が入って来たりすると
物凄い勢いで威嚇し、
取っ組み合いの喧嘩をして追い出してしまう。

雌猫たちは大抵逃げ隠れしている。

雄猫が近くに居なければのんびりする様子も見られるが、
生後6か月もすれば繁殖相手として
雄猫たちに狙われてしまうのだ。


野良猫はとても過酷な環境で生きている。

縄張り争いや雌猫をめぐる戦い、餌の確保も大変だ。

雨風をしのいで安心して眠れる場所も探さなければならないし、
子猫を連れた母猫はミルクを飲ませるため痩せこけてしまう。

猫は年2回くらい出産するので、
放っておくとあっという間に増えてしまう。
だから、保護猫活動はとても重要だ。

ほとんどの方がボランティアで活動している。

生まれてしまった子猫を保護し、里親を探す。

出産した雌猫を捕獲して避妊手術を受けさせる。
雄猫は去勢手術をする。

そうすると盛りが治まり繁殖活動をしなくなるので、
鳴き声やマーキングなどをしなくなる。

手術済みの猫は目印として耳をカットされる。

その耳が桜の花びらの形に似ていることからさくら猫と呼ばれている。

さくら猫はまた地域に戻されるが、
もう雄猫に追いかけられることもなく、
雄猫も穏やかになり、安心してのんびり暮らせるようになる。

地域猫の餌やりのボランティアさんが温かく見守っている。



人間にもうつ病などを支援する
ボランティア活動があることは知っていたけど、
そういった所に行ったり相談したりすることは出来なかった。

自分がうつ病であることを認めたくなかったし、
そういう前提で相談するのも気が引けた。

身近に相談できる相手や愚痴を聞いてくれる友人も居なくて、
自分の頭の中に色んな感情を溜め込んでしまった。

だいたい何故自分の中に
こんなにもやもやした気持ちがあるのか分からなかったし、
何より自分の内面を誰かに話すことが怖かった。

ネガティブな感情を誰にも知られたくないとも思った。

それを誰かに話すことで他人にどう思われるかと不安だった。

自分はいい人間だ、だから悪口や不平不満は言いたくない。

みんなが自分に話すことで気が晴れるなら聞き役になろう。

自分さえ我慢すれば何とかやり過ごすことができるかも知れない。

それで上手く行くのなら、
きっとそれが自分の役割なんだと自分に言い聞かせていた。

でも結論から言えばその時の自分の判断は間違いだった。

自分はいい事をしている、役に立っていると思い込んでいただけだった。

そう、ただの勝手な思い込みだ。

そして上手く行かないのは全部自分のせいだと感じていた。


                      つづく。。。

今日も読んでくださった方ありがとうございます。



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