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読書録

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#読書感想文

【早まった読書感想文、規制から生まれる狂気の末路ーパノプティコンを凌ぐシノブティコンの現代へ緑の魔酒を注ぐー】

【早まった読書感想文、規制から生まれる狂気の末路ーパノプティコンを凌ぐシノブティコンの現代へ緑の魔酒を注ぐー】

『ドラッグの誕生 十九世紀フランスの〈犯罪・狂気・病〉』を読んでいる道中。読了まで我慢できなくて綴る。読了後に感想文を書こうというものなら、軽く一万字は書かせられるであろう読書体験中なわけで。

さて、今日も書こう。『岸辺のない海』に漂着した実在しない自分の右手で。

酒精の教皇と、止木場の紳士、敬服せるお二方が共通でお読みになっているというのだから、どうしても鼎談をそのうち成し遂げたい青二才は、

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「スコレー世代」の綴る文章 『片仮名の力』

今は昔、『構造と力』なんぞより未だに力を持ち続ける『近代文学の起源』を著した柄谷行人は、世紀末にその『終わり』について語ることになる。ゆとりないし「スコレー」世代のぼくたちにとって、文学とはすでに、ポスト村上春樹なのであり、以後、それこそリゾーム的に生成した「小説家」は星の瞬く数あれど、「文学者」たる人物として思い浮かぶ人はなく。「文学」が社会equal国家に果たしてきた役割は既にとうに終わってい

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