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臀物語

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タイトルをしりとりで繋げる物語、です。 「しりものがたり」と読みます。 第1,第3,第5日曜日に更新予定です。 詳しくはプロフィールに固定してある「臀ペディア」をお読みください。
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2021年11月の記事一覧

「これで東西南北じゃん。」
「ちょっと違うんだよ。」
「ちょっと違う?だってこれは、北でしょ。」
陽介は北の牌を指さしてそう尋ねた。
「間違ってはないんだけど。北なんだけど、北じゃないのよ。」
「え、なぞなぞ?」
「全然なぞなぞじゃない。」
「えっと、北極のトイレ!」
「何言ってんだ、マジで。」
「だから、北だけど北じゃないから。」
思わず黙り込んでしまう勇樹。
「ああ、あ、そういうことか。北じゃ

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スズキ

 放課後の理科室、最近はすっかり静かであった。
今日はもう少しだけ仕事をしてから帰ろうか、そう思っていると、扉を叩く音。
「先生―、いますか?」
「ええ。どうぞ。」
「お久しぶりです。」
 扉を開けたのはもちろん、大桃ほのかであった。
「ここ一週間くらい来てませんでしたもんね。」
「先生、寂しかったんでしょ。」
「決してそのようなことはありません。」
「つまんないのお。」
 ほのかはほっぺを膨らま

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キス

「ファーストキスってどんな味がするのかなあ。」
 勇樹は驚きのあまり、椅子を引いてしまった。
「おい、マジか。」
「何?」
「何?、じゃなくて。何だ急に、その話の入りは。」
「いやあれだよ、別に変な意味じゃないよ?」
「変な意味かどうかは関係ないんだよ。急にそんな話をしたことに驚いてるの。」
「ああ、そっか。」
 陽介はやっと合点がいったという表情を浮かべた。
「で、なんで突然そんな話したんだよ。

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キツツキ

「ういっす。」
「おお、ういっす。」
「ああ、眠い。」
 敦は席に着くなり、大きな欠伸をしながらそう言った。
「あれ、夜勤明けだっけ?」
「そうそう。まあでも今夜はバイト休みだから、帰ったら寝るわ。」
「そっか。」
「はい、じゃあこれ。」
 そういうと敦はカバンから紙っぺらを出してきた。
「おお、ありがとう。」
 そう言うと、光一は敦から渡された紙を受け取り、その紙に目を通し始めた。
 眠気を忘れ

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