おいしさとアレンジ無限 沖縄の「塩豚」の作り方
スーパーで時々見かける、大きな豚バラの塊肉。
チャーシューや角煮、ラフテーもいいけれど、今日はちょっと違うものを作ってみましょう。
時間は少しかかるけど、とっても簡単。
それは、沖縄の「塩豚」
方言では「スーチカー」と呼ばれます。
琉球王朝のころから、沖縄で食されていた豚肉。
常夏の島で、冷蔵庫もない時代、豚肉を長く安全に、そしておいしく食べるために生まれたレシピです。
一度食べてみると、納得するおいしさ。
そしてアレンジの可能性が無限大。ぜひお試しください。
塩豚(スーチカー)の作り方
まずは、キッチン用アルコールでまな板を除菌。
豚肉をまな板に出し、塩を振りかけていきます。
まずは片面に半分くらいをかけ、指の腹や手のひらを使って塩を肉に押し込みます。肉の層にもしっかり刷り込む。
横の面も、トントンと塩を揉み込みましょう。
チャック付きの袋に豚肉を入れて、空気を抜いてしっかり密封します。
そのまま冷蔵庫へ入れて、3日〜7日間寝かせます。
塩は沖縄の海塩がおすすめ。
うま味はもちろんのこと、そこに含まれるミネラルが塩豚を作る上で大切な働きをするのです。詳しくは後述します。
◯ 5日後 ◯
冷蔵庫から取り出します。
少々ドリップが出ています。
袋から取り出し、水で洗います。
鍋に湯を沸かし、5分間下茹でをする。
おかあげし、ゆで汁は別の容器に移しておく。
鍋に豚肉、分量の水、泡盛、しょうがを入れて火にかける。1時間茹でる。
茹で上がったら、まな板にのせて食べやすい大きさに切ります。
シークワーサー、すだちやレモン汁をかけてお召し上がりください。
ジューシーな豚肉ににうま味と程よい塩味がぎゅっと詰まって、ひとくち食べるとおどろくおいしさ。
先人の知恵が詰まった滋味深いお味です。
お酒のおつまみとしても最高です。
琉球料理ではそのまま食べることはもちろん、炙って甘辛く味付けをしたり、細かく切って炊き込みご飯(じゅーしー)にしたり、チャンプルーに入れたりと大活躍する塩豚です。
アレンジは詳しくこちらで書いてます。
おいしく安全に作るコツ
塩は沖縄海水100%を使う
スーチカーのおいしさを決めるのは塩といっても過言ではありません。
沖縄の海水塩はマグネシウムなどのミネラルが多く含まれています。
塩に含まれるミネラルが旨みとなるだけでなく、臭みを外に引き出し、おいしく仕上げてくれます。
またマグネシウムが豚肉の水分を中に引き止める働きをするため、しっとりと仕上がります。
冷蔵庫で熟成する期間
冷蔵庫で寝かす期間は、3日〜7日間が程よいと思います。短すぎると塩味が浸透せず熟成も不十分です。それ以上になると管理が難しく、腐敗の可能性が高くなります。
豚肉に順調に熟成してもらうためにも、仕込む時に使うまな板、手はしっかり消毒しておきましょう。
雑菌が入ってしまうと腐敗が進んでしまいます。
おばぁちゃんとの思い出
おばぁちゃんが作ってくれた琉球料理の中では、まるで空気のような存在でした。他の料理と違って「そういえば、あったなぁ」という感じです。
でもよくよく思い出してみると、あらゆる料理にスーチカーはいました。チャンプルー、炊き込みご飯、昆布の炒め物…それらのおいしさを支えてくれていました。
豚肉の旨みと海の恵みの塩がつまったもの。
スーチカーって、琉球料理においては欠かせない調味料なのかもしれません。
先人の知恵に感謝していただきます。
「スーチカーを食べてみたいな」「スーチカー好き」という方はスキ♡をお願いします😆
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