西村 卓朗

西村 卓朗 水戸ホーリーホックGM /VONDS市原 GM兼監督 / 浦和レッズハート…

西村 卓朗

西村 卓朗 水戸ホーリーホックGM /VONDS市原 GM兼監督 / 浦和レッズハートフルクラブ / ◾️プロ選手/コンサドーレ札幌 / Crystal Palace Baltimore / Portland Timbers / 大宮アルディージャ / 浦和レッズ /

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「競争のフェーズへ(クラブ編)」

水戸ホーリーホックで取締役GMをしている西村です。 前回の「競争のフェーズ(選手編)」 から内容を引き取ると、 「競争のフェーズ」はどの立場にも言える事で 我々「クラブ」も例外なく、この市場の中で、 強烈な「競争」にさらされ続けている。 生存戦略のために、 少し前の水戸ホーリーホックの チーム強化においての 「イシュー」は何か? その問いを突き詰めていくと、 「顧客は誰か?」 と言うことに行きつき、 ここ近年はそれを意識してきた。 強化サイドから見る顧客と、 事業サイドから見

    • 競争のフェーズへ。(選手編)

      はじめに。 令和6年能登半島地震で被災された方々に お見舞い申し上げます。 被災地の皆様の安全と1日も早く日常が戻る ことを心よりお祈り致します。 水戸ホーリーホックで取締役GMをしている 西村です。 チーム編成は今季で9回目。 またVONDS市原時代から数えると 12回目の事となる。 チーム編成について、 もっと詳しく書けとか、理由を言えとかたまに言う人がいるが、なかなか書けないことも、 言えないこともあるのが現実。 そのあたりはご理解頂けるとありがたい。 もっと言うと、

      • 2023シーズン

        水戸ホーリーホックで取締役GMをしている 西村です。 シーズンが終了して2週間ほどが経ちました。 今季ついての話を少しだけしようと思います。 2023シーズンは、自分が水戸ホーリーホックへ、来て戦った8シーズンの中で、一番苦しんだシーズンとなった。 様々な要因があったと思うが、ここでひとつ、ひとつ、語るよりも、 今の率直な気持ちとして、お伝えしたいのは、 「申し訳なかった」という一言に尽きる。 様々な準備をして、期待を持って臨んだシーズンであったが、 このような結果になってし

        • 海外クラブとの提携の話をしよう。

          水戸ホーリーホックで取締役GMをしている 西村です。 今年の4月下旬に発表された水戸ホーリーホックとハノーファー96 の業務提携並びに、TANIOBIS GmbH様による双方クラブとのパートナー契約について、タイムリーなタイミングを逃してしまいましたが、そこに至る経緯のご説明をさせてもらえたらと思っております。 かなり長い文章になりますので、簡潔に一番大切な事を先に述べておきたいと思います。 まずはこのスキームの成立にあたり、 両クラブ間を繋ぐに至った最大の要因は 水戸

        「競争のフェーズへ(クラブ編)」

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        • 「現役」と「引退」
          1本
        • 強化(チーム編成)という仕事
          1本
        • 初蹴り!!!
          0本

        記事

          #水戸ホーリーホックスピリット

          こんばんは。 水戸ホーリーホックで取締役GMをしている 西村卓朗です。 水戸ホーリーホックで強化を司るようになってから8シーズン目。 今季に関しては32節の8月末までは、いつになく、苦しいシーズンとなっていた。 低空飛行が続き、チームの成績が沈んでくると、皆穏やかでは居られなくなる。 それは当然のことで、さまざまな問題が各所で起こる。 その対応をすることが、私の主な役割である。 選手、スタッフに関しても、 不安、恐れ、日々のモチベーション、 結果に対する反応、 ここでいう結果

          #水戸ホーリーホックスピリット

             「書籍出版」

          水戸ホーリーホックで取締役GMをしている 西村卓朗です。 本日は私事になりますが、 この度,水戸ホーリーホックで過ごさせて頂いた7年間(8年目)の活動を中心にまとめた 内容を本にして頂きました。 (2月17日発売予定) このような機会を得れたのは、 2016年~2023年2月までで水戸ホーリーホックで関わってくださった、社長を含めた、経営陣の皆様、フロントスタッフの皆さん、選手、現場スタッフ、水戸ホーリーホックに関わる 皆さん、地域の水戸を想う皆さんの 成果であり、様々な方々

             「書籍出版」

          プロサッカー選手の心構え

          新年あけましておめでとうございます! 水戸ホーリーホックで取締役GMをしている 西村 卓朗です。 (かなりの長文なのでお時間がある時に  興味がある方だけ読んでもらえたらと) 「何のためにサッカーをするのか?」 水戸ホーリーホックで選手をする限り、 投げかけられ続ける「問い」である。 学生までは 「好きだから」 「良いプレーをしたときの優越感」 「勝利をした瞬間の達成感」 などそのようなレベルでも良いと思う。 「家族への恩返し」 「恩師の方々への感謝」 というのもその類

          プロサッカー選手の心構え

          2022シーズン

          水戸ホーリーホックで取締役GMをしている 西村 卓朗です。 水戸ホーリーホックの2022シーズンが 昨日で終了した。 10月23日で終わってしまったことは 残念の一言に尽きる。 その分析や、改善はこれからしっかりして いこうと思う。 2022シーズンから2023シーズンへ向けての 準備は直近2年間とは大きく違ったものがある。 それは監督の交代である。 2年前のnoteでは「監督」という職業の難しさを綴らせてもらった。 内容については今見ても、感じ、考えていることに大差はな

          2022シーズン

          「示唆に富む」チームであること

          水戸ホーリーホックでGMをしている西村です。 昨日の試合で2022シーズンの半分が終了した。 8勝4分9敗 勝ち点28 11位 特に苦しいシーズン序盤戦だったが、 ここに来て目の前に広がる景色が少しずつではあるが変わりつつある。 とはいえ、2022年シーズンはこれまで自分が 経験してきた中でも最も混沌としたシーズンだ。 一歩間違えればあっという間に降格圏が近づいてくるし、連勝をすれば希望を実感することが できる。 昨日の試合は色々なことを含めて特別だった。 つまり、試合と

          「示唆に富む」チームであること

          「目指す世界観」 “クラブ以上の存在″

          水戸ホーリーホックGMの西村です。 まずはこの note を読んで頂けたらと! 1回読んだ人はさらにもう一度読んでもらえるとかなり嬉しい。 「我々が強くなっていくべき、意義、意味が  ここにある。そうなっていきたいと腹の底から  強く想う理由がたくさんここには  記してあった」 クラブを代表して、感想を述べさせてもらえたらと。 クラブスタッフ一同、「やりがい」をまさしく、強く、激しく、 「実感」し、何とも言えない充実感と、居心地の良さに浸ることができました。 このよ

          「目指す世界観」 “クラブ以上の存在″

          #はたらいて笑顔になれた瞬間

          Jリーグの水戸ホーリーホックでGM(人事)をしている西村です。 ある企画の題材にのって話を展開してみようと思う。 #はたらいて笑顔になれた瞬間 「笑顔」だけでなく、「はたらいて~笑顔」ということがやはり抑えないといけないポイントだろう。 ただ笑顔になるだけであれば、美味しいもの食べたり、何か子供が成果を出した時にも笑顔になる。 ちなみに、自分がプライベートで笑顔になるときは、家族ができてからはやはり子供の寝顔ですかね~。 特に、冬だと柔らかく、温かい布団の中に 「ギュッ

          #はたらいて笑顔になれた瞬間

          「勝って驕らず、負けて腐らず」

          水戸ホーリーホックに関わる者にとって苦しい 2週間となっている。 2月13日にはこれまで経験したことのない、 高揚感と期待感に包まれ、気持ちは最高潮に 高まってていたが、今はその期待感の高さもあったせいか高いところから落ちた、衝撃を強く感じざる負えない状態だ。 強化責任者として、もちろん責任を感じるわけだが、現状の良し悪しは試合結果、スコアーと 必ずしもイコールではない。 もしそうであるならば、常に 「結果」だけを見て誰かが判断すれば、良いこととなる。 自分が何を見て、チー

          「勝って驕らず、負けて腐らず」

              「彰往考来」

          水戸ホーリーホックでGMをしている西村です。         「彰往考来」       (しょうおうこうらい) キャンプ前に今季を戦う選手達に、「水戸ホーリーホックとは?」という レクチャーを行い、 その時にこの言葉を紹介させてもらった。 流動化が激しい水戸ホーリーホックでは、 大切なことだと考えている。        「彰往考来」    “歴史を明らかにして未来をひらく” 我々のエンブレムである徳川家に 所縁のある言葉である。 現代おいては今ある情報はあっという

              「彰往考来」

          「空気を読まず、独善的であるということ」

          副題として 「これでいいのだ!」  としておこう。 タイトルは昨年 number で取り上げられた 元プロサッカー選手で現在ヨーロッパのクラブでコーチをされている中野遼太郎さんの記事を読んで、感じた率直な感想!( 中野さんとはまだTwitterで相互フォローの関係) 日本人で海外でプレーしたり、生活をした人が 必ずといってよいほど1度は感じる違和感についてのお話。 (海外と言っても自分が過ごしたのはたった1年半ですが…。) 年末の怒涛の日々が終わり、 ひと段落しつ

          「空気を読まず、独善的であるということ」

          「世の中を知らないサッカー選手」

          J2の水戸ホーリーホックでGMをしている 西村卓朗です。 このタイトルにある言葉は、正確に伝えると、 自分の 「現役時代の悩み」 と、 「引退直後のコンプレックス」 だったということを先に告白しておきます。 また結論はこのタイトルとは違う内容になるということも、先にお伝えしておきます。 興味がある方は最後まで読んで頂けたらと。 長い文章は読めないわーという人のために結論に至る過程で大事になることを簡潔にお伝えすると 「多様性」と「交流」 になります。 まずは嬉しい出来事を

          「世の中を知らないサッカー選手」

          「サッカークラブの人財とは?」

          細川淳矢  1984年生まれの37歳 2012-2021   水戸ホーリーホック在籍10シーズン 259試合(水戸在籍時リーグ戦のみ) 10シーズン在籍した37歳の選手が J3のFC今治からオファーをうけ、 彼は移籍を決断した。 彼とは自分が就任した2016年から 丸6年間、さまざまな出来事とともに、 まさしく苦楽をともにした。 どんな選手だったか? 公式戦では「我々のゴール」を守るために 決して恐れず、いつも身を呈して、身体を投げ出す姿勢こそが、彼のスタンスそのものだ

          「サッカークラブの人財とは?」