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「勝って驕らず、負けて腐らず」


水戸ホーリーホックに関わる者にとって苦しい
2週間となっている。
2月13日にはこれまで経験したことのない、
高揚感と期待感に包まれ、気持ちは最高潮に
高まってていたが、今はその期待感の高さもあったせいか高いところから落ちた、衝撃を強く感じざる負えない状態だ。

強化責任者として、もちろん責任を感じるわけだが、現状の良し悪しは試合結果、スコアーと
必ずしもイコールではない。
もしそうであるならば、常に
「結果」だけを見て誰かが判断すれば、良いこととなる。
自分が何を見て、チームの方向性、状態を把握し、判断していくかというと、
それは、選手、スタッフの様子である。
試合を迎えるにあたり必ずそこに向かう週の中での「プロセス」があり、「試合内容」があり、
「結果に対する反応」がある。

シーズンの開幕戦はそこに向けた準備の期間が長い分、試合結果のインパクトは現場にとって実は非常に大きい。
開幕の連敗となれば、それは尚更だ。
ただこんな時だからこそ、
「プロセス」「試合内容」「結果に対する反応」をじっくり見ていかないといけないと思う。
我々が本当に強くなるためには、目の前の勝敗に一喜一憂せずに、シーズン終了時の順位への強いコミットがより大切なことなのではと。

「勝って驕らず、負けて腐らず」

その境地に達するために、まさしく今この試練があるのかもしれない。

自分も競技者として24年間を過ごし、その中で結果が問われるプロの世界で、11年を過ごした。
現役引退後、勝負の世界でマネジメントをする立場でも、10年が過ぎたが、その中で時として、

「試合結果」によって課題が曇る時がある。
(ここでいう課題というのは、我々がこれまで
 より高いステージにいくための課題)

目の前の勝敗に一喜一憂しすぎないこと。
自分はこのチームは「負けて腐る」ことは起こりづらいと思っている。
でも我々が見たい景色に近づくためには、
「勝って驕らず」という境地も、手に入れないといけないのでは。
(事実過去2年間3連勝ができていない)
このような状況になって、なぜ勝てないかという事とともに、勝った時にどうするか?ということを、考えるきっかけとなった。

またファン、サポーターの皆様にも是非この苦境を一緒に戦い、一緒に乗り越えてもらえたらと。
水戸ホーリーホックの内側と、水戸ホーリーホックの外側は一体である。
ワンチームとして、皆が望む成果を目指すなら、
「結果の質」から追いかけるのではなく、
「関係の質」→「思考の質」→「行動の質」
を追求していった先に「結果の質」が
やってくる。目先の結果で、関係を破壊するような言動が起こるなら、まだ大きな結果は手にできないということに、なってしまうのかもしれない。

成功循環モデル

これは組織をよくするためのフレームワークだが、地域のクラブである水戸ホーリーホックを
ひとつの共同体と考えた時には通じるものがあるのではと思っています。

「我々は今、試されている」

常々間近に居る立場の人間として、選手、スタッフの様子を見て、違和感を感じれば、そこに修正を促し続けること、そこはこの場でお約束します。

勝負の世界は紙一重である。
そのほんの少しを、こちらに向けるには
「皆がひとつになる」
ことに尽きると思う。
次の相手は強敵だ。
たがらこそ、そこに肩を並べるに値するのか?
相応しいのか?そのために我々は何をしていくのか?
またこれからの様々な相手と戦うにもあたり、
選手、スタッフはもちろん、関係する一人一人にそこが問われることになるのだと思う。

「皆で一緒に乗り越えていく」
そんなクラブでありたいし、街でありたい。
我々クラブでそれを証明していくことが
できた時、
Jリーグクラブはさらなる価値を生むことができるのではないかと思う。






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