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#海外生活

ラベンダーの町のミニ牛追い

ラベンダーの町のミニ牛追い

近所にラベンダーが咲いていて、いい香りで…という話を人にしたら、ラベンダー畑で有名な町があるから連れて行ってくれるという。
それで、行ってきた。

スペイン、カスティーリャ・イ・ラマンチャ州、ブリウエガ(Brihuega)。
想像を超える広大な面積が、一面、紫色。色の濃い品種で、鮮やかだった。
真昼の時間帯は日差しが強すぎて干からびるので、夕方(と言っても、午後8時。サマータイムもあり、日暮れが遅

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ウクライナでの戦争

ウクライナでの戦争

仕事から帰って、昨日は珍しくテレビをつけた。すでに夕飯を済ませた子どもとチョコレートを食べながら、ニュースチャンネルでバイデン大統領の会見の中継を見た。

質疑応答に入って、ABCの記者が質問した。
「この状態はいつ、どのように終わりますか、ロシアはウクライナを超えて侵攻するでしょうか、核を使用するでしょうか」
テレビに映ったバイデン大統領は、勢いよく並べられる問いを聞きながら、にこにこと笑った。

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仮説/請求書/地下鉄のチェリスト

仮説/請求書/地下鉄のチェリスト

2022.1.10
道の少し先を、中学生くらいの女の子たちが歩いていく。4人並んでおしゃべりしながら、学校に行くところだろうか。4人のうち3人は、VANSのリュックサックを背負っている。そのうち2人は、同じデザインの色違い。そして、4人ともスニーカーはNIKE。
一緒に歩いている人たちは同じような格好をしている、というのが10年以上前からの私の仮説なのだが、スペインでも時々、事例が見つかる。

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簡単に仲良くなれるわけではないけれど

簡単に仲良くなれるわけではないけれど

3人いる社用車の運転手のうち、ミゲルは私と年齢が一つしか違わない。
以前、私が助手席に乗り込んだら、いい感じのラテンポップスが流れていた。それを彼が止めたので、私は「なんで止めるの?」と言った。以来、彼は乗客が私1人だと音楽をかける。

ある時、仕事の終わりが深夜になった日、そういう場合にはよくあるように、普段より会話が弾んで、好きな音楽の話になった。それぞれの好きな曲を交互にかけていった。
私は

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抽選日の興奮と、静かなイヴ

抽選日の興奮と、静かなイヴ

毎日、マドリードのど真ん中に通勤している。
いつも通る道で、その日の朝は、民家の塀の向こうから不思議な歌が聞こえてきた。
なんだろう?と考えて、その日は12月22日だと思い当たった。クリスマス宝くじ(la Lotería de Navidad)の抽選日だ。子どもたちが独特の歌のような節をつけて、当選番号を読み上げる。

年一回の、一大関心事らしい。
なにしろ、11月ごろから至るところでくじが売られ

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スペインで肌がきれいになった

スペインで肌がきれいになった

マドリードに来て半年以上経って、日本から持ってきたスキンケア用品が底をつき、こちらの商品を使うようになってきた。

・ミセラーウォーター
・クレンジング
・the Ordinary
・スペインに来てから使わなくなったもの

ミセラーウォーター私は乾燥肌なので、数年前から朝は水で洗顔せずに化粧水とコットンで拭き取っている。スペインでは化粧水が少ないので、はじめは、無印良品(日本と同じ商品が買える)で

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バナナ、ビワ、カキ スペインでとれる果物

バナナ、ビワ、カキ スペインでとれる果物

カナリア諸島、ラ・パルマ島の火山が噴火して、1ヶ月以上経つ。今も溶岩の流出は続いている。
ニュースの中継で、夜の闇に真っ赤な溶岩の筋が浮かび上がる様子を見た息子が、「火山の噴火は地球の鼻血だね」と言っていた。
彼自身、よく鼻血を出すので、頭の中でイメージが繋がったのかもしれない。

ラ・パルマのためになにか自分にできること、と考えて、些細なことだけれど、スーパーではカナリアス産のバナナを買うように

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蝶の舌/定時退社/チョコラテ

蝶の舌/定時退社/チョコラテ

11/4
アントン・マルティン市場を出て、メトロの駅に向かう途中、映画館Cine Doréの前を通りかかった。

今週の上映スケジュールの中に、「La Lengua de las Mariposas」があった。蝶の舌、前から見たかった作品。Cine Doréでの上映日時は都合が合わずあきらめたが、その日の夜に自宅で見た。
ビクトル・エリセ監督の「ミツバチのささやき」を思い起こす。スペイン内戦、田舎

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語るのではなく、見ていたい

語るのではなく、見ていたい

仕事関係の人たちと、夕食を取る機会があった。

全員、スペイン語圏の複数の国に赴任経験があり、話題は自然と「あの国のこれ、この国のそれ」になる。他に共通点もないので。
食べ物、観光地、天気、治安……。

私は、以前いたことのあるメキシコやキューバについて、空気が悪くて服を洗うと水が黒くなるとか、タコスは屋台のほうがおいしいとか、キューバの物不足とか、聞かれればそんな話をした。

でも、話せば話すほ

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見慣れたもの

見慣れたもの

こちらでよく見かけるもの。

1 バナナを食べる人
大人も子供も、道ばたでバナナを食べる。今朝も、公園で、ベビーカーを押しつつバナナを味わっているお父さんがいた。
皮もよく落ちている。

2 路上喫煙
朝昼晩、一歩外に出れば、タバコの煙に遭遇しないことはない。
公共の屋内スペースでは禁煙が徹底されているが、一方で、外ではまったく問題なしという感覚みたいだ。町のあちこちにあるゴミ箱も灰皿付き。
喫煙

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これがだめならあれで

これがだめならあれで

土曜日の後編。

骨董市から帰って、家で一休みしてから、目下の課題を解決することにした。

課題とは、インターネットの契約。

私はスペインの身分証をまだ手にしていない。本来なら1ヶ月程度で発行されるところ、遅れている。理由はわからない。催促はしているので、あとは待つしかない。

身分証がないとネットの契約はできない、とスペイン人の同僚に言われていたし、他の人に聞いても答えは同じだった。

さらに

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