【新刊情報】すなば『マッチングシンドローム』発売のお知らせ ※まえがき試し読み＆書店情報あり
どうも、西川タイジです。
早速の新作が完成致しましたのでご報告させてください！
『#はなればなれ』に続いての『#さんぽぶんこ』シリーズの第二弾です！
※『はなればなれ』については、こちらから。
『さよならシティボーイ』の著者である、すなばさんの待望の書下ろしの新作をリリースします！
■タイトルは『マッチングシンドローム』です。
「出会い」って、こんな感じだったっけ？
マッチングアプリをやっている(やっていた)、やるかもしれないすべての人に捧ぐ。 ある男と女性達、マッチングアプリを巡る連作短編集。恋とは？出会いとは？をあなたの胸に問う一冊！
■『はじめに』の試し読み
試し読みとして、『はじめに』(まえがき)を公開致します。こんな感じの内容なんだな、と参考にして頂ければ幸いです。
※本文では縦書きです。
『はじめに』
人類がＳＮＳを使い始めた頃に十代の若者だったのが、ミレニアル世代と言われる僕たちの世代だ。僕たちはあらゆるサービスがスマートフォンに集約していくさまを目の当たりにしてきた。そのひとつがマッチングアプリで、黎明期こそガラケー時代の「出会い系サイト」と同一視されることも多かったが、身分証の確認など健全性を担保する仕組みも含めて知れ渡るようになると、次第に世の中に浸透していった。
年号が令和に変わり、コロナ禍で外出や対面接触の機会が激減すると、非対面で異性同士が繋がるマッチングアプリが急速に市民権を得て、出会いのスタンダードとして定着したように思う。結婚式の司会者が「お二人はマッチングアプリをきっかけに出会われて——」となれそめを紹介することすらあって、今でこそ会場がざわついたり笑いが起こったりもするが、そのうち当たり前に語られるようになるだろう。
僕の周囲にもマッチングアプリをきっかけに付き合ったカップルは多くて、結婚までこぎつけた友人もたくさんいる。皆幸せそうである。そして、僕は知っている。彼ら・彼女らが途方もない確率の偶然で結ばれた二人であることを。もちろん全ての出会いは偶然であるのだが、マッチングアプリを開いてみるとその遠大さにくらくらする。
画面に並ぶ無数のプロフィール、毎日入れ替わるメンバー、数千単位でマッチング希望を送られている人気会員……。この中から自分を選んでくれるたった一人を探せと言われても、何をどうしたら良いのかわからない。アプリはアプリで「毎日五人にいいねを送りましょう！」などと煽り、どんな基準で選ばれたのか分からない会員にアプローチするよう提案してくる。
「出会い」って、こんな感じだったっけ？
こんな感じなのだ。まずそれを受け止めなければいけない。思えば学生時代はすごい環境だった。毎日通う場所に同年代の異性がたくさんいて、ふいに素敵な人が現れて一日の大半を同じ場所で過ごすような、出会いのゴールデンチャンスがそこらじゅうに転がっていた。もはや受け身でそのようなチャンスを得られなくなったとき、僕たちに残された選択肢のひとつがこれなのだ。こういう感じの出会いなのだ。
マッチングアプリは今を生きる人にとって、たくさんの機会、たくさんの幸福、たくさんの明るい未来を作る助けになっている。それは間違いない。でも、だからこそ直面する感情や、見えてしまう自分という存在の限界もある。
ここに、Tatsumiというニックネームの、あるマッチングアプリの男性会員がいる。彼の視点を通して、マッチングアプリから始まる出会いを体験してみよう。
ちなみに表紙は、例のあのアプリをイメージしてます。お気づきの方がいらっしゃれば嬉しいです。
■オフィシャル通販開始してます！
■お取り扱い書店
少しずつ書店でのお取り扱いも開始しております！お近くのお店に是非！追加がありましたら、更新致します！
①toi books(大阪・本町)
②Bareishoten(大分・大分)
③BOOKSHOP TRAVELLER(東京・祖師ヶ谷大蔵)
④小鳥書房(東京・谷保)※サイン入り
⑤1003(兵庫・神戸)
⑥カクカクブックス(岐阜県・各務原市)
⑦BOOKSライデン(長崎・出島町)
⑧本屋イトマイ(東京・ときわ台)
⑨ブックバーひつじが(福岡・白金)
⑩古本と新刊scene(熊本・熊本市)
⑪WHEELACTION BOOKSTORE(和歌山・新宮市)
⑫本・ひとしずく(愛知・瀬戸市)
是非お手に取って頂ければ幸いです。
『#さんぽぶんこ』シリーズは、今後たくさんリリースを予定しておりますので、お楽しみに。
それでは、また。
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お読み頂きありがとうございます。コーヒー代と本代に使います。