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「かみかさ」

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小説「かみかさ」 傘を美容院に忘れてしまうところから始まる、恋愛未満小説。
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2023年5月の記事一覧

「かみかさ」第4話

「かみかさ」第4話

いのりは、小学校まではお母さんに髪を切ってもらっていた。
髪は腰まで伸びる事もあった。
脇の位置まで切っては伸びた。
黒髪でまっすぐ綺麗だった。
小さな頃は、お母さんが艶々になるまで髪をブラシでといてくれた。

それが突然、いのりにとっては突然、中学になると美容院に行くように、お母さんに言われたのだ。
嫌だった。
お母さんに、
「まっすぐ切るだけでいいし、私、お母さんに切ってもらうのがいいの。お願

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「かみかさ」第3話

「かみかさ」第3話

いのりは、傘を取りに美容院に戻った。
しかし傘は傘立てごと店内にしまわれていた。
それはガラス越しに見つける事ができた。

「大事な傘・・・忘れてしまうなんて。」
髪を触られるの苦手で、今日、男性美容師さんだったから、動揺していたのだろうか。
大事な傘まで忘れてしまって、更に動揺していた。しっとりと濡れた抹茶色の傘をみていた。

傘を取りに営業時間に来るしても、電話をするにしても、もともと億劫な美

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「かみかさ」第2話

「かみかさ」第2話

燈郎は、美容院の閉店の片付けをしていた。入口の札をcloseするために出てみると、傘の忘れ物に気づいいた。
「さっき、最後に、初めて担当した零宮様という大人しい大学生の女の子のだ。きっと。」
と傘のイメージでそう思った。

雨上がり、アスファルトの臭い。

「傘の忘れ物があって、零宮様の物と思うので追いかけてみます。」
と横井先輩に言って、追いかけた。

若葉から露が落ちてきた。
少し小走りしてみ

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「かみかさ」第1話

「かみかさ」第1話

[あらすじ]
いのりと燈郎が、憧れる美容室の店長の皆川ひかりが、体調不良によりお休みとなる。
髪を触られるのが苦手ないのりが、代わりに燈郎にカットしてもらった。いのりは動揺し美容院に傘を忘れてしまう事から始まる話。

その傘は遠い親戚の傘職人おじさんからもらった大事な傘。

二人は、すれ違がう事によって惹かれていってしまう。
燈郎はいのりの髪に傘をさしかける事ができるのか。

私は詩人なので、1話

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「かみかさ」まえがき

「かみかさ」まえがき

いつも、おつきい頂いている方、ありがとうございます。

とにかく書いてみるしかない。
一文字一文字書き続けてみようと書き、フィクションでは3作目になります。
挑戦です。
去年の夏に投稿したのも、とにかく書いてみようと、チャレンジしてみたのが、メルヘン「クラスペディア」です。

その後、AIアシストのモニター募集があって応募するのに、こうやってキーワードから発想するのかと書いたのが2作目です。投稿の

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