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歩いて帰る。


用事が終わり、時間は21時半。

歩いて来たので、当たり前だが帰りも歩きである。

外はすっかり暗くなっていた。

なんのために飾ってあるのか、提灯がぶら下がっていて、良い雰囲気を出している。

この時期に飾られるものなのか、年がら年中あるものなのか。

来た道をそのまま帰ってみる。

昼間と違うのは、犬の散歩をしている人が多いということだ。

歩いていると、前に小型犬を散歩させている人が見えて来た。

小型犬が歩みを遅めだかと思うと、うんチングタイムが始まった。
つまりトイレである。

その横を通り過ぎると、次に前から人がこちらへ歩いて来ている。

道に街頭が少なく暗いところもあるので私はスマホの明かりをつけて歩いていた。

前から来た人も明かりを携えていたので、スマホを持っている同類かと思いきや、ちゃんとした小型の懐中電灯を手にしていた。

夜の散歩上級者かもしれない。

大きなゴールデンレトリーバーのような犬の散歩をしている人とすれ違った後に、ある家の横を通った。

その家からは水やりをしているのか、車を洗っているのか、ホースから水を出しているシュー!という音が聞こえて来た。

こんな夜に洗車、、、?と思ったら、水を出しながら大型犬と遊んでいる人だった。

大型犬はとても楽しそうに水を追いかけて、飼い主の人とコミュニケーションをとっていた。
どうやら1人と1匹の至福の時のようだ。

昼間にセミがたくさん鳴いていた道は、蝉の声は聞こえず、鈴虫がいっそうたくさん鳴いているようだった。

来る時には見えていなかった紫陽花がいる。
時期がもう終わりに差し掛かっているからかあまり元気がなさそうだ。

同じ道でも昼と夜とでまた違う顔を持ち合わせている。
歩くというのは良いものだ。

もっと暑くなってくると夜でも熱帯夜化して歩くどころではないかもしれない。

また1ヶ月後用事で駅の方面に行かなければならないが、さてどうやって行くか。


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