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意識高い系とか(笑)な私が読書会にハマっている話

読書会ってなんやねん。みんなで集まって本読むんけ?一人で読めや(笑)



「土曜の朝も5時に起きて筋トレしてて〜」


(はいはい)


「ひとの筋トレメニュー考えるのも得意で〜」


(はいはい)


脳汁「でも、それでもまだまだ午前の時間余りませんか?」


「実はそのあと朝活してるんですよ。読書会に行ってて〜」


(読書会って何?ヤバそう、、)


「西野さんのオンラインサロン入ってて〜」


(出た出た、、、)


「中田敦彦のYouTube大学でやってたんですけど〜」


(うわぁ・・・)


もうそれ以上聞きたくない脳汁「それより私も鬼滅の刃好きなんですよ〜!」


「そうなんですか?鬼滅の刃ってあれ、火付け役は主婦層の女性なんですよ。これも中田敦彦のYouTube大学で(以下略)」



う、

う、

う、

うるせえぇぇぇぇぇえええええええぇぇぇ!!!!!!!!

主婦層に人気なのは読めばだいたい想像できるだろ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!



ということが、一ヶ月前、5月下旬にありました。

私はもともと朝活とか読書会とかオンラインサロンとか自己啓発本とか、プププって思うような人間なんです。



発端は5月からの転職。

前職とは全く異なる業種、職種。7年間勤めたレガシーな前職から、初めてのベンチャー企業へ。初めてのマーケティング(マの字も知らない)。初めての新規開拓営業への挑戦(前職では営業という役職名ながら、小売系で店舗のエリアマネージャー的な業務内容に従事していた)。

まだ何も営業チームの基盤がない。なんでもやります!と言って入社させていただいたので、とりあえずテレアポもやってみた。飛び込みもやってみた。やりながら、感じたこと。

え?なんか時代にあってなくない???

アウトバウンドマーケティングからインバウンドマーケティングの時代に・・・みたいな話は腐るほど聞くので、そういう話はググってくれ。たしかに100分の1くらいで電話からアポ取れる。でもそこから成約に至るのは当たり前だけど100%じゃない。これ、一人でやる工数じゃなくない?当時の営業チームは私を入れて2人。もちろんテレアポがまだ活きる業界もあるが、脳汁の業界は違う。どちらかというと個の時代に積極的にシフトしているような業界で、今進行しているプロジェクトだって、代表の昔のヨシミで取ってきていた。

プロジェクトにアサインされた業務委託契約のおにいさんが会社に出入りするのを横目に、こりゃあこのままテレアポやっていても、自分で首を絞めるぞ・・・。と感じてきた。代表のようにこれまでの人脈がほとんどない自分は、これから人との繋がりを作らねば。

ということで、ありとあらゆるビジネスマッチングアプリに登録しました。メイン稼働したのはVirtual Lunch Club(VLC)とyentaとfatch。2週間で25人の人とオンラインをして(業務時間外にです)、正直、死ぬかと思った。

その2週間の中で既に2回以上オンラインした人もいたので、回数で言うともっと多い。平日でもアポ3件。朝6時に起き、会社から近いスタバで8時から1件、まだ不慣れな仕事で20時半まで残業したあと、近くのワーキングスペースに駆け込み、21時から1件、22時から1件。


これがどれくらいすごいかというと、マジですごい褒めて欲しいので、前提として脳汁が昔から超絶に朝弱いということを知っておいて欲しい。高校生の頃は1/3くらい遅刻していたし、諦めて午前中は学校近辺のスタバにいたこともあった(私立の進学校で莫大な授業料を払ってもらっているのに加えて、親の金でスタバ行ってたんだからブン殴りたい)。英検準2級を取るのに3回分もお金が掛かったのは、寝坊して2回受けられなかったから。大学生になると益々加速し、4限からしか出席できず、むしろ授業が終わったあとサークルのためだけに学校へ行った。大人になったら治ると思っていたけど、社会人になってからも、寝坊して複数回、会社に遅刻している(回数は伏せておきます……)。


そんな私だけど、今回は自ら求めて転職し、せっかく手に入れた機会だったので(これはまた需要あれば追々書きます)、バイタリティがビンビンになっていて、今しかない!と動いて動いて動いた。学生のとき勉強や授業は嫌いだったけど、仕事は好きになれたから。

また、自分が気分屋なのを知っているし、人間の感情や考え方なんて次の日には180度変わってしまうことがあるって知っているからこそ、今だ!と思ったらなんでも、本当に今この瞬間に、予定を入れてしまう。ということでノッてるときに詰め込んだ。結果、ほぼ酸欠になった。いきなり大人のプールに落とされて足がつかないまま何とか顔だけ出している園児みたいな状態で数ヶ月進むことになった。


さて、いざノリノリでマッチングを始めたはいいが、私は心の中で発狂していた。自我が壊れそうになった。

なぜならマッチングしはじめて、3回連続で意識高い系(笑)が出たのである。冒頭のようなやり取りを繰り返し、もう3日で心が折れそうになっていた。

果たして自分を捻じ曲げてまで、こんなことをする必要があるのか?と考える暇もなく、次から次へやってくるメッセージの波に飲まれるまま25人。


ところが、さすがに25人会うと面白いもので、価値観の合う人が出てくる。25人中5人くらいは(社交辞令の人を除く)連絡先を交換してちゃんと2回目以降のある繋がりになった。


ちなみに私は面倒くさいのでもう「私、朝弱くて、朝活とか読書会とか無理なんですよ〜。」と先に言っておくことにした。そうすると、繋がってくれた良い人の中には、今日何してたんですか?と聞けば「今日は脳汁さんの苦手な読書会に行ってましたよ(笑)」などと控えめに言ってくれる。

そしてこれは完全に転がされているのだが、だんだん「この人が面白いって言うんだったら、読書会って本当に面白いんかもな……」と思うようになってきた。

そもそも考えてみると、なぜ意識高い系(笑)に嫌悪感があるのか?理由を解体していくと、『相手のリテラシーを無視して意味わからん横文字使って「仕事できます」みたいなマウント取ってきたり、自分の知識や価値観を自信満々に語ってくる、中身がないのに虚勢張ってイキってる奴』が嫌いだったんだと気づく。それって朝活や西野亮廣や中田敦彦に罪はない。もちろん、横文字使ってたって、そんな人ばかりではない。

食わず嫌いだった。私は昔、ひじきが大嫌いだったのに、大人になってビールが美味しく感じる年齢になったら、お通しで出てくるひじきが大好物になった。食べられるようになっただけでなく、美味しいなと感じるようになった。マヨネーズだって、今も好きではないけど、なぜかてりやきマックバーガーに入っているマヨネーズだけは、抜かれちゃ困るくらい好きだ。

もう一度言うけれど、私は簡単に180度変わってしまう。30年生きていれば、嫌いだったものが好きになることも、一生できないと思っていたことができるようになったこともある。私はそれを本当は知っている。


そしてついに脳汁、読書会へついて行く。


ご縁があった中でも特にフィーリングの合った、最初のオンラインで4時間も喋ってしまった方が行っている読書会に、自分の意志でついていくことにした。

今まで知らなかったのだけど、世の中には色々な読書会がたくさんあり、既にけっこう昔から本当に色々な場所で開催されていたらしいので(神田昌典さんが始めたのが最初らしい)、私はたまたまご縁あった読書会の話しかできないのだけれど、まず行ってみて感じたことは、こう。


読書会、おもれえ〜!!


激アツだった。


正直、私が思う意識高い系(笑)とは対極にあるような人たちが集まっていた。(後に聞くと、ガチ勢が集まっているので、そのような意識高い系(笑)は来なくなるのだという。)

私が行った読書会は幸運なことに、高学歴高キャリアの集団だったのだが、とにかく私は早稲田や慶応や大手の証券会社出身のエリートなど、こんなに頭の良い人たちと話す機会なんてこれまでなかったから、そんな人たちと会話できるだけでクソ楽しくて楽しくて楽しい。(初回はまるで大好きなEテレの番組を見ているようだった・・・)

もちろん大学は関係ないんだけれど、いや、関係あるけれど、真に頭の良い人というのは、当たり前だけど、そういう大学出てるから頭良いんじゃなくて、頭良いから結果的にそういう大学出てるんだよな。

読書会の趣旨はもちろん、自分が読んだ本をアウトプットすることだけれど、どうせアウトプットするなら自分よりレベルの高い人たちのアウトプットも聞きたい。だから、こんなに違う世界の人たちと同じテーブルで会話できるなんて、そんな機会、普通はない。楽しすぎる。

あとみんなめっちゃ優しい。今は私のところまで降りてきて話してくれている気がするけど、私もいつか、彼らと同じ水準で会話できるようになりたい。そして、既にものすごく教養と知識があり、対話能力も高いのに、なんて謙虚で向上心があり、知識欲が深く、前向きなんだろうか。みんなめちゃめちゃストイックで、部活みたいだ。そんなところも好感度が高かった。

(ちなみに私は運動部キラキラ系が苦手な、インドア帰宅部タイプ。挨拶の声がでかい人とか、清潔感あって堂々としてる人の眩しさが、苦手です。あと突然なれなれしい人も苦手です。まるで部活のようなストイックさがありながら、うまいかんじに私の苦手な要素だけが排除されていたので、大変心を打たれました。)


結局、その読書会に次の週も参加してしまったりなんかしたりして、それが2回目は1回目の30倍おもしろくて、3回目は2回目の100倍おもしろくて、ますますモチベーションが爆上げしている今。めちゃめちゃに格好良くて、この人が上司だったらよかったのにと思う人にも出会えた。人生の上司にしたい。キモいのでメンター(笑)とかよう言わんけど、言わんけど、でも本当は真剣に「君に決めた」と内心思っている。勝手にメンターにした。(言ってるやん。)

会社みたいな『自分が身を置かざるを得ない場所』ではなくて、自分の持つ環境の垣根を越えて、憧れの存在に出会えるってすごいことだし、そういう存在から直接言葉をもらえるって、教えてもらえるって、本当に、奇跡みたいな機会だよ。



何の話かってつまり、価値観って簡単に変わっちゃうんだなって話です。

いきなり「これがきっかけで私の人生変わりました(キラキラ)」「朝活したら考え方変わって人生変わるよ(親指マーク)」みたいな胡散臭いことが言いたいわけじゃない。

人生はそんな簡単に変わらない。オセロみたいにグラデーションで変わっていくもので、その過程って一つ一つが黒から白に変わっていくような、小さな変化の積み重ねなんじゃないかと思う。その中で一番デカいインパクトになった言葉や出来事は、振り返って初めてわかるもので、渦中にいる段階では気づけない。

でもそうして、ひとつの黒が白にひっくり返っただけの事実に気がつけるかどうかは、自分次第なのだと思ったし、自分次第って具体的に何か?と問われればそれは、今のフェーズで言えば、偏見を超えていくことやと感じた。


最初の3人で心折れたけど、これまでの自分の声には耳を貸さず、とにかく色んな人の言葉を聞いてみた。(ちなみにそもそも過去へ耳を貸せる時間と余裕がなかった。そうやって無理やり追い込むことも必要なのかもしれない。)だって、30年も生きてきたら、だいたいの人は自分の心地良いコミュニティの中にしか身を置いてない。あの多感な思春期、クラス替えや進学、大人から勝手に環境を変えられ、多様な他者に触れる時期を経て、大人になってやっと最近変わらないコミュニティを見つけてホッとしたところ。という人は多いのではないか。

自分からあえて自分とは相容れないかもしれない人と、関わったりしない。面倒くさいから。時間がないから。今の自分をキープする方が楽しくて幸せだから。


って思っているのすら自分の偏見なのかもしれないですよね。本当は、新しい環境で新しい他者と交流して新しい意見に触れる方が、自分の幸せなんだと気づくこともある。


そこから自分がどういう情報を選択していくかは、これからの話である。



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