西荻窪の湯気

5年ほど前、 夫と西荻窪で同棲していた。 先日、東京へ回帰旅行をした。 久しぶりの中央線。 どんどん過ぎる景色に目が回った。 地図を見ずとも、家の方向を体が覚えていた。 蕎麦屋から出る湯気を浴びながら、2人で通勤した寒い朝。 記憶がどんどん蘇ってきて、 頭がパチパチと弾ける感じがした。 そろそろ帰るか、と駅に向かうと 「湯気」というお店があった。 男性が一人静かに定食を食べていた。 頬張る横顔、 お釜から上がる湯気、 肌寒い気温 だんだん静かになる夕方、 そこに満

キッシュと確執

私は家族ができて、幸せである。 今、キッシュを食べている。 何年も前の話 母親が作ったキッシュを見た弟が「何これ？」って言い放った。 我が家には珍しい食べ物だったから、純粋な疑問だったのだろう。 憶測だったが、 新しい料理に挑戦し、子ども達の良い感想を期待していたかも、と母の気持ちを思うと、胸が苦しかった。 私も母親になって、 母との確執は、私の一方的な感情かもしれないと思ったことがある。 言葉が見つからず、母の咄嗟の返事に不満を抱いていたけかもしれない、と。 今、

svnでリポジトリをディレクトリ内は空じゃないと作成失敗する