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『被災地で起きたペットのはなし~シーズーのガンちゃん編~』

『被災地で起きたペットのはなし~シーズーのガンちゃん編~』

 このはなしは、ある大地震の被災地で起きたペットにまつわる出来事である。

13歳になるシーズー犬のガンちゃん(仮名)は、30代の娘とその母親とともに、一軒家で暮らしていたが、地震によって家は全壊し、住む場所を失った。

 母娘はガンちゃんを連れ、ひとまず親せきの家に身を寄せたが、いくら親せきとはいえ犬連れで押しかけるような状況に、肩身の狭い思いをしていたことは想像に難くない。
 ケガこそなかった

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南相馬市 ゲン・チャチャ・ピッピのはなし

南相馬市 ゲン・チャチャ・ピッピのはなし

 水と空気がきれいな田舎の古民家で、夫婦でのんびりと自然を満喫しながら人間らしい暮らしをしたい。そんな夢を持って東京で暮らしていた小坂さん(仮名)夫婦が、南相馬市の古民家に一目惚れしたのは、震災が起きる6年前のことでした。

 まずは、ご主人が東京での仕事を辞めて移住し、奥さまも、その3年後に完全に移住しました。古民家は住みやすいように最低限のリフォームをして、隣接する裏山と田んぼ、そして畑も一緒

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南相馬市・シロのはなし。

南相馬市・シロのはなし。

まずは自己紹介から、ですよね。

ボクの名前はシロといいます。6歳の男の子です。体重は、最近は測ってないけど、たぶん13~4キロくらいじゃないでしょうかね。福島県の南相馬というところで暮らしています。といっても、いまは本当のおウチではなく、カセツといって、小さなプレハブ作りの長屋の 4 畳半二間に、お母さんとユージ、おばあちゃんとボクの4人で住んでいます。 昼間お

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『名無しの黒い犬、ノラクロのこと』

『名無しの黒い犬、ノラクロのこと』

『名無しの黒い犬、ノラクロのこと』

これは、ある災害避難所での話である。

白い犬を連れて散歩していると、どこからともなく現れる犬がいた。首輪も着けていないところを見ると、今のこの犬に、飼い主はないようだ。
黒毛にグレーのブチ、少し困ったような表情をしたその犬は、人に引き綱をひかれて歩く白い犬のあとを、トコトコと付いてきた。
どこに寝床を作っているのかもわからないが、その日以来、白い犬と散歩して

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