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611.ひとりぼっちで、生きている人たちへ。だから、一緒に生きて行こうね。【600日目連続記念】

1.どうして、人は自らのいのちを捨てるの?


令和4年の自殺者数が2万1584人となったことが、令和5年1月20日、警察庁の自殺統計(速報値)に基づく厚生労働省のまとめで分かった。3年の確定値と比べ577人増え、2年ぶりの増加。新型コ口ナウイルスの国内流行前は10年連続で減り19年に約2万人となったが、コ口ナ禍で千人ほど増えたまま高止まりの状況が続いている。(厚生労働省より)

なかでも、40~60歳代の男性が多く、失業者や年金生活者の増加が目立っているという。

この失われた3年間、コ口ナによる、会社倒産、廃業、失業、病気、生活苦、そしてそれらは高齢者の介護の現場にまで広がっている。

©NPО japan copyright association Hiroaki


今回、noteを初めて本日で600日目。
前回は600作品記念。(作品数は本日で611作品目)

600日目記念なんていうのもおかしいけれど、
これ以上、みんな、死なないで欲しいんだ…。

どうしても、みんなに伝えたい話があるんだ…。

みんななら、どうするの?

coucouさんにはどうしても、

答えが見つからないんだ…

ようやく、コ口ナは風邪だったと認定され、4年目にして少しは経済が良くなるのかと期待ししている人はたくさんいたと思うけれど、戦争による、材料高騰、原油の輸入価格の高騰に伴い物価高、仕入れ高、ますます経済は悪化をたどる…。


今回は、高齢者を迎える大変な時代に突入したことで、coucouさんは、過去の記事を思い出したんだ。
2021年10月1日の作品№99「99.母のことを祈り、母のために幸せに生きてください。それが、あなたの犯した罪のつぐないです。」を改めて自分で再読してみた。

こんな悲しすぎる話はないよね…


©NPО japan copyright association Hiroaki



2006年(平成18年)に起きた事件のことだった。
あれから、約17年を過ぎているのに、世の中は良くなったんだろうか?


もう一度、振り返って見たい~


かけがえのない人、
愛する人、
大切な人、
って、誰にでもいるよね。

もし、
みんなが、
こんなことを言われたら、どうする?
それは、人生において、とっても大切な人に…。

それはね、
年老いた母親が、我が息子にこんな言葉を吐いたんだ…。
「さあ、わしを殺せ~殺せないのか~殺せないのなら、自分で死んでやる」

車いすに乗せて最後の旅行に訪れた、一人息子。
そんなこと言われても、大好きな母親を殺すなんてできるわけがない…。

だけど、もうお金がない…。
わずかなお金でパンを買い、母とわけあう息子。
とても寒い、京都の桂川のほとり。

そう、母と息子は二人で死ぬためにここに訪れた、最後の旅行先~
行く当てもない、誰もいない、誰も助けてはくれない…。

いや、誰も助けてはくれなかったんだ…。

もう、絶望しかない…。

息子は母を心から愛していた。
母だって、大切な一人息子、愛していないわけがない。
だけど、現実は、生きる術が何もない。

こんな、時代なのに。
こんなに、平和で、みんな幸せな時代なのに、誰もこの二人には見向きもしない。

息子は、母を一人では行かせたくなかった…。
母は、せめて息子だけは生かしたかったが、自分がいなくなったあと、息子は生きていけない、と案じていた…。

それに、もういい…

もう、これ以上、息子に負担をかけて、苦しめ続ける親にはなりたくない…。認知であっても、そのことだけは忘れない…。だって、息子をこれほどまで愛している母親なんだから。

人は、この事件を知って、驚いた…。
実の母親を殺すなんて、もっと他の方法もあっただろうに…。
何も知らない世間やマスコミは、ただ不幸を批判していた…。


ここから、簡単な要約になります。


©NPО japan copyright association 

2.愛する人を死なすことが出来ますか?


平成18年(2006年)1月31日。
彼は〈最後の親孝行〉をするために、認知症の母親を車椅子に乗せて京都に向った。そこは彼と両親との思い出の場所だった。

母と子は、そのとき何を想い出していたの…。
家族が揃っていた、楽しかったひと時を想い出していたの…。
それとも、若くしてこの世を去ったお父さんのことなの…。

まだまだ冷たい風が吹きすさむ1月のこと。
もう、残されたお金がない。

二人は最後のお金でパンを買いそれを分けて食べた。
息子は母親にこう語った。

大きな息をして、
「もう、生きられへんのやで・・」

86歳になる母は、すべてがわかっていたようで、静かに答えた。

「そうか、あかんか。一緒やでおまえと・・」

母と子は泊まる所もなく、桂川の川べりで体を温めあいながら、一夜を明かしていた。


翌2月1日の朝。

「ここで終わりやで・・」と話しかける息子に、

「そうか、あかんか。康晴、一緒やで。お前と一緒や・・」

「すまんな、すまんな・・母さん・・」

泣きながら母に語りかけた息子の頭を撫でながら、
「もう、泣かなくていい…康晴は、わしの子や、(お前が死ねないのなら)わしがやったる…」と母は言いった。


現実は身体が動かず、死にたくとも死ぬことさえできない母。
この時の母は一体何を考えていたの?

認知症とはいえ、二人の会話はひとつ。

介護する者も、介護される者も親子であるからこそ大変なこと。
介護される者は、心の中にいつも申し訳ないという強い気持ちを持ち続ける。誰だって、元気ならば子どもには何も負担をかけたくないと思うよね。

介護する側は、育ててくれた親に対する恩がある。簡単に施設に預けられる者ならば、互いがその切なさは感じない。

「お前が死ねないのなら、わしがやってやる…」

なんと、切ない言葉なの…。

そのように言った母だけれど、子を殺す力などない。
自らが死ぬこともできない苦しさの中で、思うことはただひとつ。


わが愛する子をこれ以上苦しませたくない…。

だけど、我が子を殺してあげることもできない絶望がそこにあった。

この言葉で、息子は決心した…。
もう、これ以上、母を苦しめ続けたくない、って。

互いの心と身体は限界に達していた。
家にも帰ることができない、食べることもできない…
誰も助けてはくれない…。

息子は泣きながら愛する母の首を絞め、自らも包丁で首と腕、腹を切り、心中を図った。母を独りぼっちのまま旅立たせる訳にはいかなかったという…。

あたりは冷たい雨が泣いているかのように降り注いでいた。

そして数時間後、母の隣に倒れているところを発見され、息子は一命をとりとめた。もちろん、怪我の回復を待って、彼は殺人罪として警察に逮捕された。


4月に入り初公判となり、彼に異例の判決が下された…。
この事件は、多くの傍聴者と裁判で裁く、裁判官までも涙を流すという前代未聞の殺人事件となった…。

coucouさんも、涙が止まらない…。
この時代に、こんな悲しい事件があった、実話なんだ…。


詳しくは、coucouさんのアーカイブス「99.母のことを祈り、母のために幸せに生きてください。それが、あなたの犯した罪のつぐないです。」を読んでほしい。

3.ただ、愛する人を殺さないで欲しい…。
たとえ、一緒に死んでしまってもね…。



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誰もが、デーサービスやホームを利用することができるわけじゃあないよね。でも、誰もは、やがて動けなくなる。それをわかっていても、一人暮らしのお年寄りの数はたくさんいる。

もちろん、誰にも面倒なんて、見てもらいたくない。
誰の世話にもならないで生きていけるお年寄りもいるけれど、実際は、そんなのは一部のお金のある人たちだよね。

現実は、お金がなければ、クスリだって買えないんだもの。

だけど、子どもたちに、面倒をかけたくない、これ以上の負担は与えたくない、というのも事実だよね。

人間は、最終的には誰もが一人ぼっちでこの世を去るのだから、どんなに恵まれていてもね。

延命治療だって、しないと誓っても誰かがその面倒を見なければならないし、動けなくなって自分で死ぬことが出来なくなってこの世を去るならば、意識のあるうちに誰にも知られずにこの世を去りたい、と願う人もいるけれど、それも無理だよね。

人間には、生きる権利もあるけれど、
死ぬ権利だってあるのだけれど、残念ながら認められていない。

だけど、大切な、愛する人が、人生においてかけがえのない人が死にたい、殺してほしいなどと哀願されても、ただ放置する以外に道はない。

家族にしてみれば、一日でも生き続けてほしい、と願うけれど、そのための延命措置ほど苦しめるものはない。

人間の死って、自然が一番良いことなのだろうけれど、千差万別の死を迎える。そう、みんな死に方は違うんだ。


どうやら、人間は、誰にも迷惑をかけない去り方はできないもんだね。

ただ、愛する人を殺さないで欲しい…。
たとえ、一緒に死んでしまってもね…。


4.ひとりぼっちで生きている人たちへ



©NPО japan copyright association Hiroaki


世の中って、不思議だね、
The world is strange,

結婚して、幸せな人もいるけれど、
Some people get married and are happy,

結婚して、不幸になる人もいる。
Some people get married and are unhappy.

独身で、幸せな人もいるけれど、
Some people are single and happy,

独身で不幸だという人もいる。
Some say they are single and unhappy.

再婚して、幸せな人もいるけれど、
Some people remarry and are happy,

再婚して、不幸になった人もいる。
Some remarried and became unhappy.

出会って、良かった人もいれば、
Some people were nice to meet,

別れて、幸せな人もいる。
Breaking up, some people are happy.



ひとりぼっちは、寂しいという人もいるけれど、
Some people say that being alone is lonely,

ひとりぼっちが、幸せだという人もいる。
Some people say they are happy when they are alone.

この世を去るときは、一人じゃあ耐えられないという人もいるけれど、
Some people say they can't stand being alone when they leave this world,

この世を去るときは、死んでもわからないまま、人はこの世を去っていく。
When you leave this world, people leave this world without knowing even if they die.

どんなに愛し合ったって、ひとりで旅に出る
No matter how much we love each other, I go on a journey alone


©NPО japan copyright association Hiroaki


でもね、
But you know,

考えて見て、
think and see,

今を生きている人って、
People living in the present

生きているだけで幸せだよね。
You're happy just to be alive.

みんな、みんな、幸せだよね。
Everyone, everyone is happy, isn't it?

嫌なことがあったって、
I had a bad time

悲しいことがあったってね
I heard something sad happened

苦しくったってね、
It hurts,

みんな幸せだよね。
Everyone is happy.


お金があっても、
even if you have money

お金がなくったって、
I'm out of money

みんな、幸せだよね。
Everyone is happy.

それに、
in addition,

嫌だって、言ったって、
I don't like it, I said

みんなひとりぼっちさ。
Everyone is alone.

人生の最後はね、
at the end of life,

嫌だって、言ったって、
I don't like it, I said

みんな、ひとりぼっちなんだからね。
We are all alone.


だからね、人を幸せにできなかったとしても、
So even if I can't make people happy,

自分を、幸せにする、
make yourself happy

自分が、幸せになることなんだ。
I want to be happy.



©NPО japan copyright association Hiroaki


その方法はね、簡単さ~
The way it is, it's easy

だから、生きている間は、
So while I'm alive

人を好きになればいいのさ
I wish I could love people

怖れずに、愛してもいいのさ
Don't be afraid to love

あのとき、ほんのわずかなひと時に、
At that time, just for a short time,

愛してくれた、愛した想い出ほど強いものはない。
There is nothing stronger than the memories you loved and loved.


その強さって、
Its strength is

決して、ひとりぼっちにはならないし、
never be alone,

決して、ひとりぼっちだとは思わないからね。
Because I never think I'm alone.

ひとりぼっち、だと思う人は、愛が足りないのさ、
People who think they're alone don't have enough love,

だから、今のうちに、愛をたくさんため込んで、
So, save up a lot of love now,

この世を去るときに、幸せを感じることができたなら、
If I could feel happy when I left this world,

それだけで、完璧なんだ。
It's just perfect.


©NPО japan copyright association Hiroaki


いい、もう一度言うね~
OK, I'll say it again~

たくさんの人を好きになって、
I fell in love with many people,

たくさんの人を愛すると、
If you love many people,

最後の最後に、みんなに取り囲まれて、
At the end of the day, surrounded by everyone,

愛に包まれるんだからね。
I'm surrounded by love


それをね、
that 

走馬灯と呼ぶんだ~
It's called a running light


合格なんだよ~
It's perfect

そこが天国なんだもの~
That's heaven

                       

                      Ⓒcoucouさんの言葉より
                    ⒸFrom the words of Mr. coucou 


©NPО japan copyright association 


ねえ、
Hey you,

みんな~
everyone

coucouさんと、
Mr. coucou and

一緒に、
together,

生きて行こうね~
let's live

我が娘たち。
my daughters.

大好きだよ、みんな~
I love you guys



                      Ⓒcoucouさんの言葉より
                    ⒸFrom the words of Mr. coucou 


みんな~


ごきげんよう~

coucouさんからの愛を込めて~

また、あしたね~



文字数6,874文字


 (蛍の光) 


coucouさんのアーカイブス(過去作品)みてね~

coucouさんのホームページだよ~みんな、みてね~

 
Production / copyright©NPО japan copyright coucou associationphotograph©NPО japan copyright association Hiroaki
Character design©NPО japan copyright association Hikaru








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