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古代の婚活パーティースポット 歌垣山



歌垣山とは

・大阪府豊能郡能勢町にある標高553.5mの双耳峰(ピークが二つある山)
・大阪50山のひとつ
・茨城県の筑波山、佐賀県の杵島山と並び日本三大歌垣の一つとされている

婚活パーティースポット??

古代日本において、若い男女が山に集まって歌を詠み交わし、互いに求婚しあう風習があり、歌垣(うたがき)もしくは嬥歌(かがい)と呼ばれていました。
歌垣山はその歌垣が行われていた場所とされています。

解説
嬥歌の池

現在の様子

男山はかがいの広場、女山はふれあい広場となっており、歩いてすぐの距離にある二つのピークは整備された安心して休憩ができる場所となっています。
特にかがいの広場はロッジや広めの東屋があり、現代でも婚活パーティーが開けそうな雰囲気です。

かがいの広場、ロッジの辺り
かがいの広場、石碑
かがいの広場、大きめの東屋
かがいの広場のトイレ
ふれあい広場には展望台と三角点があります

アクセス

国道477号線、もしくは堀越峠からの登山がメジャールートかと思われます。
Googleマップで途中までしか道が表示されませんが、歌垣山公園で検索すれば若干悪路ながら山頂付近まで車で入れる林道も経路として出てきます。

公共交通機関の場合、能勢電鉄の妙見口駅から阪急バスで行ける歌垣山登山口という停留所が最寄りになります。

車で来て登山する場合、登山口から少し離れた能勢町住民サービスセンターの第2駐車場からスタートするのが一般的だった様ですが、2023年9月現在ではセンターの移転に伴いGoogleマップで検索すると移転後の場所が表示されます。
大阪府豊能郡能勢町倉垣712-1で検索して移転前の住民サービスセンターに行ってみましたが、駐車場の出入り口は開放したままになっていました。
今後どうなるか分かりませんが、移転先よりはこちらに停めた方が地元の人に迷惑は掛かりづらそうな雰囲気でした。(移転先は複合施設で、駐車スペースもあまり広くない)

移転前の場所に建物や看板はそのまま残っています
駐車場も広い
国道477号線沿い

登山コースについて

今回は国道477号線からのピストンコースを選択しました。
標準コースタイムは1時間40分で、足元に岩が多くて歩きにくい箇所は多少ありますが、急登や岩場のない穏やかな登山道でした。
他には、自転車で来て堀越峠からのピストンや、妙見山への縦走、住民サービスセンターを起点に周回するパターンも見受けられます。

樹林帯の入り口
二つのピークを結ぶ道に合流する地点、舗装されている

登ってみて

景色が大きく開けて見える訳ではありませんが、遠くに見える山並みや山間の集落はどこか懐かしい落ち着いた田舎の風情を感じます。
また、歌垣の舞台となっていた歴史や植林地帯から見る人と自然の共存関係など、多角的に楽しめる懐の深さも魅力ではないでしょうか。

この日は平日だったこともあると思いますが、誰にも会いませんでした。
人の往来が少ない山ではベンチの老朽化や登山道を覆う雑草が目立つことも多いのですが、歌垣山では逆に色んなところで丁寧に手入れされている様子が見て取れました。
やはり地域に根ざした里山というのは、地元の人が愛着を持って見守ってくれているからこそ親しむことができる貴重な場であり、その関係性にこそ価値があると改めて感じさせてくれる山歩きとなりました。

展望台から
かがいの広場から
歌碑
ロッジは施錠されていましたが、清潔に管理がされている様子が見て取れます

2023年9月


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