『魔術師ペンリックの仮面祭』ロイス・マクマスター・ビジョルド(著)鍛治靖子(訳)
今回は中編3つ。お祭り、海賊、疫病と、どれもいつも通り壮絶に巻き込まれて面白いのだが、ペンリックたちが苦難を乗り越えてるというよりも神に手のひらの上で転がされてる感が強くって、カタルシス薄め。でも前作の恋が無事実り結婚できてて幸せそうで何より。
神が実在する世界って自分だったら、決定論の世界と同じでやる気をなくしちゃいそうだが、神の導き、奇跡だと考えるペンリックが眩しい。神がいようがいまいがやることは一緒なのだけど、そこに感謝できる人間性が美しい。こんな性格だから魔のデスと