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枚方の公園で、ボイが叫ぶ


毎日note更新38日目。

最近モヤモヤする。

叫びたい。

モヤモヤの一番の原因は東京の事だ。

8月から行く予定だが、なかなか微妙なところである。

1週間後どうなってるか本当に読めない。

考えてはまた考えて、みたいな堂々巡りになっている。

こればっかりは自分でどうする事も出来ないし、状況を見るしかないので余計モヤモヤする。


叫びたい。

叫ぶとしたらセリフは何だろうか。

「東京どないしたらええねん!!」だろうか。

何かパッとしない。

ちょっとざっくりしてる。

これじゃあんまり状況が分からない。

もうちょっと詳しめに叫んだ方がいいか。


「8月から行く予定の東京、どうするんが1番いいねん!!」


長い。

これは叫ぶ尺ではない。

基本叫ぶ時「、」はいれない方がよい。

「、」が入ったらそれはもう叫びではない。

文を大きな声で読み上げる人だ。

もう少しシンプルな方がいいか。


「東京!!」


ライブのMCっぽい。

続けて「盛り上がっていこうぜ!!」も思わず言ってしまいそうだ。

初ドームツアーをやってる時の感じが出てしまっている。


叫ぶって意外と難しい。

叫べる場所もあんまりないし。

その瞬間感情が爆発しないとなかなか叫べないものである。

振り返れば中学生の頃も似たような事があった。

ちなみに今日のタイトルの"ボイ"は僕の中学高校時代のあだ名だ。

中学生の僕は失恋した結果、どうすればいいか分からなくなっていた。



見るも無残に失恋した中学生の僕は毎日家に帰っては猛烈にヘコんでいた。

倒れるように布団にうつ伏せになり枕に顔を埋めた。

3日間その状態をやり続けた。

4日目の朝、僕は思った。


で、こっから何すればいいんかな??


その時の僕はここまでガッツリ失恋したのは初めてだった。

こんな大失恋をした時、ヘコんだ後何をしたらいいのか全然分からなかったのである。

ちなみに現在の僕から言わせると別に何もしなくていい。

ただただ立ち直るまでヘコんどけばいいのである。

しかしその時の僕は

「失恋したのだから何かそれっぽい事をしなければ!!」と謎の使命感に駆られていた。

僕はしばらく考えた。

そしてこう決めた。


よし、叫ぼう。


失恋した後は叫ぶと相場は決まってるはず。

ドラマか漫画かで見た事がある。

好きな子の名前かチクショーみたいな事を叫んだらいいのだ。

そうすれば僕は

一人前のフラれた人になれる。


そうと決まれば話が早い。

あとはどこで叫ぶかだ。

家はまずい。

お父さんとお母さんがいる。

いきなり「○○さん!!」とこんな狭い家で叫んだら飛んでくるだろう。

下手したら家族会議が開かれるかもしれない。

そう考えると外で叫ぶしかない。

外か、、、

恥ずいな。

いや、恥ずいなんて言っている場合ではない。

僕は失恋しているのだ。

今は周りなんて見えていない状態だ。

そうだ!

公園、公園がいいんじゃないか。

人のいない公園で「○○さん!!」と叫ぶ。

フフ、いいぞ。

すっごい失恋した人っぽい。

僕は今失恋の真っ只中にいる!


僕は近くの公園で叫ぶ事にした。


自転車を走らせ近くの公園に向かった。


走っている最中、福山雅治の桜坂を口ずさんだ。

失恋にピッタリな歌だ。

君よずっと幸せに
風にそっと歌うよ
ウウ〜イエ〜!!
愛は今も愛のままで〜♪


何かテンション上がってきた。


いかんいかん!

僕は失恋しているのだ。

何をモノマネ付きで桜坂歌ってテンション上がってるんだ。

僕は自分を戒めた。


そして公園に着いた。

子供がいっぱいいた。


違う、ここで叫ぶのは絶対違う。

子供がビックリする。

絶対家に帰ってお母さんに言う。

そして6号棟に住んでる西村さんとこの息子さんが叫んでたと噂になる。

ダメだ、場所を変えよう。

僕は別の公園に行く事にした。


自転車を走らせながら僕はスピッツのチェリーを口ずさんだ。

失恋にピッタリだ。

「愛してる」の響きだけで 
強くなれる気がしたよ
いつかまたこの場所で 
君とめぐり合いたい♪


めっちゃ気分がいい。


いやいやいや!

僕は失恋してるのだ!

スピッツを歌って気分よくなってる場合じゃない!


別の公園に着いた。

子供がいっぱいいた。

僕は3つ目の公園に向かった。


自転車を走らせながら僕はSPEEDのWhiteLoveを口ずさんだ。

失恋の歌じゃないけど別にいい。

僕は今猛烈に歌いたいのだ。


果てしない あの雲の彼方へ
私をつれていって
その手を 離さないでね〜♪


めっちゃ楽しい。

何か失恋とかどうでもよくなってきた。


叫ぶの面倒くさいなあ。

恥ずかしいし。

でも一応叫んどかないとなあ。

せっかく外出たしなあ。

ダルいなあ。


僕はしぶしぶ3つ目の公園に到着した。

子供いてくれ、子供いてくれと願った。


公園には誰もいなかった。


最悪や。

叫ばなあかんやん。

ていうか叫ぶて何やねん。

もうええわ、パッと叫んで帰ろう。


僕は周りを見渡し本当に誰もいないか確認した。

よし、誰もいない。

何て叫ぼう?

当初考えてた「○○さん」?

恥っっっず!

てか気持ち悪っ!!

ここはもう短くパシッと叫ぶ方がいいんじゃないか。

う〜ん。

よし、あれにするか。

僕はスウ〜と息を吸い込んで腹に手を当てた。



「ハッ!!!」



僕は一言「ハッ!!!」と言い放った。

ただの公園に発声練習やりに来た人になった。


うん、叫んだ叫んだ。

僕は今回失恋しましたっと。

よし、家に帰ろう。


僕は満足して自転車で帰って行った。

そして何か新しい事を始めようと思った。

3日後、僕はラグビー部に入る事になった。



久しぶりにあの時の事を思い出した。

あの時は途中から完全に"失恋した自分"に酔って雰囲気を出そうとしただけだった。

所詮"叫びたい"なんて言っている時点で本当に叫んでしまう状況ではないし、自分がやるべき事は大体見えているのである。

結局あの時も何やかんやで立ち直って、そして自分を変えるためラグビー部に入った。

今回も今出来る事をやっていくしかない。

それしかない。

頑張ろう。





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