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荷造りをしていたら激ヤバ日記が出てきた


毎日note更新64日目。

荷造りはほぼ終了。

いよいよ明日出発だ。

荷造りしている最中、ふと普段見向きもしていなかった箱を開けてみると中から色んな物が出てきた。

昔の写真やNSCの入館証など懐かしい物がいっぱい入っている。

どうやら前回引っ越す時に思い出の品ボックスとして作ったようだ。

下の方に何やら日記みたいな物が見える。

何の日記だろうと取り出してみると

表紙に「ラグビー日記」と書いてある。

僕はラグビー日記だ!とテンションが上がった。

ラグビー日記とは高校ラグビー部で一時期監督に無理矢理日記を書かされ、みんな監督に怒られたくないがために思ってもいないポジティブな日記を書き続けたいわゆるウソ日記である。

これはめちゃくちゃ懐かしい。

ちょっと読んでみる。


2001年8月31日(金)

最近、練習が楽しい。

試合が近い中、今日は凄く充実した練習が出来た。

試合が楽しみで仕方ない。

次の試合は久しぶりの試合だ。

チームのために一生懸命走りきって、全力でプレーしたいと思う。


ウソ全開である。


当時の僕はこんな事これっぽっちも思っていない。

練習が楽しかった事なんてまあないし、試合を楽しみに思った事もない。

ちなみに試合中、チームのために走りきった事もない。

僕を含めてみんな試合の後半はバテバテで早く試合終了の笛が鳴らないか待っていた。

よう考えたらどんなチームやねん。


この日記はおそらく2冊目か3冊目で何故か9月5日を最後に更新が止まっている。

この9月5日に何があったんだろうか。

監督のおっさんがみんなのウソポジティブ日記を読む事に疲れたのかもしれない。

というわけでここでラグビー日記は終わっているのだが、次のページをめくると何かまだ書いてある。

僕は「え?」となった。

ラグビー日記の続きに何か書いた記憶などないのである。

読んでみると高校2年生の最後ぐらいから高校3年生にかけての出来事が書いてある。


2002年6月6日(木)

今日は遠足だった。

バーベキュー中はかなりウケた。

結果はまずまず合格点と言えるだろう。

変人にかなり差をつける事が出来た。

とにかくクラスが始まった頃よりもかなり良くなってきている。

この調子で頑張っていこう。


これが何かお分かりだろうか?

僕自身これを書いた記憶は全くないのだが

これは明らかに

にっしゃんクラスの人気者への道日記である。


何ちゅうもん書いてんねん。

激イタやないか。

「結果はまずまず合格点」やないねん。

恥ずかし過ぎるやろ。

あと変人の事ライバル視しすぎやろ。

ただまあ遠足は確かにウケた記憶がある。

一応この日に関してはウソは書いてないようだ。

しかし問題は次の日記である。


2002年7月3日(水)

今日はクラスで僕のギャグがかなりウケた。

よかった。

変人との差は相当広がってきた。


盛ったか?


こんな記憶全然ないぞ。

そもそも僕にギャグがあった時代なんてほぼないのである。

僕には「きてる!」ぐらいしかない。

ていうかクラスでギャグやってウケるてどんな状態やねん。

めっちゃ腹立つタイプのクラスのお調子もんやないか。

勘違いしてお笑い目指して挫折してほしいタイプだ。

とりあえずこの記憶は全くない。

もしかしたら僕はちょっと何かでウケた事をギャグでウケた事にしていたのかもしれない。

ヤバすぎる。

そして相変わらず変人をライバル視している。

差はかなり広がってきてるらしい。


2002年7月4日(木)

悲しい事もあるが、今はそれを受けとめて戦うしかない。


何があってん。


昨日ギャグウケたとこやないか。

次の日何があってん。

「戦う」て何やねん。

当時のにっしゃんは一体何と戦っててん。


その後も色々書いてあったがそこは省略するとして

10月、僕の人生の転換期となった日の出来事が書いてあった。


10月12日(土)

文化祭。

仮装大会に出場した。

めちゃくちゃウケた。

こんなにウケたのは初めてだ。

大人数が一斉に笑うとあんな音がするのか。

凄まじい快感だった。

少し前から思っていたが、今日決意した。

将来は人前でウケる仕事がしたい。

お笑い芸人という事になるのだろうか。

客席で変人が無表情でこっちを見ていた。


僕の芸人人生が始まった瞬間である。


この日は間違いなく僕のターニングポイントだと言えるだろう。

この日がどういう意味を持つかは僕のこれからの頑張り次第である。

今の所は"14年に渡る悲劇の始まりの日"だ。

でも僕はまだ諦めていない。

必ずこの日の意味を変えたいと思う。

あと一応この日で変人との決着もついたっぽい。

一体何の争いをしてたんや。


というわけで激ヤバ日記だったが、僕が芸人になりたいと思った日の事も書いてあって、懐かしくそして初心に帰れる日記だった。

なぜあんな日記を書いていたかは本当に覚えていない。

文化祭の数日後でこの"人気者への道日記"は終わっていたのだが、次のページをめくると


にっしゃんの恋愛日記が始まっていた。


大学時代の僕の恋愛模様が書かれている日記である。

ヤバすぎる。

ずっとこれ何してんねん。

人気者やら恋愛やら何を1人で書いてんねん。


2003年12月10日(水)

俺はゆっこの事が好きだ。

この想いを伝えたい。


あかんあかんあかん!!


マジで何書いてんねん!

この想いを伝えたいやあらへん!

イタすぎるやろ!

ちょっとさすがにこれは見てられへん!


僕はそっと日記を閉じて元の箱に戻した。




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