ニシカワの日記

日記はたのし。 https://nishi-kawa2.tumblr.com

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マガジン

  • サンパウロ・ライフ

    2016年8月から2020年4月までの期間を過ごしたブラジル・サンパウロでのくらしについての記事。情報はすべて投稿当時のもの。

  • 超私的旅行メモ

    あこがれの街を中心に。

最近の記事

【小さなお知らせ】 思うところあって、今後は下記リンク先を利用することにしました。 https://nishi-kawa2.tumblr.com

    • 11/9

      歯医者の帰り、道の角でいかにも可愛らしいトイプードル(とその飼い主のマダム)とすれ違う。向こうの方からやってくる、お孫さんらしき小学生の坊やを待っている様子。挨拶をしてみたが、特に反応なし。それにしても可愛かったなと思いながら歩き出すと、背後から、なんとも言えない捻り出すような「クィャャャャャャヒャン」という声が聞こえてきた。振り返ってみると、強風に吹かれてクルクルの毛で覆われた耳が互い違いの方向に浮かび上がっていた。 薬局に立ち寄り、ポイントをプライベートブランドの漂白剤

      • 10/29

        講座の第2回目に参加するため、公民館へ行く。道すがら見たのは、複数のフォークリフト(すべてトヨタ製)と、複数の家の軒先に生っている複数の柑橘類(すべて具体的な品種は不明)。草木の名前が全くわからず愕然とする。 今日はペン字で自分の名前を練習したあと、筆ペンに入った。ニシカワの【西】は真剣に書くと妙に難しい字で、書けば書くほど自信を失いそうになる。先生は、「【西】は難しいんですよ」と言いながら、よく書けている字にはマルをつけ、いびつな字には赤を入れてくれた。 図書室に立ち寄

        • 10/20

          いつもの産直で野菜の買い出し。ここに来ると「旬」というものが手にとるようにわかり、まだ僅かに浦島太郎気分を引きずっている私には毎回新鮮な驚きがある。最近は大根がすべすべと白く美しい。よく目につく所にごろごろとたくさん並べられ、存在感を発揮している。 売り場では、私より二回りほど歳上と見える女性たちが「大きいわねえ!」「この大きさしかないのかしら」などと言い合いながら、どの大根を買うかを吟味している。確かにスーパーで売られているものよりも、1.5〜1.8倍ほどは大きい。それで

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          105本
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        記事

          10/17〜18

          10/17 初めて『プラダを着た悪魔』を観る。劇中で行われる(起こる)ことの内容の割には、さっぱりとした映画だった。それは登場人物のキャラクター設定によるところが大きいが、日米の文化の違いにも関係があると思った。 たとえば、ソファに腰掛けている上司にファイルを渡すシーン。ファイルにかかったゴムバンドを外して開いた状態にすることもしないし、上司が目を通したいのであろう該当箇所を示すことも(もちろん)しない。相手に合わせて目線を落とすために身体を屈めることもない。ただ、求めに応じ

          10/15

          初心者向けのペン習字講座に参加。1時間半のプログラムだった。 今日書いたのは、「二」「三」「土」「王」「口」「田」「右」「畑」「日」「昭」「木」「大」「金」「応」の14文字。それぞれの漢字の特徴や書き方のコツなどを先生から説明してもらった後、配られたプリントのお手本の横に3回練習してみる。参加者は総勢10名。1人ずつ書いたものを見てもらい、アドバイスを受ける。 あらためて真剣に書いてみると、自分の書き文字がどんなクセを持っているのかがよくわかった。横棒を伸ばしすぎたり、縦

          9/23

          昨夜は今秋初めて豚汁を作った。いつも通り調理しただけなのに、前の街で口にしていた豚汁とは味が全く違っていた。牛蒡と人参、そして豚肉の脂までもが日本のものは甘いから、味噌の塩分と合わさるとえも言われぬ味わいになるらしい。土井先生が味噌汁には必ずしも出汁が要るわけではないと話されていたのが、頭からではなく舌を通って腑に落ちた。 今日は二度寝の後、土曜に買ったばかりの衣類スチーマー(広告の品)で遊ぶ。"遊ぶ"というのはおかしいような気もするけれど、洋服を触るのが好きな私には、家事

          9/16

          そうこうするうちに季節はひとつ進んで、食卓には焼き魚や佃煮などを積極的に並べるようになった。冷蔵庫を開くたびに長期保存タイプの冷麺のパッケージと目が合うが、奇跡的なほどの夏日にならない限りそれを取り出すことはないような気がする。 日本以外の国にも四季はある。そうわかりながらも、帰国してからというもの、この国の季節の移り変わりの目まぐるしさに驚いてばかりいる。果たしてそれはここまで忙しないものだったかしらん。 新居に移り、母国での日常生活を再開してから早4ヶ月。慣れたといえ

          8/31

          億劫さとその後の快楽とを天秤にかけ、なんとか後者を勝たせてコーヒーを淹れる。冷蔵庫から京都で買ってきたメロンパンを取り出して食べる。炎天下を数時間持ち運ばれ、その後ひと晩冷やされていたとは思えないほどの香りと質感。続けて食べた、別の店で買ったシュガーバターメープルパンもまた素晴らしかった。 金曜夜からスタートした2泊3日の旅行の間に口にしたもの。焼きとり、クイニーアマン、紅茶、コーヒー、とんかつ、日本料理店での諸々、パン、ラーメン。手頃なものもそうでないものも、その全てがい

          7/31

          文月晦日に夏が来た。 午前中、予想以上に早く収納ケースが届く。物置部屋のクローゼットを一心不乱に片付ける。買い集めた布鞄を広げては畳み、広げては畳みを繰り返し、気がついたら正午を過ぎていた。 突然濃い湿気が流れてきたのでベランダに面した部屋へ移動してみると、ざっざっしゃわしゃわと景気の良い雨の音。一昨日入れたばかりの天気アプリで雨雲レーダーを確認する。これは通り雨らしい。久しぶりに外干ししてあった洗濯物のことは気にしないでおく。 予報通り雨はすぐ止み、それと同時に開け放

          7/29

          今日はお茶請けにカントリーマアムを食べた。最近よく行くお菓子専門の安売り店で買ったもの。大袋入り、税込190円。 カントリーマアムを食べると、高校生の時の出来事を思い出す。確かバレンタインデーの時期だったと思うが、クラスの中で手作り菓子の交換会のようなものがあった。女子校通いの我々も存分にこのイベントを楽しもうではないかと誰かが言い出して、そんなことになったのではなかったか。 当日、1人の女の子が生焼けっぽいかもしれないけれどでもこれは一応カントリーマアムなんだと説明しな

          7/21

          いつもの産直で野菜を買う。トマトが少なくなっております!とマイクをつけた店員さんが買い物客に呼びかけている。売り場を見ると、確かに少ない。手にとってみると、価格が先週と全然違う。買うのをやめて、スーパーに立ち寄ることにする。 スーパーに着いたのは開店時刻と同時だった。並んでいた何人かの人たちが店の中に吸い込まれてゆく。そちらに目をやりつつも、気になって仕方がないものがある。入り口ドア付近に突如設置された、プレハブ小屋ふうのスペース。あれは何だ。 よく売りに来ている焼き鳥屋

          7/19

          土曜の夜から日付がこの日に変わる時刻まで『砂の器』を観ていた。有名な作品だが、夫も私もこれを観るのは初めてのこと。 武田百合子のかの有名なエッセイを読み、観ようと思った。"タラカピラタカタタアアア、ピラカタタラカピラアアア"と書き記されていた劇中音楽が自分の耳にもそのように聞こえるのか、それを知りたかった。結局、凡庸な私は「タラララララン」や「チャラララララン」などのよくある表現でしかピアノ音をとらえられなかったのだが。 映画は素晴らしかった。数年後にまた観たくなるような

          7/18

          寝坊のあと急いで支度をし、このあたりで評判の鰻屋へ行く。開店時間前に到着したが、入り口に置かれた紙にはすでに10数組の名前があった。 今日も風がよく吹く。鰻の焼ける匂いを全身で受け止めながら待つ。少し離れた駐車場に車を停めてきた夫は、介護施設らしき建物の窓から顔を出してこの匂いを吸い込んでいるおじいさんを見かけたらしい。 名前を呼ばれ、店に入る。うな丼(松)肝吸い付きをとる。器から中身から店内のしつらえから、全てが懐かしく美しい。夫と向き合って、しばし無言で鰻の時間を過ご

          7/17

          婦人科検診のため居住エリアで最も大きい病院へ行く。病棟ではなく健診センターのみの利用だから、病院ぎらいの私でも今日はさほど気が重くない。 受付を終えて待合に入ると、椅子の上にソニー製の白いCDラジカセが置いてあった。クラシック音楽が流されている。今日はモーツァルトのバイオリン協奏曲第3番、らしい(Shazam調べ。クラシック音楽は音量の波が大きいから読み取りに時間を要した)。 名前を呼ばれ、中に入る。淡々と検査をされるのみかと思いきや、年配の女性医師が今日検査を受ける病気

          7/16

          正午と、午後4時に人に会った。人と会う約束は用件の如何を問わず1日に2件が上限だと感じた。そのくらい人と会わない生活を続けてきたのだと思うと、もはや感慨深くさえある。 久しぶりの晴れ間。洗濯を干しに干して、久方ぶりに乾燥機にかけてもいまいち乾きづらい肌掛けまで洗えてとても満足した。湿気も少なく、アジアではないかのような気候で過ごしやすい。しかし予報によれば明日は雨だというのだから油断ならない。 『日々雑記』、昭和天皇崩御の頃に書かれた項を読む。この時の記憶は現在38歳の私