10/17〜18

10/17
初めて『プラダを着た悪魔』を観る。劇中で行われる(起こる)ことの内容の割には、さっぱりとした映画だった。それは登場人物のキャラクター設定によるところが大きいが、日米の文化の違いにも関係があると思った。
たとえば、ソファに腰掛けている上司にファイルを渡すシーン。ファイルにかかったゴムバンドを外して開いた状態にすることもしないし、上司が目を通したいのであろう該当箇所を示すことも(もちろん)しない。相手に合わせて目線を落とすために身体を屈めることもない。ただ、求めに応じて立ったまま片手でファイルをビシッと差し出すだけ。かしずくような仕草が一つでもあったら、こんなにさっぱりとした映画には仕上がらないだろう、きっと。
ニューヨークとパリの風景を、食い入るように眺めていた。海外旅行というものが随分と懐かしい。
朝、眼科。昼、町中華(イカカラ定食)。図書館で夫がブラジル移民関係の本をたくさん借りていた。タイトルからして興味深そうなものばかり。

10/18
夕方、といってももう日が落ちた後、散歩をする。今ごろになってようやく金木犀の香りを感知した。
公園で夫とブランコを漕ぐ。三半規管が弱りはじめているのと、数年ぶりで嗅ぎ慣れない金木犀の香りとで、酔った。
なんとなく風邪気味なので早く寝る。深夜3時半、地震で目が覚める。震度1の割には揺れた気がしたが、鴨居にかけてあった洗濯物(普段はすぐに落ちる)が全く落ちなかったので安心する。隣にいる夫も、変わらない様子でよく眠っていた。