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土曜の夜から日付がこの日に変わる時刻まで『砂の器』を観ていた。有名な作品だが、夫も私もこれを観るのは初めてのこと。

武田百合子のかの有名なエッセイを読み、観ようと思った。"タラカピラタカタタアアア、ピラカタタラカピラアアア"と書き記されていた劇中音楽が自分の耳にもそのように聞こえるのか、それを知りたかった。結局、凡庸な私は「タラララララン」や「チャラララララン」などのよくある表現でしかピアノ音をとらえられなかったのだが。

映画は素晴らしかった。数年後にまた観たくなるような気がする。私にとっては長年「霊界に通じていて色付きレンズの眼鏡をかけているおじさん」だった丹羽哲郎氏の演技が光っていた。仕事で進展があった時、部下(こちらは現在の千葉県知事が扮している)を呼び出して、弾けんばかりの笑顔でビールを飲んでいたシーンがかわいらしかった。


夜更かしをしたわりにはそれなりに早く起きた。洗濯物を干し終えた後、隣接するO市へと出かける。目的地は、帰国してから初めてのショッピングモール。前の街にいた頃は、週末をショッピングモールで過ごすのがお決まりのコースだった。空きを探して大きな立体駐車場内をぐるぐる巡っていると、つい数ヶ月前とはいえもう随分と過去のことになってしまったかつての風景と重なって見え、なんだか懐かしくなってしまった。

店内は驚くほどの人出で、一歩進めば子どもにぶつか(られ)る、何なら大人にもぶつか(られ)る、といった有様。昼食にフードコートで冷やしうどんを食べたが、ウイルス対策で座席が間引きされているのでトレーを持ったまま立ち往生している人が散見された。夫と2人、急いで啜って席を立つ。

結局いつものように食べ物(ミニクロワッサン、ミニメロンパン、ドーナツ)だけを買い込み、帰宅。それらは明日食べることにして、夜はピザにした。テイクアウト半額セール中のはずなのに、頼みすぎてやたらと会計が高かった。

今日の発見。O市にはスタインウェイピアノ専門のショールームがあったらしい(つい最近閉店した様子の建物を見かけた)。O市の信用金庫は預金量が多いことで有名なので、そのこととの関連性を思った。