信用と信頼は違う。“信頼”されるためのただ一つのルール。
わたし達はビジネスでもプライベートでも度々「信頼関係」を大切にしないさいと言われます。(よく言いもします)
著者の私は、CEREBRIXという営業支援会社で法人営業のコンサルティングや研究活動を行っています。こうした営業会社にいるとクライアント先などのいたるところで「顧客に信頼される行動を取ろう」とか「信用を失うな」という言葉を耳にします。
どれも正しいし、素晴らしい考えだと思います。
一方で、こうした会話がなされるたびに、私が感じることが有ります。
「信用」と「信頼」という何となく“甘く美しい言葉”を遣ってやり過ごしてしまっていて勿体ないな、と。
信用と信頼、これらをしっかりと定義し、正しいステップを踏まない限り、「信頼されたい」と願っても信頼されません。
このnoteでは、営業のエキスパートを目指すセレブリックスの研修で、何よりも一番最初に教育する、「信用」と「信頼」について話します。
いきなり信頼されようとしていませんか?
信頼という言葉を考えたことはございますか?
信頼とは読んで字のごとく、
信じて頼ること
なのです。
営業で言えば、お客様に「この人に頼って任せてみよう」と意思決定していただくことです。
購買とは、BtoBでもBtoCでも、どこまでいっても使ってみるまでは想像の中で意思決定が行われます。(※) なので、ある意味では「うまく行くか分からないけど、この人のことは信じてみるか、これでダメなら仕方ない…」とお客様に覚悟を決めさせることなのかもしれません。
※デモやトライアルと実環境は異なることが多い
プライベートでもそうですよね、信じるには勇気が必要です。
「この人なら…」と勇気を出して一歩踏み出す行為を促しているのです。
さて、ここで質問です。
貴方は、「この人なら」と覚悟を決めて踏み出すために、どんな情報が必要ですか?
そうです、この信頼において「信じる」リソース(情報の源)になるのが信用なのです。大切なので言い換えてもう一度言います。
わたし達は、信用をもとに人を信頼するのです。
深い・・・。
信用と信頼の違い
それでは信用と信頼の正しい違いを紐解いていきましょう。
分かりやすい整理の仕方としては下記になります。
信用・・・過去にするもの
信頼・・・未来にするもの
前述した通り、過去の信用をベースに未来を信頼するのです。
信用とはクレジットカードでも信用取引や信用情報等と使われる言葉です。まさにクレジットカードを契約する際の審査(個人与信)のように、過去の実績や事実を評価されるわけです。
約束を守っていなければ「信用できない人」という調査結果となり、審査はおりません。(契約が出来ません)
こうした過去の実績(信用情報)をもとに、「この人なら信じて大丈夫だろう」と期待を寄せて、可能性に頼るのが信頼なのです。
従いまして、信用は物理的に測れるもので、信頼は精神的なものであると解釈できます。
信頼されるために
さて、この前提を正しく理解していないわたし達は、自分の都合しか考えず、一方的に信頼関係を構築しようとねだります。
営業で言えば、「自分が売りたいとき」「時間がある時」だけ、都合よく現れては、信頼関係を築こうとするのです。
しかし皆さんはもうお分かりですね。
信用のない人を信頼なんてしないのです。
だからこそ、お客様がサービスを必要としていないタイミングだったとしても、ある意味ダラダラと役にたち続けるという、GIVEの精神が必要です。
与えて与えて、与え続けるのです。
※ボランティアをしろという話ではありません、
最後は自分も儲けてお互いに幸せになるのです
勿論それには、確固たる意志と辛抱強さ、顧客への関心が必要になります。
短期的にみると、成果は出にくい可能性もあるかもしれません。
しかし別のnoteでも記載しましたが、NewNormal(withコロナ)の時代では、カンバセーションエコノミー(会話経済)と呼ばれる、「信じられる人からおススメされたものを買う時代」がやってきます。
↓ 会話経済に関するnoteはこちら
↓ 会話経済の説明を聴ける動画はコチラ
組織としては短期的な成果と、中長期的な成果を目指せる体制を作っておくことも、とても大切なのだと思います。結果、お客様から営業を離さない強烈なファンになってくれるかもしれません。
そして、信用とは驚くほど小さな出来事や歪(ひずみ)で失うものなので注意をして下さい。勿論私も経験しました。(本当に後悔します)
自身の信用を失った経験を振り返ると、そこにいつもあったのは「慢心」です。きっと大丈夫、なんとかなる、という油断が引き金になっています。
つまり当たり前の前提を疑う事や、常に最新の注意を払うことが大切です。
さて、このnoteを読んだ貴方は、日頃の行動からどんな油断を取り除きますか?信頼は一日にしてならず。今日からの積み重ねですよ。
完
★最後までお読みいただき有難うございました
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