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複数事業を抱える会社の組織体制はどうなっている?現状組織図、組織をうまく回す工夫点、理想の組織体制を見せます

こんにちは、日本ユニスト広報室です。
代表の今村が当社のMVVと経営方針を説明した記事に続き、今回はそれらを反映した上で、どのような組織体制を取っているのか、組織をうまくまわすための工夫、これから目指したい理想の組織体制などについて、ご紹介します。取締役の山口へインタビューを行い、現状と理想についてたっぷりと聞いてきました!

現在の組織体制

――現在どのような組織体制になっているか、またその体制を取っている意図を教えてください

12期が始まった2022年春から、経営管理室と広報室を全社横断的に機能させようと、経営の直轄に置きました。それ以前は各事業部と同じ並びに経営管理室があり、広報の機能は経営管理室の中に含まれていました。事業部の上にこの2つの部署を置いたことで、管理・マネジメントはしやすくなりました。

また、企画開発事業部の中でチームを細分化したことで、役割の明確化をはかりました。特に、不動産DXに取り組むメンバー2人の役割と、既存の不動産事業の役割との棲み分けを明確にしたいと思ってのことです。
同様に、Willows 事業も職責の範囲を明確にするために、推進本部の下に2つの部を設けました。

――2022年春にこの組織体制となりましたが、その数か月後に組織変更がありました

企画開発事業部内にあった営業チームを、仕入チームと販売チームにさらにわけました。
また、企画チームと営業管理チームをなくしました。そのチームに所属していた2人は経営管理室へ異動してもらいました。不動産事業のマネジメントと、DX推進や企画のマネジメントはあまりにもやり方が違っていて、マネジメントの両立が難しいため、切り分けることにしたためです。特に営業管理チームのメンバーは、総務としても立ち回っており、契約や購買管理を一元管理することを主眼に置いて、組織変更を行いました。

――Willows事業は春に組織変更して、何か変わりましたか

企画やマーケティングを行う推進本部と、現場のオペレーションを担うホテル部を分離したことで、課題の切り分けが明確になりました。ただ、マーケと現場の目指す方向性が、状況によって近視眼的な見方に陥る場合もあるので、コミュニケーションの取り方には課題があると感じています。
指揮命令権に関しては推進本部が私、現場のホテル部が支配人とわかれているので、これを統合するのは将来的に解決策になるもしれません。

――会社全体を通して、この1年間で行った組織変更を振り返ってください

状況が変化した際に、いかに組織レベルで体制を見直せるかが重要なポイントだったと思います。ただ、体制見直しのスピードがあまり出せなかったのは課題ですね。

異業種の事業部を両立させる工夫

――日本ユニストでは不動産業と宿泊業という全く毛色の違う事業部がありますが、ここをうまく横並びで機能させるために何か工夫はありますか

契約や請求など、各事業部で必ず発生する業務は経営管理部で一元管理するようにしました。2021年秋に宿泊事業が本格始動してからこうなったので、経理や総務担当は業務内容が変わって苦戦しているときもありますが、もう少し仕組みが整えば、課題はクリアできそうだと思っています。

――実務だけではなく、マインドの部分についても伺いたいです。大企業だと、稼ぎ頭の事業部メンバーが「稼いだお金を新規事業に取られている」と思ったり、新規事業の部署がコストセンターとみなされたりするケースもあります。日本ユニストでは現状、宿泊事業よりも不動産事業の方が利益をあげていますが、そうした雰囲気はありません

「会社全体の成長のため、新規投資のキャッシュを稼いでいる」というマインドを企画開発事業部メンバーが持っているからじゃないでしょうか。あと、Willows事業部とSEN事業部も「新しいことをやっている」というプライドを持っていると思います。経営陣としても、「今は新規事業への投資時期だ」ということは折々で伝えているから、そもそもそこが不満になりえないんだと思います。
また、予算委員会で対等に扱っていることも影響をもたらしているかもしれませんね。「新規事業だし、投資案件だから仕方ないよね」という空気は一切出していません。

――「今は投資時期だ」というトップのメッセージにより、経営方針の理解が全社に浸透しているということでしょうか

数年前までは属人的な不動産営業が課題だったので、DXを推進し、「個」から「チーム」へと時間をかけてマインドを変えていきました。昔は営業マンを対象にインセンティブ制度を導入していましたが、その制度が今も残っていたら何かハレーションが起こっていたかもしれませんね。

OKR・課題抽出・・・組織を回すために

――目標管理ツールの「OKR」は、組織を維持する上でどのような役割を果たしていますか

OKRは普段取り組まないような挑戦的なことに取り組めるフレームワークなので、「リスクを取ることを恐れるな」「まずはやってみよ」といったコアバリューの浸透に寄与していると思います。
チームの目指すべき姿(部門OKR)から、社員は自身の成長課題(個人OKR)を明確にすることができます。そのため、社員は常に自分の成長課題と向き合うことになり、社員の成長にもつながっていくことが期待されます。

――2022年11月より、経営管理室のメンバーが1人ずつ各事業部に入り込み、事業における課題を発見するという施策を始めました。これは組織にどのような影響を与えるねらいがあったのでしょうか

経営管理室では2022年度上半期に、各事業部の業務一覧や業務フローをつくる取り組みを行いました。その際、「この業務はなぜこういうフローなのか?」「この業務はもっと分担すればいいのに」といった疑問・提案とともに、「経営管理室から事業部に貢献したい」という声がメンバーから上がりました。
そこで下半期は、上半期の成果物を活かし、事業を推進する当事者では気づけないような課題やリスクを、第三者の立場から発見・提言し、解決まで伴走する取り組みを始めました。

「無責任な立場」というのが肝で、部署内にいるとなかなか言い出せないことでも、事業を良くするためなら、お構いなしに発言することを行っています。難しいことですが、こうした役割の人は重宝されると思います。
このようにボトムアップで問題を吸い上げ、部分最適を繰り返すことで、事業部全体のパフォーマンスを上げられると確信しています。

これから目指したい理想の組織

――現状の組織から発展させて目指したい、理想の組織はありますか

理想はホールディングス化(HD化)を行うことですね。
HD化のメリットは以下の通りです。

【メリット】
・グループ全体の経営機能や事務機能を統合できる 
・会社ごとに(事業ごとに)、人事評価や就業規則を分けれる
・迅速な意思決定ができ、収益を確保しやすい
・事業ごとの資金調達を行いやすい

事業部を分社化することでマネジメントリスクも回避されるのではないでしょうか。一方で、デメリットもあります。

【デメリット】
・ノウハウの共有がしづらくなる
SEN事業で新しく宿をつくる際、これまでは建築や設計で不動産事業部メンバーがプロジェクトに参加してきました。ただ、分社化するとこれが業務提携という形になり、スムーズな連携がしづらくなってしまいます。不動産をベースに多角的な事業を展開していることが当社の強味なので、ここは大事なポイントです

この課題をクリアできない限り、HD化への完全移行は難しいですが、HD化が実現できるようにあらゆる手は打っておきたいと考えています。

おわりに

創業してからの11年間、これまで何度も組織変更を繰り返してきました。これからも必要に応じて柔軟に変化し、より良い形を追い求めていくことになると思います。
皆さんの会社で行っている、組織維持のための工夫などありましたら、ぜひ教えてください!

次回は、各事業と事業ごとの組織体制について公開します!最後までお読みくださり、ありがとうございました✨



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