日々の綺億

150年を超える古民家で働く宿主のなんてことない日常の記録/西湖 鹿児島(奄美)から山…

日々の綺億

150年を超える古民家で働く宿主のなんてことない日常の記録/西湖 鹿児島(奄美)から山梨へ移住 写真も撮ります https://root-field.com/

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初めましてと宿主のこと

初めまして 山梨県の南部に位置する富士河口湖町。 富士五湖と呼ばれる富士山周辺の5つの湖のうち4つを有するのがこの富士河口湖町です。 その中でもあまり開発されていない湖【西湖】から徒歩5分のところに位置する宿に、私(宿主)はいます。 宿のあるこの周辺は【根場地区】と呼ばれており、宿の名前の【rootfield】はここからとったものだと聞いています。 ┃root(根)+field(場)┃ 安直ですがお気に入りで、この宿がこの地に根付いてくれたらと、勝手にそういう意味も込めて

    • 自分だけの舟

      久々に読んだ物語がある。 と言っても活字では無いし、いわゆるネットで読める漫画なんだけれども。 初めてその物語を呼んだのは大学生の頃だった気がする。 丁度何もやることがなくて(あったのかもしれないけど)、時間をもてあましていたところ、その当時一つだけスマホに入れていた無料の漫画アプリで読んだ作品に、私は猛烈に惹かれて、飛び込んで、登場人物それぞれと心を共にした。 たまたま今日はその作品を思い出したので、まだ掲載されているのかと検索し読んでみた。 「あぁ、これだ」 こう

      • 学び学んで また学び

         4月に入り、新年度が始まりましたね。 古民家宿の方では少しずつ新しい動きがみられるようになりました。  今年の3月、待望の新スタッフが入りました。 待ちに待っていたので私としてはとても嬉しいです。約1カ月一緒に仕事をしていますが、ほぼ一人だった時と比べると安心感が違いますね。本人は、今までとは違う業種になれない様子ですが、丁寧に仕事をしてくれているので助かっています。 スタッフが増えたからには売り上げも立てねばと、今まで以上にお金のことを考える日々です。ただ、どうしたらこ

        • 初めてのfilmは駄菓子の味がした

           私がまだ鹿児島で生活していた頃、中古のカメラを取り扱っているお店で一目ぼれして購入したrolleiflexの2眼カメラ。ずっとお飾りのまま放置されていたこの子を引っ張り出し、甲府にある優しい店主がいるカメラ屋さんで撮り方を教えてもらい、初めて一巻撮ってみました。 12枚しか撮れないという制限付きで、何を残そうか、どう映るのか、分からないのでまずは撮ってみる。そんな1巻。 結局、最初の1巻でちゃんと映っていたのは4枚だけでした。 その4枚ですら、左側には異物が入ってい

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        初めましてと宿主のこと

          どうにもならない事が必ず起こるけど 明日が来ないことを望む日があっても ご飯も食べれず布団に入っても目が冴えてしまう夜でも 夜が明けることを怖がることはしないで欲しいなと思います。

          どうにもならない事が必ず起こるけど 明日が来ないことを望む日があっても ご飯も食べれず布団に入っても目が冴えてしまう夜でも 夜が明けることを怖がることはしないで欲しいなと思います。

          Still Life-投稿し損ねたとある夏の日の記録-

          身体から湯気が出そうなほどの蒸し暑さが、扇風機の風で少し冷やされ、へばりついた前髪が軽くなる。そんな感覚を楽しんで味わえる余裕のある毎日を送りたいと考えています。 変わらない毎日がこの先も続いていくものだと勝手に思っていました。 気づけば一分前のことが過去のことになっているような、そんな忙しない日常が当たり前となり、息が詰まるなんてことを感じる隙もなくサイクル化した物事を淡々とこなすことが、新しい「変わらない毎日」となってしまって、疲れていることはわかっていてもなぜ疲れてい

          Still Life-投稿し損ねたとある夏の日の記録-

          二つに一つなんてこと

          年の初めは色んな物事がスタートする時期ですね。 というより、何かスタートさせねばならない気がします。 “明けましておめでとう”で始まり “良いお年をお迎えください”で締める。 そんな言葉の区切りを作っているのは時間軸での数字の移り変わりと暦上の夜明け。 私はその節目に行われる【今年の抱負】が苦手です。 今年は三社参りに行きました。 一社目は近所の土地神様のところに。 山梨に移住して最初に挨拶に行ったところで、今年で2回目の初詣でした。 二社目は北口本宮冨士浅間神社へ。 こち

          二つに一つなんてこと

          湖面に 心に

          言葉の壁というものに遮られて、人とのコミュニケーションに苦手意識を持ってしまうことがあります。同じ国に生きて、同じ言語を使用していても理解しえない物事があるくらいですから、文化や国籍、言語、そこから紡ぎだされる考え方の違いによって、なお無理難題を強いられているような気がします。 古民家宿では、暑い夏が過ぎた9月下旬辺りから海外のゲストが増えているのですが、国籍は様々です。 中国、台湾、韓国が主となりますが、ロシアやポルトガル、フランスなどと、一体どこから探して来てくださって

          湖面に 心に

          秋めく季節 お腹もなる

           ここ数日、パワーサラダなるものを夕食として食べています。  3年ほど前、まだ母と一緒に暮らしていたときは自分の食べているものなんて特に気にしてきませんでした。寧ろ食について無頓着だったというべきでしょうか。その分、私自身の身体にも負担をかけていたように思います。 食べれるもの、口に入って咀嚼することができるもので、その日生きながらえれば申し分なかったのです。  母の作るご飯は美味しく、小さいころから慣れ親しんだ味は、私の舌をいとも簡単に喜ばせてしまいます。反対に自分でご

          秋めく季節 お腹もなる

          ハタフェスに行ってきました

           2023年10月21日(土)・22日(日)で開催された、「ハタオリマチフェスティバル」なるものに行ってきました。  話は遡ること一か月前。 宿に宿泊していただいた同世代の方(お2人)と、移住のきっかけや宿のお話、お2人のお話を伺っているうちに意気投合し、 「来月富士吉田市でハタフェスがあるんだけど、行かない?」 とお誘いいただいたことがきっかけです。  ハタフェスを文字列だけでは理解できなかった私や読者の方々のために、リンクを置いておきますね。  午後からは別の予定が

          ハタフェスに行ってきました

          移住イベントに参加してきました①

          9月16日・17日、宿の仕事をお休みして東京である2つの移住イベントに参加してきました。今回は16日に行われた「さんやま会」についてのお話です。 「さんやま会」は、山口県・山梨県・山形県という”山”がつく3つの都道府県の3市町合同での移住トークイベントでした。 ことの発端は、去年のふるさと回帰フェアにて、山梨県の富士河口湖町出展ブースにいた町役場職員さんに、山口県長門市の職員さんが声をかけたことから。一緒に面白いことをしようという話から、山形県遊佐町も加わり、今回の「さんや

          移住イベントに参加してきました①

          ハッピーバースデー

          一昨日は宿がお休みだったので、一緒に働いているパートさんとランチに行ってきました。当宿の代表は甲府でcaféを経営しています。そこのキーマカレーが気になっているという話を聞いていたのですが、今月がそのパートさんの誕生月。誕生日当日はご家族と過ごすと思い、お互いが休みの日に食べに行こうと提案したのです。  9月13日、11時30頃にお店で待ち合わせをしていざ入店。倉庫を改装して作られた空間は天井が高く、温かみのある電飾が優しく店内を照らしており、古材をはめ込み作られたユニーク

          ハッピーバースデー

          夏の営業を終えて

          すすっとした足元で目が覚めて、夏の暑さを逃がすために開けていた寝室の窓を閉めようと近づいた時、冷たい空気が外から流れ込んできました。秋を通り越して冬が近づいているようなそんな肌寒い朝、今年の夏を振り返るにはぴったりな日です。 山梨に引っ越してきて、2度目の夏を終えました。 山梨県の南部に位置する富士河口湖町は、町の市街地の標高が857mもあるそうです。ちなみに宿のある西湖は900mもあります。富士山や八ヶ岳、南アルプスの山々を有し、豊かな水源や森林を身近に感じられるこの土地

          夏の営業を終えて

          最近思う事

          近年の社会情勢や人々の考え方、”当たり前”や”普通”という概念に対する変化は目まぐるしいもので、多様性やそれに対する受容力が求められているような気がします。様々な情報が即座に手に入るようになり、言葉の持つ力だけが独り歩きしているような印象を私は感じていますが、この混沌とした世界について思う事を少し残しておきます。 一つの事柄について話す時、表と裏は今までも存在していました。しかし現在は、その事象を面でとらえるのではなく球体のような立体で捉えて話をするのです。見る角度は人それ

          サンキューカード

          “城崎様 メッセージいただきありがとうございます。 こちらこそお世話になりました。 また伺いたいと思います。     〇〇” ゲストが無事に帰路に着いた後、その日のうちにしておきたいことがあります。今年の5月から始めた「サンキューカード」と呼ばれるものは、記憶が新鮮なうちに書き留めておかないと、後々その記憶を掘り起こさなくてはいけません。 ◇ rootfieldはありがたいことに、年間におけるリピーターの割合が高めです。2か月前にお会いした顔だなと思うことが今年の

          サンキューカード

          追われる命

          本日の最高気温は33℃となりました。今年の暑さは異常だそう。地元の方もこのうだるような暑さに気が滅入っている様子で、からっと晴れた空と“お前たちはちっぽけだなぁ”と言わんばかりの入道雲だけが、この夏を楽しんでいるみたいです。 ◇ rootfieldには、1棟貸しの古民家と【古民ピング】と呼ばれる“離れ”があります。 https://komimping.com/ こちらは愛犬と泊まれる宿として2021年の11月よりオープンしています。ドッグランも併設しているこのサイトのあ