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やってみると救われるマイクロサクセスの実力

こんにちは、五目メシです。今回のテーマはマイクロステップとマイクロサクセスです。

マイクロステップという言葉を検索すると学習法などで使われていると思いますが、ここで取り扱うマイクロステップという言葉はスモールステップと同義です。

しかし、マイクロステップとスモールステップでは少し意味合いが違います。スモールステップは難しいプロジェクト、困難な壁にぶつかった時に目標をクリアしやすいように行動目標を細分化したものです。それによって、計画の進捗を極端に遅らせることなく一つずつクリアさせ、モチベーションも維持しやすい利点を持っていると言われています。つまりは大きな目標などに向かって達成度を上げるために細分化した行動を一つずつチェックしていきながら進んでいく方法なのだと思います。

この記事で扱うマイクロステップは、何も大きな目標などを意識しなくても日々の中で小さな小さなステップを踏んでいく、そして、取るに足らないような小さな成功体験でもマイクロサスセスとして積み重ね、日常に沢山の成功体験を散りばめながら気持ちよく毎日を過ごしていくというものです。そんな生活を送りながらも自分の成長を少しずつ重ねる事が出来る、そんな方法を記事にしました。

私は手術室で看護師をしていますが、毎年新人さんを迎え教育をすることが多いです。新人さんが来てから半年くらい経過して、よく見受けられることは”ネガティブ”になってしまうことです。教育係から独り立ちしていく過程で助けがないと不安になり、上手くいかないと落ち込んだりするものです。

自分の時はどうだったかというと、やはり同じだったと思います。

新人時代に限らず、経験を積んでいる今でも不安でない日はないですし、それ故に、危機感を持って集中して仕事をするのですが、やはり人間、気持ちの浮き沈みは多少なりとも発生します。ネガティブに考えがちな体質の人はやはり苦しい時も多いと思います。

ネガティブ思考から脱却するために有効なのはマイクロサクセスを積み重ねていくことだと思います。何も大きな成果を上げなくても小さな成功体験を毎日積み上げていくことで気持ちが楽になれると思うんです。実際のところ小さな成功体験を意識した人は人生の満足度や抑うつ症状の軽減など海外の大学の研究で成果が報告されています。

マイクロサクセスは大きな目標をあえて設定せず、日々自分が気になっているやらなきゃと思っていることの一部分でも行動に起こせたら良しとするような、取るに足らない成功体験でいいと思います。

例えば
1.いつもは時間の無い朝に、少しだけ余裕を持って過ごせた
2.本当は運動するつもりだったけど、ストレッチだけはできた
3.本当はしっかり勉強しようと思っていたけど、目標の5%は進んだ
4.勉強しても自分の力では理解できないことを先輩に勇気を出して聞いてみた
5.いつもは夜更かししてしまうけど、21時に寝て朝スッキリと起きれた

などです。

ここで大切なことは、マイクロステップによるマイクロサクセスを得ていく過程で大きな成果を得る事はなくても「自分に変化を起こし続ける」という結果がついてくる事だと思います。この「自分に変化を起こし続ける」ということが後に大きな成果を導いてくれると思うのです。

イチローの名言で有名なのが「小さいことを積み重ねる事がとんでもないところへ行くただ一つの道だと思っています」というものです。イチローは大記録を打ち立てた偉大なプレイヤーであったことは言うまでもありません。

自分自身の事を振り返ってみると、小さな小さな変化が、気づいたら自分の成長につながっていた。と感じることは確かにあります。

ネガティブ思考のループにハマって行動力が落ちてしまった時、自分の力に限界を感じて、これ以上何をしたら良いか分からなくなって辛くなってしまった時、私は本当に何でもいい、どうでも良い本当に小さな成功体験を重ねて克服してきました。

結果として、ポジティブを意識し、自分に自信をつけさせ、自分を変化させてきた結果、現在では手術室の看護師として困難な手術に気持ちで負けずに立ち向かえるようになりました。

手術室では時として、緊急性、重症性どちらも高い疾患で高度な知識と技術が必要な場面があります。例えば心臓破裂、弓部大動脈解離、腹部大動脈切迫破裂などのバイタルが破綻する可能性が高い手術、くも膜下出血に対する脳動脈クリッピング術、グレードAと呼ばれる産婦人科の緊急帝王切開。

どのキャリアにある看護師でも、迅速な準備と器械だし(医師への直接介助)や外回り(間接介助)を行い、困難な手術への対応をしていかなくてはいけません。私は、その技術や自分自身の経験を若いスタッフに伝えながらチームとして効果的に機能させていく役割があります。どうしたら生命に危険が迫っている患者さんに如何に早く外科的治療を受けてもらえるかという事をスタッフと一緒に考え、改善点を見出してきました。

いくら腕の良い外科医がいてもメスを持たせるまでには、麻酔準備、部屋準備、資材準備、手術滅菌器械準備、ME機器準備、心臓血管外科では人工心肺(臨床工学技士)の準備が必要となります。すべての準備に看護師が関係し、安全性を保ちつつ迅速に準備しなくてはいけません。それに加えて、私は外科医に出来るだけ最高の環境でメスを持たせる事を目指しています。執刀医は手術野に集中し迅速な判断が出来、外科医が持つ最高の手術手技を発揮させることで患者は最高の外科治療を受けることができると考えるからです。

振り返ってみれば、やってきたことは地道なことばかりでした。こつこつとどんなに小さなことでも前に進めばよいと、良いと思えることを自分やチームに取り入れて実践しました。その結果、医師との信頼関係が構築されてコミュニケーションが取れることで医師の気持ちも以前より理解できるようになりました。

私は、キャリアに見合った能力を得るために、自分を高めていこうとするのですが、自分にとって大変だと思うことを乗り越えて出来るようになっても、さらに大変な事を求められる。幾つになっても大変なんですよね。これはもう永遠の道のりでゴールはないですよね。

この記事の結論として、例えるなら紙一枚の厚さのような小さな変化をマイクロステップを用いて、マイクロサクセスを重ねていくことでポジティブに過ごせ、かつ、時間と共に自分に変化を与え続けることによる大きな成長を得られ、それに伴った結果もついてくるのではないかと思います。

前回の記事でこんなことも書いています。ぜひ参照してみてください。

仕事でエネルギーを奪われヘトヘトになって私生活を楽しめないのは辛い。
明日の仕事のことを考えると憂鬱でしょうがない。
苦労の多い現代社会をスムーズに乗り越えていきたい。

そんな思いは私だけではないと思いますが、皆さんはどうでしょうか?

自分に変化を起こし続けられる人は、世の中の変化にも強く、レジリエンスを高く維持できる人になれると思います。

マイクロステップ×マイクロサスセスの原理を”凡事徹底”の場面で実践しても良いと思いますし、その人その人に合った小さな成功体験を設定して変化を起こし続けることで時間と共に成長できるのではないかと思います。

という私自身、これからも自分に変化を継続的に、頑張っていこうと思います。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。



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